「44マグナムが彼の法律」ダーティハリー しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
44マグナムが彼の法律
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"ダーティハリー" シリーズ第1作。
Blu-rayで鑑賞(吹替)。
サンフランシスコ市警の殺人課刑事、ハリー・キャラハンの型破りな活躍を描いた刑事映画の名作を初めて鑑賞した。
冒頭の銀行強盗退治でハリーのヤバさが分かる。そもそも、44マグナムを持つ時点で犯人を殺す気満々ではないか。
そんな元祖・あぶない刑事の敵もまた、相当に危険な男である。無差別狙撃に誘拐陵辱、挙句の果てにバスジャックだ。
ハリーを嵌める狡猾な手段を講じたかと思えば、計画性があるようで無いに等しいバスジャックを企てて実行する。
無軌道で狂気に満ちた殺人者「さそり」は、現代の病巣を煮詰めに煮詰めた末に誕生した犯罪者だと感じ、戦慄した。
ハリーに一度は逮捕されるも、明らかな証拠があるにも関わらず法律が壁となってさそりは再び野に放たれてしまう。
何が法律だ。なんのための警官だ。クソ喰らえ。ハリーの怒りはそのまま観る側の怒りを象徴していて、共感を抱く。
こうなったら、ハリーの法律は44マグナムである。クライマックスの対決はとてもスリリングで、手に汗握った。
「ダーティハリー」の異名に恥じぬダークヒーローっぷりが痛快ながら、複雑な余韻を残すラストシーンが印象的だった。
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