「じゅう、ころす」アイアン・ジャイアント kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
じゅう、ころす
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『天空の城ラピュタ』のロボットをモチーフにして、『キングコング』のテイストで物語が進む。どう考えても筋が読めるのだが、泣けてくる。少年とアイアン・ジャイアントが心を通わせ、「じゅう、ころす」という言葉を反芻する。思わず少年の心が飛び込んできて、いっしょになって撃たないでくれと祈ってしまうのです。
1957年の冷戦時代を象徴するかのように、アメリカを侵略する影に怯える疑心暗鬼な大人達。最後には核が守ってくれるだなんて毛嫌いすべきアメリカ人的発想も見え隠れするが、批判的に描いているのでホッとしてしまう。武器を持たないロボットだったら、どんなエンディングを迎えたのであろうと、ふと考えてもみたくなる映画だ。ラストには『スーパーマン』をリスペクトしているが、子ども向けに作られているせいなのか、余計なエンディングだったようにも感じてしまった。
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