「公害訴訟秘話」エリン・ブロコビッチ odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
公害訴訟秘話
公害訴訟という重いテーマながら主人公の見掛けや下品な言葉遣いからは想像できない卓越した調査力、正義感とのギャップがエンタテインメント性となりユニークな社会派ドラマに仕上がっている。
ジュリア・ロバーツはこの役でアカデミー主演女優賞ほか多数受賞、上手さは誰もが認めるところだし、筋書きをなぞってもしょうがないのでエピソードを集めてみた。
映画化のきっかけが面白い、プロデューサーのマイケル・シャンバーグの妻がかかりつけのカイロプラクティックの整体師から同じ客のエリン・ブロコビッチの偉業の話を聞き興味を持ち、夫婦で企画を練ったらしい。エリンは100,000ドルで映画化を承諾、この映画は99%事実と言っている。
1%は何だろう、エリンは失読症という難病だったらしいので水道局での証拠探しは怪しいかもしれない。ウォルト・ディズニーやスティーブ・ジョブスもそうだったらしいが高いコミュニケーション能力や独特のひらめきがあるらしい、映画でエリンが634人の原告の症状や電話番号を記憶していたことも特徴かもしれない、読むのが苦手なので聞いたことはすべて覚えるように習慣づいていたという(IMDbのFAQより)。
PG&E(Pacific Gas and Electric Company)社は実名、クロム公害の他にもパイプライン爆発事故や送電設備不良で数回の山火事を起こしたことで何度も損害賠償責任を問われ事実上経営破たんしているいわくつきの会社である。
バイカーの怪しい彼氏は脅迫者から守るボディーガードかとアクションシーンを期待したが子守役とは当てが外れた、映画化の後、最初の夫やバイカーの彼がエリンを脅迫したかどで刑務所に入れられたというからつくづく男運が悪いのですね。