「幸せ」ボーイズ・ドント・クライ もえさんの映画レビュー(感想・評価)
幸せ
女の子に夢中な男の子、がリアルに出来てるなと思った。
ブランドンは女の子がすき。
普通の男の子と何もわからないのに。
皆からの偏見とかすごい時代で
なのにまっすぐに素直な性格になったことはほんとにすごい。
それだからこそ、ブランドンという素敵な人が出来上がったんだろうけど。
レイプされた時、
俺が悪かった、ごめん。というセリフは
本心だとは思う。
相手を攻めたくない、というのもあるが
友達だし
性同一性障害が他人にはどう見えているのかも考えていると思う。
そういうブランドンが弱くもあり強いところでもあると思う。
ブランドンはそういう生き方をする男の子なんだなと感じた。
私の好きなシーンは
ラナとブランドンのセックスシーンで
ブランドンの胸が見えてしまったとき、ラナは、ブランドンを寝かせ
あたしにまかせて、というところ。
胸が苦しくなるというか熱くなった。
びっくりしただろうに。ラナの理解力はすごい。
家族に嫌気が差していた年頃のラナにとって
ブランドンを拒否する必要性が無かったんだろうと思う。
でも、そのあと、どうしたんだろう。
その後のセックスシーンで自分の体は触らせないから、ちょっとまってとラナにいうシーンがあるから、よくわからない。話が繋がらない。
もう一つはラストらへんのセックスシーン
ラナが、どうしたらいいかわからない、のようなことを言うんだが
ブランドンが流れに任せて、(違うけど)このようなことを言う。
あたしにはこんな言葉に聞こえた。
ブランドンが求めていた女像が、ラナ全てだったんだなとその時感じた。
だがそのシーンはあたしにとって最低な気分にもなった。
ブランドンは性同一性障害で、自分の体すら見たくないと思う。
自分は男だと思ってるのに体は女で
レズビアンだと認めてない時点で自分の体すら受け入れてないはず。
なのにブランドンは服を脱いだ。
初めに服を脱ぐことを拒んだのは、バレたくないだけだったんだと思った。
もうまるでレズビアンのセックス。
性同一性障害のセックスはレズビアンとは違う。少なくともブランドンはレズビアンだと言われるのすら嫌がるんだから
自分の理想とするセックスではないはず。
なにをやってるんだ、というしかない。
この監督は、性同一性障害の何を知っているんだろう。
きちんと理解してないはず。
レズビアンと性同一性障害の区別をきちんとしてないはず。
きちんと理解していたらもっと難しくもっといい映画になったのに、と思う。
というか、これは単にあたしが理解できないだけだろうけど。
どうしてあの子持ちの女の子も殺してしまったの?