劇場公開日 2007年5月19日

「ファンタジーなのか、コメディなのか。ちょっと中途半端。」主人公は僕だった 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ファンタジーなのか、コメディなのか。ちょっと中途半端。

2007年5月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ウィル・フェレル演じる平凡な内国歳入庁の会計検査官のハロルド。でも実は彼は、ある小説の主人公だった・・・と言う、荒唐無稽の設定の映画。ネタバレありですので、未鑑賞の方は、ご注意を。

基本的には、ファンタジーと言うか、コメディ。でも、コメディと言うわりには、ちょっと笑いが少なかったかな。もう少し笑いがあったほうが、この手の映画は楽しめると思います。あと、会計検査官の倫理規定を物ともせず、ハロルドはアン(マギー・ギレンホール)と恋に落ちるのですが、もう少し、この恋を広げてもよかったんじゃないですかね。

それと、ハロルドの小説を書いているカレン・アイフル(エマ・トンプソン)に関しての情報が不足気味。どうやらスランプに陥っている作家と言う事がわかるんですが。あんまり盛り込むと収拾が付かなくなるのですが、この小説を書き上げることで、彼女のスランプも解消とか言うと、ハッピーエンド的な大団円になってよかったのではとも思います。

ちょっと驚くのが、ダスティン・ホフマンが出ていること。大作以外の以外のこう言う普通の作品にも出るんですね。たぶん、本当なら、このダスティン・ホフマン演じる教授とハロルドの交流の件も、物語には重要な要素だと思うんですが、ちょっと扱いが少なかったと思います。

面白いと言えば、面白いのですが、ちょっと中途半端感が漂います。物語の要素が沢山あって、全部が消化し切れていない感じ。もっと話をよく消化して、もう少し笑いがあって、恋があったほうが、物語としての深みが出たのではないかと思います。

勝手な評論家