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“危険運転致死傷罪”の法制化に尽力した女性の実話を基にしたフィクション
2011年4月に他界した田中好子主演。’92年からの闘病生活の中で芸能活動を続けていたことを知った今は、命との闘いの最中に撮られた彼女のすべてを訴えてくるようだ。
命の重さを訴える映画ではあるものの、市民による刑法改正の盛り上がりに関してはほんのわずかしか描かれていない。被害者家族の加害者(袴田吉彦)への復讐心がいっぱいで、「被害者家族になってみなければわからない」といった台詞にも表れているように、どうしても共感できない部分がある。キリスト教国家ならば、このような締めくくりにはならず、“赦し”も描かれるはず。 “命のメッセージ展”の活動にももう少し力を入れてもらいたかったし、零くんの19年分をともに生きることだけでは物足りなかった。
田中好子の最後の主演映画という価値や営利目的で創られた映画ではないことは評価できる。それに彼女の演技は素晴らしいものがある・・・出所後の加害者と対面したときはモンスターペアレントまで感じた。
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