「ウィテカーの殺し屋」ゴースト・ドッグ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ウィテカーの殺し屋
「武士道は死ぬことと見つけたり」と武士道に命を染める男ゴースト・ドッグ。
やくざのフランクが殺された。ルイがやくざのボスに問い詰められる。“ゴースト・ドッグ”?変な名前だな。最近のラッパーにも変な名前が多いぞ。インデアンもな・・・シリアスなカオして無茶苦茶笑える会話。
殺し屋フォレスト・ウィテカーは日本マニア。“すべて熟知”と書かれたTシャツを着ていたり、武士道の書を暗誦したり、屋上では日本刀を振り回す。フランス語しか喋らないアイスクリーム屋が唯一の友達なのに、会話がさっぱり噛み合わない。チェスの相手とアイスクリーム・コーンが二人を繋ぐ。そんなときでも恩人ルイはやくざに狙われ、ゴースト・ドッグは拳銃を日本刀のように振り回して銃撃する。そして、やくざは執拗に鳩のいる屋上に住む黒人を片付けようとしていたのだ。
そのほかにもやくざのボスの娘から借りて、黒人少女バーリーンに貸した「羅生門」など、日本びいきの雰囲気が漂っている。明るい場面ではジャームッシュらしいオフビートしか感じないが、アラン・ドロンの『サムライ』へのオマージュとフィルム・ノワール全体へのオマージュが感じられた。
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