海の上のピアニストのレビュー・感想・評価
全29件中、21~29件目を表示
船で育ち、一度も陸に降りなかった男。 人の雰囲気をピアノで表現した...
船で育ち、一度も陸に降りなかった男。
人の雰囲気をピアノで表現したり、
本当に天才ピアニストだった。
トランペット奏者の方もいい役をしていた。
一番好きな映画
一番好きな映画。船の上で一生を過ごしたピアニスト、ナインティーンハンドレットの話。こんな生き方は最高にクールだと思った。ニューシネマパラダイスと同様、エンニオ・モリコーネ担当の音楽も素晴らしかった。
印象に残ったセリフ
「陸の人間は“なぜ”ばかり
冬が来ると夏を待ち
夏が来ると冬を恐れる
だから飽きずに旅に出て
遠い常夏の地を求めてさまよい歩く
あの大きな町。終わりがなかった。
タラップまではよかった。
さっそうとコートを羽織って。カッコよかった。
降りることは平気だった。それは問題なかった。
問題は目に映ったものでなく、映らなかったものだ。
ピアノは違う。
鍵盤は端から始まり端で終わる。
鍵盤の数は88と決まっている。
無限ではない。弾く人間が無限なのだ。
人間の奏でる音楽が無限。そこがいい。
無限の鍵盤で人間が弾ける音楽はない。
ピアノが違う。神のピアノだ。 」
ピアノの音色は海に似ている
ピアノ決闘のシーンはしびれた。
でも、主演の人物がどうも、、怖い個性であまり好きじゃないというか。
単純に私と相性が合わないだけなのかもしれないけど
最後にふたりで船の中で語り合うところは最高であった。
マックスの涙が忘れられない。
切ない
見せ場がいろいろあり、豪華客船が華やかなりしころの郷愁と相まって、映画っていいな、と思わせる作品。生きるのに不器用な男のファンタジーだが、老朽船と運命を共にする結末は切ない。私としては船を下りて次の人生に挑んでほしかった。「選択肢がありすぎる人生は怖い」という主人公のセリフの意味を考えたい。
音楽を聴くだけでも一見の価値あり。
以前から興味があったこの映画。
実は私、「ニュー・シネマ・パラダイス」はそんなにハマれなかったのです(良い映画だとは思いましたが)。けれど自分がピアノを長く習っていたこともあり、この作品は観たいと思っていました。
全体的に良かったと思います。
まず、やはり一番は音楽。全編音楽につつまれていて、観ていて心地よかった。
そして、ヒューマンドラマだけど、優しいヒューマンドラマであるところ。
困難を克服していくとか、気合系ではなく、嫌な人たちが出てこない。
(ジャズのピアノ対決の人はちょっとした悪役ではありましたが、あの程度は悪役と言わなくて良いでしょう)
そういった心休まる映画で、そこが今の疲れた自分の気分と合っていて気に入りました。変な言い方ですが、心に優しい映画だと感じました。
実話ではないけれど、モデルはいるらしいこの作品。
「一生船から出ないなんて」と皆は思っても、彼にとっては船上での生活が人生の全てだったし、そのことを彼自身、最終的に後悔したりしていなかったのだと思う。
地上に降り、世界を旅して大きな舞台で活躍する、それが豊かな人生かのように周りは語るけれど、彼がそうしていたらもっと幸せだったのか?
その答えはわからない。
確かに世の中に名は残せただろう。お金持ちにもなれただろう。
でも彼は、名声や富を求めるような人間ではない。
だから、彼は才能があるのだから世界で活躍する道を選んだら良かったのに、なんて風には私は思わない。
ただ一つ思うとすれば、彼がもし外に出れば、より多くの人を癒せただろうな、彼のピアノによって救われる人がいただろうな、ということくらい。
でも、彼の人生は彼だけのもので、どう生きるかは彼自身が選び決めていく権利がある。それがどんな決断でも。彼は地上に降りるチャンスもあったけれど、結局船上で生き続けることを選んだ。周りがなんと言おうときっと、それが彼にとって一番だったのだと思う。
コーンという友人が、回想しながら1900を探しまわり、見つからないかと思った矢先に会えたのは本当に良かった。
1900は、
「それに僕は存在しない人間だから」
と言うけれど、コーンに、
「君だけが、君だけが僕がいたことを知っている」
と言う。
彼が望んだのは、有名になることでも、バンドを組んで楽しく暮らすことでもなんでもなく、ただ、自分という人物が存在したということを、覚えておいてくれる人が一人でもいることだった。
その事実が、心に響いた。
彼がラストに、地上に降りることより死を選んだことは共感しづらいですが、でも、彼にとってはあの船が全てだから、船がなくなる=自身の死、と同じだったのだと思います。特別な、数奇な運命を背負って産まれ生き続けた彼。船上でしか、生きられなかった彼。船上でしか、生きなかった彼…。
見終えた後に、本当に豊かな人生とは何か。本当の幸せとは何か。本当に良い生き方とは何か…そんなことを考えさせられました。
この監督が好きな方にはきっと合うと思いますし、音楽は本当に素晴らしいので音楽好きな方にもオススメ出来る映画だと感じました。
永遠の子ども
「えも知れぬ美しさ」とパッケージに描いてあったけど、まさに見終わって「美しいな」と思った。1900の悩みは今の時代若い子はみんな持ってるものじゃないだろうか?地元から出れない、家から出れない。一歩踏み出せない。何か大きな物に迫られるような不安。なので、気持ちが凄く分かった事もあり最期は自死のような感じもしてやりきれなかった。その才能で勝負してやれ!あっと驚かせてやれ!とラストに行くまでに感情も入ってるからラストは空っぽになってしまった。一方で彼の人生=船なのだから仕方ないのかなとも思った、数日この作品について考える事になりそうだ。
ジャズ黒人との対決、女の子と出会い演奏するシーン、初恋のシーンもとても良かった。
ティム・ロスの表情が焼き付いて離れない。
ピアノ!
ラスト以外はとてもいい
普段は退屈に感じてしまいそうな、ピアノの演奏シーンはもっと聞いていたいほど良かった
友情、一目惚れ、ピアノ対決、どれも好きだった
だが最後の、降りずに爆死はどうしても嫌い。どんな自分の哲学を語っても、弱虫で腰抜けにしか見えない。全てを知り尽くして最高に居心地の良い船の上での生活しか知らない未熟な男。
ベッタベタでいいから、女の子に会いに行って幸せに暮らす方がよかった。
無限じゃない鍵盤で、自分の音楽をつくる幸せ
映画「海の上のピアニスト」(ジュゼッペ・トルナトーレ監督)から。
原題はなぜか「The Legend of 1900」、和訳の妙である。
さて、気になる台詞には「それが僕の生き方だった」と続く。
鍵盤の数は88って決まっている。
その鍵盤で奏でる人間が無限だから、いろいろな音楽が出来るという訳だ。
ついつい、中央で、世界での活躍を夢見がちだが、
自分に与えられた鍵盤の数で素敵なメロディをつくるのも
それはそれで素敵な生き方かもしれない。
「何かいい物語があって、語る相手がいる限り、人生捨てたもんじゃない」
という台詞が胸に染み付いている。
「自分で自分の限界を決めるんじゃない」と良く言われるが、
自分に与えられた枠の中で、精一杯生きるのも、
生き方の1つの選択肢であると私は思う。
結局、主人公は一度も船から降りることをしなかったが、
外の世界をみてみたい、という欲望は本当になかったのだろうか。
全29件中、21~29件目を表示