ゴージャス : 映画評論・批評
1999年12月15日更新
1999年12月18日より丸の内シャンゼリゼほかにてロードショー
“プリティ・ウーマン”in 香港!
このタイトル、ジャッキーが香港の大富豪役なので付けられたと思うが、なんと言っても出演者がゴージャス。ジャッキーにトニー・レオンに若手女優スー・チー。「ブエノスアイレス」で調教された(?)レオンなんて、おかまのヘア&メイク役だ。中でもこの映画の魅力は、スー・チーの存在。これに尽きる。
例えば、ジャッキーが初めて彼女と出会うシーン。それはただ彼女が砂利道で小石をけ飛ばしながら歩いていたり、腹を空かせて鳥肉に食らいついていたりするだけなのだが、ジャッキーだけじゃなく、見ているこっちも思わず「ニンマリ」の愛らしさ。さすがはジャッキーが惚れ込んで本作品のヒロインに抜テキし、私生活ではレオン・ライをメロメロにさせた女だ。美人じゃないが、“ファニー・フェイス”と呼ばれたO・ヘプバーンのような人々を魅了する何かが、彼女にはある。
物語もジャッキー映画らしく、単純なラブ・コメディでイイ。ジャッキーのアクションはもちろん、身分違いの恋なんて「プリティ・ウーマン」のようだし、「メッセージ・イン・ア・ボトル」のようなロマンチックなエピソードも入っていたりする。う~ん、パクりも“ゴージャス”ってか!?
(中山治美)