シュリのレビュー・感想・評価
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アクション大作なんだな
権利関係から長らくソフト化されずにいた幻の傑作という触れ込みで、期待値高くリバイバルにて初鑑賞。
25年前に見ていたらさぞ衝撃的だったろう。撮影と編集技術もすごいが、カン・ジェギュ監督のアクション演出のレベルの高さは驚異的。カーチェイスもガンアクションも、数多ある凡庸なアクション映画を完全に凌駕している、と。
皆さんご指摘のように、ストーリーの粗さや展開の不自然さなどツッコミどころ満載なれど、アクションシーンが秀逸なのと、脇のソン・ガンホ、チェ・ミンシクがいい芝居をしているので目をつぶっちゃう。
しかし。
主役の刑事と女工作員、この何を置いても重要な2人のキャスティングはどうなんだ。魅力に乏しく、物語が進んでも一向に感情移入できないのは致命的であった。演出よりもプロデュースの責任じゃないか。
ラストシーンに立ち上がれない
初見は2000年。まだ韓流もヨン様も出現する前、たまたま単身赴任の暇つぶしにみた映画に凄い衝撃を受けた。韓国映画はここまでレベル高いのか。日本置いていかれてるやんと。そして今では虚しいが、当時は南北に融和ムードが満ちつつあるように思えたものだった。
もちろんガンアクションもストーリーも、色々ツッコミたくなるシーンはある。でも祖国統一のため私情を無にしたはずの工作員が、一瞬夢見た自身の幸福とそれを手放す絶望。この千切れるような心情はハリウッド大作からは絶対伝わってこない。
全てが終わった後に残された留守電のメッセージを聞くシーンがあまりにも切ない。ハン・ソッキュのあまり表情に出ない悲しみの表現が、同じ東洋人として胸を打つのかな。
キッシング・グラミーの言い伝え通り、心を亡くしてしまった主人公。ラスト、済州島のベンチに流れる「When I dream」に、自分自身の過去の別離の記憶が重なり、遠くを見つめる彼と同じく、自分も呆然とその場に座り続けた。
人生色々経験して泣きどころが変わったかな…
思てたのと違うけど
日本公開当時は韓流なんて言葉もなく、めちゃめちゃ話題にはなってはいたものの、若すぎてまだまだハリウッドがいちばんエライ!と思い込んでいた私としては「わざわざ韓国映画を劇場まで観に行く?」と、ただの食わず嫌いで結局観なかった。
時が流れ今回の4Kリマスター版の公開を知り、そういえば観てなかったな、とふと思い立ち鑑賞。
うっすい予備知識で、愛の不時着みたいなん想像してたから、はじめは少し狼狽えた。
今観たら色々荒削りなところもあるけど2000年にこんなんやったらそりゃウケるわな。
観たのが小さめシアターだったのが残念。
そういえばJSAも観てないのでおなしゃす。
色褪せることのない悲しきラブストーリー
タイトルだけは知っていましたが、まだ観たことがなかった本作。最近になって韓国映画にハマり、本作のデジタルリマスター版のリバイバル上映があることを知り、急遽鑑賞予定に加えて観てきました。
ストーリーは、韓国情報部のジュンウォンと相棒のジャンギルは、情報提供者の殺害を受け、過去に何人もの要人を暗殺して影を潜めていた北の工作員イ・バンヒの活動再開を疑うが、捜査の手が及ぶ前に液体爆弾CTXを入手した北の工作員たちはソウル市内に爆弾仕掛け、ジュンウォンたちはバンヒの行方を追いながら事件解決に挑むといもの。
開幕後わずか数分で血が飛び散り、何人もが殺されるという、いかにも韓国作品らしい立ち上がり。いきなりハードな描写ですが、これがバンヒの卓越した手腕と、彼女の必要にして十分な背景を観客に強く印象づけます。その後、彼女の行方がようとしてわからぬまま韓国で次々と研究者が殺されていきます。テンポのよい展開に一気に作品世界に引き込まれます。
以降も、バンヒの所在と正体をめぐって興味をそそる展開が続きます。しかし、その風貌をあまりにも描かず、主要な登場人物の顔ぶれをあわせて考えると、かなり早い段階から正体がわかってしまうのがもったいないところです。いっそのこと、観客には正体を晒した上で、その複雑な心情に寄り添って描いてもよかったのではないかとも思います。
とはいえ、クライマックスでの彼女の表情、その後の留守電メッセージなどがあまりにも切なく、目頭が熱くなります。また、バンヒの上官ムヨンが北朝鮮の窮状を訴えるシーンも、切実感のある渾身の演技でとても印象的です。だからこそ、命令と愛国心と愛情の狭間で苦悩するバンヒの葛藤を、もっとひりひりと感じさせてほしかったと思います。
ただ、20年以上前の作品なのでしかたないのですが、銃撃中心のアクションシーンが多いのに、銃撃の音が軽いのが残念です。必要以上に揺らすカメラワークも、いささかチープに感じます。CTXの爆破も1回だけで、しかも模型感が漂うのはご愛嬌といったところでしょうか。このあたりはリマスター版とはいえ、古さを感じるのは否めません。また、名前が覚えにくく、途中で人物相関がわからなくなり、内通者のくだりがよく理解できなかったのは残念です。とはいえ、サスペンス展開の中で描く悲哀に満ちたラブストーリーは今観ても色褪せることなく、最後まで楽しく鑑賞できました。
主演はハン・ソッキュとキム・ユンジンで、愛と立場の狭間での葛藤を熱演しています。脇を固めるのは、ソン・ガンホ、チェ・ミンシク、ユン・ジュサン、パク・ヨンウら。
こんなの日本じゃ無理でしょう
なぜなら、北海道と沖縄は分断していないからだ。
遂に見られました!名作と言われていますが。どこぞの韓国映画で良く見かける人達のオンパレード。相棒の人、半地下おじさん!敵側リーダーはオールド・ボーイおじさんではないかっ!主人公の彼女の正体は体感時間経過3分の1ぐらいで見えてきたが、あの彼女が最近見た「告白、あるいは~」の弁護士さんだったなんて!みんな若かったねぇ
最後、オールド・ボーイおじさんは北側の苦しみをまるで南側のせいのようにしてテロを企てていて。第三者から冷静に見ると違うのでは?何か滅茶苦茶だなぁと思ってしまうのだが、あーーッ!これが北側の洗脳というヤツか!見事に踊らされて可哀想だ、と持っていく手法もまたお見事。ドキドキハラハラの緊迫感、からの哀しい恋物語。やはり、韓国ものは面白い。
期待度◎鑑賞後の満足度○ 話としてはムリ!とかハテ?のところはあるがエンタメとしては良くできている方だと思う。ただ宣伝用文句にあるような大傑作だとは思えない。途中で話の底が割れるので結末も予定調和。
①はじめはアクションシーンとロマンチックなシーンとを巧く融合させているな、と思ったがだんだん雑になってくる。
ヒロインの最後の表情は良いので、冷徹な北朝鮮のスパイナーが恋と任務の狭間で揺れる女になる過程をもう少し丁寧に描いて欲しかった。
それに刑事が立ち上がらなかったら恋人を殺していたところだったし、知ってミスったのだとしたら裏切り者とまではいかなくとも腕が落ちたとして切り捨てられそうなものだけど、そうでもなかったし、その辺りがモヤモヤする。
②25年前「シュリ」という韓国映画が大ヒットしていることは知っていたが、当時は土日も休めないくらい仕事が忙しかったし、韓国映画も含めアジア映画全般に興味がなかったので結局観ず。
滴同士の北朝鮮の工作員と韓国の諜報部員とが恋に落ちる物語、くらいの認識しかなかった。
当然、朝鮮半島の歴史への興味も無かった。
③
全く色褪せない名作
韓国映画の世界進出はここから始まったと行っても過言ではない名作。
今改めて観るとこのシーンどこかで観たようなって気になるが、この映画の影響で韓国映画が作られているんだったと改めて感じる。
ストーリーも今観てもダサいとか古いとか全く無い。日本映画は完全に置いてけぼりである。
正義と愛
設定はちょっと切ないし1999年には良かったかもしれないが、2024年の今観るとちっとも面白くなかった。韓国映画の脚本の成長の証かもしれない。ただ当時からこの手は得意だったんだなって分かるし、改めて韓国映画の凄さも。途中の激しい撃ち合いシーンでカメラが揺れ揺れは気になった。あれはわざとかな。
何せよ、ちょっとつまらなく残念だった。昨今にはもっともっと面白い作品多数あるからね、韓国映画。
だからこちらをわざわざデジタルリマスター版出すまでの作品だったのか疑問です。。。毒舌して御免なさい。
なるほど、名作!
韓国で大ヒットしたと聞いていたが、納得。
結末は早々に予想がつき、つい先日見たばかりの(史実に基づいたと思われる)「ソウルの春」と比べて、「韓国映画が有名になっただけのことはあり、おもしろいけど、「ソウルの春」ほどではないかな」と思いつつ見ていた。
ところが、いつの間にか気持ちが入り込んでしまい、最後は心を持っていかれてしまった。
韓国映画、畏るべし!
「コネ入社」君、Good Job!
久し振りに鑑賞した。韓国の作品は観るけれど、俳優の名前はあまり知らない自分だけど、ソン・ガンホさんは判る。当然だけど、若かったなぁ。
ストーリー展開が早く、手に汗握る銃撃戦はスクリーンから目を離すことが出来なかった。
どうやって結末に繋げるんだったっけ?と思っていたら、コネ入社の彼が登場した。ナイスプレー!
歴史的作品
韓国映画の躍進はここらから始まったんだな。
今となっては大時代的だし、演出にせよストーリーにせよ現在の韓国映画の水準はもっと上を行っているが、やはり韓国の(というか朝鮮半島の)歴史的な経緯をエンターテイメントにまで高めるというDNAはこの時点ではっきりと発現している。
あとまぁ、ソン・ガンホを世界レベルに持ち上げたという意味も大きいな。
歴史的作品。
水、さかなというモチーフ
寝落ちするか途中退場するかもしれないほど体調が悪くて見に行った(だったら行くな!)のだが、眠くなるどころか目がバキバキ覚めて最後まで丸ごと楽しめました。
最初は、恋愛部分は要らない!と思うほどクールでスタイリッシュでかっこよいシーンや映像にのめり込んだ。ガン&カーアクション、爆発、大きな水槽割れ、ヘリコプターなどベルモンド要素が沢山あってドキドキワクワクした。でも恋愛部分がキーとなっていたとは!いくら鈍感な私でもだんだん❓️と感じていったがネイルが違うからやっぱり違うと思い込みたかった。最後の銃撃戦でここまでやりきる演出と構成に感動した。
水には境界線も分断もないのに、土地になると所有や分断が生まれる。朝鮮半島固有種のシュリ、究極の愛を表すキッシンググラミー。水とさかなをモチーフにしたセンスが素晴らしいと思う。北も南も腐ってる、統一の為の戦争が必要だと心から叫ぶチェ・ミンシク(「不思議の国の数学者」の人だとすぐわかった!)のかっこよさ、だんだんかっこよく見えてきたハン・ソッキュ。俳優もスタントもスピード感も音楽の使い方も良かった。頑張って見に行った甲斐がありました!
よかった
その昔、大評判の時に映画館で見逃してレンタルで見た。冒頭の特訓シーンのすごさに度肝を抜かれたのであるが、その後はなんだか普通の印象であった。そんな記憶の元、改めて劇場で見る。すると、冒頭の圧倒的な感じはやっぱりその通りで、その後のアクションも滅茶苦茶ハードで迫力がすごい。ビルが本当に爆発して驚く。
しかし、主要登場人物どうしが拳銃を向け合うと途端にぬるく、普通になる。もちろんそこで発砲するとお話が終わるのだが、普通のベタな会話のやり取りをしてなんとなく二人とも助かってまた戦うみたいな、普通だしぬるい。ハードで激烈なトーンが台無しだ。
主人公の捜査官に華がない。リアルな存在感なのだけど華がなさすぎる。恋愛要素があんまり面白くない。ソン・ガンホが若い。
いつもは閑散としていた映画館が…
本作を映画館で見た時のことを今でも覚えている。
駅裏の寂れた映画館。
単館系の地味な作品ばかり上映しており、いつ行っても閑散としていた。
だが本作は違った。
映画館の外まで客が溢れていて、入れず、次の回を待った。
(当時は座席指定ではなかった)
で、鑑賞。
南北分断という民族の悲劇をベースに、アクションと恋愛でエンタメに昇華された。
アクションはハリウッド風に手持ちカメラ&細かいカット割りに興奮し、ラストは号泣。しばらく立ち上がれず、そのまま2回目も見てしまった。(当時は入れ替え制ではなかった)
いろいろ欠点はある。
低予算の性でいくつかアラというか安っぽいシーンがある。
(ビルの爆破とか、ヒトの爆破とかね)
あとは、ラストが無駄に冗長なこと。(主人公の取り調べ→なりすまされた女性に会うシーンとか、無駄に長いよ)
そんな欠点があっても、本作が傑作であることに変わりはない。
南北分断の韓国だから描ける作品。
韓流映画飛躍の原点!
ハリウッドレベルのエンタメ作品を!
そう掲げて韓国が本気で制作し、エンタメ映画の要素である、アクション・サスペンス・恋愛が見事に融合した傑作!
当時、劇場で観たのだが、リマスターとなり改めてアマプラで観直したがやはり面白い!!
唯一難癖着けるなら、当時から思ってたのですけど、ビル爆破シーンがショボい…
あと、当時は日本の方が整形技術が上だったのか?、そんな所でも追い抜かれた??
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