「揺れる橋を渡る あなた 私」ゆれる sayukiさんの映画レビュー(感想・評価)
揺れる橋を渡る あなた 私
心の奥の、ゆれ押し殺す、ゆれる思いが、たまると‥。
相手を思う優しさ、
嫉妬、
劣等感、
そんなもので、人間の心はいつもゆれている。古い橋を渡るときのようにゆらゆらと。
オダギリさんは二枚目弟でカッコよいが、兄の香川さんは、カッコよいとはかけ離れ、弟にコンプレックスを抱いている。溜め込んだものが爆発する、怖さ、臆病、優しさが入り混じった演技が上手い。ラスト出所した香川さんがオダギリジョーに、ニコッと笑いかけて後ろを振り返らずバスに乗って去る姿が、胸をえぐられるようになんとも言えない気持ちになった。
このとき兄弟ははじめてゆれを感じず、辛い決断を踏まえた人間に、一歩足を踏み入れたように感じた。
人間は壊れかけた橋を、揺れながらも、踏ん張りながらも、一歩一歩あるいているようなものだ。見終わったあと、なんかさびしい気持ちというか、そんな感じにおちいった
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