劇場公開日 2004年12月11日

僕の彼女を紹介します : 映画評論・批評

2004年12月1日更新

2004年12月11日より丸の内プラゼールほか全国松竹・東急系にてロードショー

「猟奇的な彼女」との間にある隔たりが気に掛かる

かつて岩井俊二の「ラブ・レター」が、韓国など東アジア圏で人気を呼び、ロケ地の北海道に若い女性の韓国人ツーリストが殺到している、といった話題がよくTVニュースなどで紹介されていた。ずいぶん昔のように思えるのは、もちろん、今では日韓の立場が逆転し、岩井よりずっと過剰な韓国産ラブストーリーが東アジアを席巻しているからだろう。

同じ監督と女優コンビによる「猟奇的な彼女」は楽しめる映画だった。かつての山口百恵+三浦友和主演映画めいたノリが懐かしく、そうした形式を十分現在的な映画として通用させる作り手たちの手腕にも素直に感心させられた。しかし本作については、偶然の化学作用のように僕には見えた前作の意外性を孕む娯楽性が、計算しつくされた確信犯性にとって替わられたというか、あまりに強引に涙を強要させる感じがした。たとえば、本作でも“猟奇的な彼女”として登場するチョン・ジヒョンの女性警官が、ひどく露骨に“コスプレ”であることの無気味さとでもいえばいいか……まあ、カワイイんだからそれでいいのかもしれないけど、僕としては両作間にある隔たり(進歩か後退か?)が、日本も含めた“ラブストーリーに飢える現代社会”を巡る考察(?)の一環として少し気にかかっている。

(北小路隆志)

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