「悲惨な世界に生まれることをどう肯定するか」トゥモロー・ワールド なにわさんの映画レビュー(感想・評価)
悲惨な世界に生まれることをどう肯定するか
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赤ん坊の誕生は当然肯定されるべきだが、この赤ん坊を待ち受ける人生の困難を想像すると、彼女の誕生をどのように肯定すればいいのだろうという疑問が生まれる。生まれることそれ自体が祝福されるべきことで、理由なんて要らないのかもしれない。しかし、彼女は成長につれて辛い目にも遭っていくだろうし、現実が過酷であるほど「なぜこの現実を私は生きるのか?生きなくてはならないのか?」という問いに悩むと思う。だから、彼女が辛い目に遭うことも含めて、「それでも新しい命の誕生は祝福されることなんだ。なぜなら…」の、なぜならに続く理由がないと、ちょっと気の毒にも程があるような気がする。
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