イカとクジラのレビュー・感想・評価
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ゆるさと行間で語る
ロイヤルテネンバウムスのウェス・アンダーソン制作。
やっぱりおかしな家族の物語。
少年の目線で描かれてる点、ややなつかしさを覚えました。
絶妙な間合い、大人と子供の間にある緊張感みたいなものに、リアルさを感じました。
絶妙な間合いで外す、人間の不可思議さを描いたドラマ
まずは元夫婦に扮したジェフ・ダニエルズとローラ・リニーの芸達者ぶりに拍手。今は大学教授を務める、落ちぶれた作家に扮したダニエルズは、プライドばかり高く人間的魅力に欠ける父親を好演。そのだらしさなぶりが最高だ。一方、リニー扮する母親も、父親に比べればましなものの、父親から逃げて来た息子を自分が恋人と一緒に過ごしたいがために帰宅させる、やっぱりどこかズレた母を完璧に体現してると思う。
そして何より、数々の伏線を張りながら、ラストに向けて物語を淡々と、そして微妙にズラしながら描いていくノア・バームバックの手腕が素晴らしい。彼の脚本のおかげで、人間の不思議さやおかしさ(いと、おかし、の方のおかしさね)がしみじみと出た人間ドラマに仕上がっている。ちなみにIMDbで調べてみたら、まだ38歳だそうな。次回作が楽しみな監督が登場した。
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