戦場のピアニストのレビュー・感想・評価
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信じられない光景の数々
レンタルDVDでの2回目の鑑賞
信じがたい人種差別の連続
瞬く間にどん底に落とされる人間の卑劣さに言葉を失う。シンドラーのリストも観たことがあるが、これは映像化できる範囲での表現であり、きっと実際はさらに見るに耐えない出来事がいろいろあったのだと容易に想像させられる。ドイツ側の言い分も気になるところではあるが、おおよそ間違いないのだろう。
絶対に2度と起きてはいけない人種差別
しかし、鍵を外からかけられる気持ちよ。逃げてるんだか逃げてないんだが地獄のような感情。
後世に語り継ぐ必要がある作品
個人評価4.0
ホロコーストを描いた作品で、後世に語り継ぐ必要がある作品の一つである。
シンドラーのリストの様に史実と物語を組み合わせた脚本ではなく、あくまてピアニストであるシュピルマンの一人称での目線。それだけに彼が目にした惨状が、より観る側にリアルに伝わり、そして恐ろしさが深く心に届く。
終盤のシュピルマンがドイツ兵にピアノを弾くシーン。月明りに照らされた姿は、とても美しく、神懸かったシーンだと感じる。芸は身を助けたものの、シュピルマンにとってはまさに死のワルツであっただろう。
作品賞は逃したものの、ロマン・ポランスキー最高の作品。
コテコテのゲットーもの
ゲットーを扱った映画がたくさんあるだけでなく、テレビん特集とかでゲットーがどういうものだっかたか、知識として知っているので映画としては工夫が足りなくて退屈だと感じました。最後のエピソードが取って付けたようでした。
最高の映画
たんたんと悪化していく戦況に、先の読めない当時のユダヤ人たちは絶望的な状況に追い詰められていく。
その状況の中を何とか生きながらえていく様を描いていくことがここまでの映画になるのは何が優れているのだろうか?
とにかく毎年観てしまう映画。
★×7付けたい。
観て良かった
あまり重ための映画はふだん好んで観ないのですが、この映画は観て良かったと思いました。
ぜひこの映画を多くの人に観てほしい。というより観るべきだと思います。
戦争や差別がなくなる世界を祈ります。
二度とあってはならない。
第55回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作。
レンタルDVDで2回目の鑑賞(吹替)。
ナチス・ドイツのユダヤ人への迫害が壮絶極まりなかったです。人間の所業とは思えませんでした。目を覆いたくなる場面ばかり。国家の洗脳の怖さを実感しました。そして、そんな状況を容易くつくり出してしまう戦争の恐ろしさも…
ゲットーで強制労働させられたり、地下活動に協力したり、迫害から逃れるために隠れ家を転々としなければならない日々に、胸が張り裂けるほどの悲しみを覚えました。
こんな過酷な状態が日常だったのですから、その心中や如何ばかりか。とても今の暮らしからは想像もつきません。その歴史があっての今、私はなんと幸福なのだろうか?
とにかく、こんなことは二度とあってはならない。
※修正(2023/03/02)
見ているのがしんどい
迫害されるユダヤ人を生々しく描いている。
車椅子の老人を3階のベランダから振り落とすシーンが一番衝撃的だった。
そんな惨虐行為を平然とやってしまうようなモンスターを創り出す戦争の怖さ。
ユダヤ人だという理由だけで虫ケラのように扱われ、無慈悲に殺される理不尽さ。やりきれない思いに打ちのめされる。
ドイツ人がくれたジャムを貪るシーンを見て、幸福な自分を実感した。
間接的な残酷描写が秀逸
庶民目線の戦争映画。
軍人はドイツ軍しか出てこない。
戦場だけが戦場ではない近代の戦争実録。
ユダヤ系ポーランド人一家の日常が破壊され絶望へと変わっていく様が実に痛ましい。
すぐに帰宅できる前提での荷造り、英仏の宣戦布告がもたらす光明、移送先での生活に最低限必要なはずの手荷物が残された貨車ターミナル...間接的な残酷描写は的確でパンチが効いている。望みは次第に小さくなりやがて潰えるのであった。ただただ無情である。
終盤、敗色濃厚となったドイツ軍将校の胸に去来するものはなんであったろうか。
ついでに言えば解放者がソ連軍というのも悲惨である。この映画では描かれてはいないが...
圧倒的な現実に負けない映像表現
確かに主人公はピアニストだ
彼はピアノを弾くしかできない
周囲の人々の好意に頼って逃げ回るだけだ
彼の行動にメッセージはない
主人公がピアニストであることにメッセージはない
そのピアノの腕で危ないところを生き残れるのだがそれも単なる偶然だ
ドイツ軍将校が人格者だったのか、打算によるものか
そこにはメッセージはない
ただ在るのは
その時代、ポーランドで何が起こっていたのかを
主人公の目を通してホロコーストの実相を知ることだけだ
それが圧倒的だ
圧倒的な現実を圧倒的な映像で表現してみせる
ヒステリックでなく
淡々と彼が見たことだけを描く
それこそがメッセージだ
戦争の凄惨な現実が追い詰められるような感覚で伝わってきてどんどん胸...
戦争の凄惨な現実が追い詰められるような感覚で伝わってきてどんどん胸が締め付けられていく。ピアノの調べがあまりに美しくも切なく、特にドイツ兵の前でピアノを弾くシーンには圧倒された。観るべき秀逸な作品だった。
改めて戦争の恐さが解る作品。
まるでご飯を食べるように?まるで歩くように?まるで息をするように?人を殺してしまう。
戦争の恐さ、人間の恐ろしさ、そして本当の恐怖と絶望の中では人間の感情がどんどん無くなっていく所がリアル。
シュピルマンの奏でるピアノだけが心の拠りどころになった。
ポランスキーの作品に込めた思いがとても良く伝わる作品。それだけに追放されたポランスキーの愚行は残念です。
あとエイドリアン・ブロディとても良かった。
おもしろいが、途中、中だるみな印象を受ける
第2次大戦中に迫害されるユダヤ人ピアニストの話。
内容は、特にピアニストという職業とあまり関係なく、逃げ回るユダヤ人の話。迫力ある映像で、ユダヤ人が殺されていく様子を見せている。おもしろいが、途中、中だるみな印象を受ける。もう少しテンポよく展開したほうが良かったのでは。
また、映画は いきなり戦争中から始まるが、日常の風景をもう少し描写したほうが、日常との対比を表現できたように思う。それと、何度もいうようだが、映画の中でフィクションなのか、ノンフィクションなのかを説明したほうがいい。これがフィクションなら、ただの「夢想主義映画」になり、全然おもしろくない。
未熟な点も多い映画だが、監督の今後の成長に期待したい。
いとも容易く
きっかけは、たった一人の思想…
そこに色んな時代のうねりや人の欲望、政治の都合や人種・経済・各国の思惑が重なり、偶然の出会いが向いてはならない方に化学反応して、いとも容易く戦争と虐殺は起きた。
そしてごく普通の人だった多くのドイツ人がSSという化け物や、劇中でシュピルマンを捕らえるように叫んだ女性のように、それをしたら相手の命を奪うことになる言動を正義や責任だと疑いもせず、いとも容易く行なっていた。
このホロコーストという狂気。
数多のホロコースト作品の中でも、貴重な体験談を基にした映画で、昔DVDで観たときの衝撃は凄かった。
当時はホロコーストの知識がなく、ただただ、人の内面に潜む残虐性や戦争の恐ろしさに呆然となった。
その後の経験や、文献・映画などによるホロコースト自体の認識増を経て、今回は映画館にて鑑賞。
圧倒され、吐き気なのか分からない胸の痛み、目を逸らしたくなる数々のシーンに釘付けになった。
レビューには、詳しく知らないままシュピルマンを情けなく思っていたり、ホーゼンフェルトを助かりたいがためにシュピルマンのみを助けた偽善者のように書いていた人もいたが、なんと残念なんだろう。
ホーゼンフェルトは幾人ものポーランド人やユダヤ人を助け、死後は勲章を与えられている。
自伝をそのまま映画にするのは危険だと書いてるバカもいた。歴史を学べ愚か者よ。
この映画を観て、そんな感想しか出ないのが人間の一面なのだ。だから残酷にもなれる。
絶対に繰り返してはならないのだから、経験者の言葉や歴史的に意味のある作品は最早、単なる映画ではなく、今を生きる者として学ぶ教科書なのだと私は言いたい。
一人でも多くの人が、ちゃんとこの映画を理解してくれることを望む。
●ユダヤ人というだけで。
願いは生き延びることだけ。家族も友人も失う。隠れてても密告される。壮絶だ。
観るのにすこし覚悟がいる。終始、暗い色調。でも観ようと思う。
クライマックスのピアノ演奏シーンに息をのむ。
生涯最後の演奏かもしれないわけだ。なに弾くか。その一瞬の間。
そして、その息遣い。屈指の名シーンだ。濃縮した生を感じる。
エンドロールで、これが実話と知る。さらに衝撃だ。
自伝映画ゆえの感動。
概要にもあるとおり、実在の人物の自伝映画なのだが、その時期が戦時であるというのが物悲しい。そして、一人のピアニストが感じるには重すぎる自体の連続に、何度も息を呑まされる。何度も何度も演奏シーンが出てくるが、そのたびに彼は何を思うのか、そう考えざるを得ない。
戦争映画としてみると、これは戦争の悲惨さを個人視点で表している。自伝が基となっただけあってリアルなのだ。そのことを考えながら見れば、この作品の出来は一層高くなる。何もかもが終わった後に奏でられる、最後の演奏は必聴。
脚本やセリフに不備もない、画も音も魅せてくれる、作品としての肝精度が嵩い。監督の手腕、主演の演技力、そして何より、こんな悲惨な人生を過ごしたピアノマンの彼に、この映画を作ってくれた礼を言いたい。
一方的な視線は危険じゃないだろうか?
この映画はフィクションの戦争映画では無く、『自伝的な映画』だと触れ込みで、
かなり危険な映画だと感じたのを覚えています。
これがギャンブル狂やスーパースターの自伝映画ならいざしらずテーマは『戦争』です。
戦争を知らない世代は映像や文献、先代から伝え聞きでしか戦争を思い浮かべることが出来ません。
それを『これは自伝です!だから全て事実です!』という印象を与えるのはかなり危険なんじゃないかと感じたわけです。
例えば戦争でひどい目にあった人物が話を誇張して伝えたら下の世代はそれが真実か嘘か知りようがありません。
しかし、ひどい目にあったという人に対して『おい!その話は本当なのか!?』等と問いただすのは人としてブレーキをかけてしまうでしょう。
何が言いたいかというと、本当に戦争の事を伝えたいのならば被害にあった人物の自伝と侵略軍の前線にいた人物の自伝を照らし合わせながら作るべきだったのでは?
と考えました。
この映画は戦争の描写や狂気を描いてはいるんだと思いますが、全てが真実だと鵜呑みするのは映画の中に描かれているナチス軍と同じ『盲目的に信じてしまう人間』になりかねない危険な映画だと思います。
実在の人物ユダヤ人のピアニスト、シュピルマンの物語と共にロマン・ポ...
実在の人物ユダヤ人のピアニスト、シュピルマンの物語と共にロマン・ポランスキー監督の実体験も物語に付け加えられていると知って、改めてユダヤ人居住区への移動や強制収容所の列車に詰め込まれる恐ろしさを感じました。また、どんなに悲惨な状況でも一瞬の救いになって、命を守ってくれることもある音楽の力を感じました。
ユダヤ人のピアニストを演じたエイドリアン・ブロディはアカデミー主演男優賞。ピアノ演奏や減量、役作りも半端なく説得力があり、凄い役者さんですね。
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