「間接的な残酷描写が秀逸」戦場のピアニスト 肉ネ~ムさんの映画レビュー(感想・評価)
間接的な残酷描写が秀逸
庶民目線の戦争映画。
軍人はドイツ軍しか出てこない。
戦場だけが戦場ではない近代の戦争実録。
ユダヤ系ポーランド人一家の日常が破壊され絶望へと変わっていく様が実に痛ましい。
すぐに帰宅できる前提での荷造り、英仏の宣戦布告がもたらす光明、移送先での生活に最低限必要なはずの手荷物が残された貨車ターミナル...間接的な残酷描写は的確でパンチが効いている。望みは次第に小さくなりやがて潰えるのであった。ただただ無情である。
終盤、敗色濃厚となったドイツ軍将校の胸に去来するものはなんであったろうか。
ついでに言えば解放者がソ連軍というのも悲惨である。この映画では描かれてはいないが...
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