スパルタカスのレビュー・感想・評価
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スパルタカスは民衆が創り出した架空の人物か…
TVでの3度目位の鑑賞だったと思うが、
改めて大作としての風格には驚いた。
一部は合成とは言うものの
1万人のエキストラを動員したと言われる
スパルタカス側の大移動や合戦シーンは
昨今のCGによる同様のシーンでは
感じ取れない、正にスペクタクル巨編だ。
スパルタカスと奴隷女性の恋、それと
ローマ帝国内の権力争いを縦軸と横軸に、
古代ローマ時代の反乱を描いた長編ドラマ
だったが、
内容については、
スパルタカスの反乱への大きな動機になった
自分を負かしながらも命を助け
権利者に襲いかかった黒人剣闘士への想いを
強く心に留める要素が不足しているように
思う点や、
カーク・ダグラスは名優だが、
決して眼で演技出来るタイプでほないので、
ラストの磔のシーンでは
彼は既に亡くなっている前提での
妻子との別れに設定して頂いた方が
より自然に感動しただろうと思う等々、
幾つかの描写が気になってしまった。
また、
ローマ帝国、奴隷制度、剣闘士、の
共通点を持つ他の作品との比較の上では、
「ベンハー」のキリスト教、
「グラディエーター」の亡き家族への想い、
それぞれの要素がもたらす重層感に対して、
この作品も2つの軸が交差することによる
展開が何度かあることにはあるが、
展開のリズムの上でのメリハリ感がなく
平板になってしまった印象を受けた。
この作品は、プロデューサー側や
脚本のトランボとの確執もあって、
キューブリックがこの映画を自分の作品とは
認めなかったというのは有名な話だが、
彼の思い通りに演出出来た作品も
是非観てみたかったものだ。
それにしても、捕虜となった囚人たちが、
誰もが「私がスパルタカスだ!」だと
ローマ軍を幻惑させ、スパルタカスが涙する
シーンは感動的だったが、
ひょっとして、実は
スパルタカスなどと言う人物は存在せず、
ローマ帝国の支配に反抗する象徴として
民衆の心意気が創り出した架空の人物
だったのではないかと想像までしたが、
史実はどうだったのだろうか。
「奴隷にとって、死は怖くない」
カークダグラス、初めてみた。
表情は乏しいが、体つきも顔つきも精悍で、観るものを味方にさせるものがある。
古代ローマ帝国に対抗する奴隷たちの物語。
何が善で何が悪か今の価値観では計れない。
映像も中々迫力があり、映画として楽しめた。
題名も知らなかったが、当時としてはかなりの大作であったであろう。
ある程度史実に基づいてるのだろうが、当時のローマ帝国に組織だって抵抗するのは
それだけで感嘆に値する。
自由を求める戦い
カークダグラス扮するトラキア人奴隷スパルタカスは、処刑で餓死させられるところイタリアのグラディエーター養成用に買い取られ助けられた。死にゆく者たちの物語。スパルタカスは戦いに敗れ殺されるところも相手の情けで救われた。スパルタカスらグラディエーターたちは造反し逃げ出した。スパルタカスが好意を持っていたジーンシモンズ扮するバリニアとも再会出来た。スパルタカスはベスビオ山で軍隊を作った。果たしてローマ帝国に立ち向かえるのか?
奴隷は死によって自由になるから戦えるのだそうだ。自由を求める戦いだが、それにしても大規模で超大作を見事に作ったものだ。
長かった…
途中、うとうと…
奴隷として生まれたら一生奴隷ってのは辛いなぁ。
頑張っても報われない。
生まれてきた意味は?
人は幸せになる為に生まれたはず…
この時代では「死」こそが自由になる術。
世知辛い世の中だ。
自由がある暮らしは素晴らしい。
現代に生まれたことを感謝しよう。
キューブリック32歳
当時、ハリウッドで流行っていた史劇の超大作だが、公開時32歳のキューブリックもさることながら、任せたカーク・ダグラスもすごい。
ローマ帝国に反旗を翻した奴隷、スパルタカスの生き様を描く。
戦闘シーンもすごいが、記憶に残っているのはやはり、ラスト。
冒頭結末が暗示されてしまう(涙)せっかく世界史おバカの私が楽しめる...
冒頭結末が暗示されてしまう(涙)せっかく世界史おバカの私が楽しめるチャンスだったのに。まあ、それくらい有名な史実なんですね、この話。
結末がやはり悲しかった。悲劇が見たい時には最高かも。しっかり、その前に感動もあるし。
『私がスパルタカスだ!』
ただ、ちょっと長い。英雄話かと思った反乱もきっかけはただ追いつめられたからってのも?窮鼠猫を噛むってだけね。あと個人的にカーク・ダグラスがこの作品のイメージではなかった。
良かったのは反乱を起こすまで
総合:60点 ( ストーリー:80点|キャスト:60点|演出:55点|ビジュアル:65点|音楽:65点 )
奴隷の立場の不条理さは面白かった。壮大な話だし、奴隷制を絡めて一人の男の波乱の人生と社会構造を描く物語は良かった。
だが悪い部分が非常に多い。まず映像について。いかにも作り物の建物や、撮影所の室内に作られた美術を使って大きな風景の絵を背景にしての外の場面の撮影は、すぐに偽物とわかるし古さを感じてしまって映像には満足できない。反乱から派遣された敵の歩兵部隊との戦闘は、戦いそのものの場面がかなり省略されていて殆ど戦闘の映像はなく、歴史物としては全く迫力に欠ける。結末近くには相当に金をかけたであろう大量動員した大規模な場面もあるのに、その動きを遠方から映すだけで戦闘場面が殆ど無いのにはがっかりする。これでもアカデミー撮影賞を受賞しているが、とても褒められたものではない。
物語の展開についても良くない。奴隷を解放してかなりの人数を集めておきながら、どうやって彼らを食わせていったのかとかどうやってまとめていったのか、そんな描写がないのにも満足できない。ローマ側の描写にいたっては、殆どが宮廷と屋敷内での話し合いだけで全てが説明的に描写されるだけ。そしてローマ中に反乱が起きたとかたくさん戦死したとか語られるだけで、実際のそのような場面は映し出されない。
結局、3時間超えの大作でありながら、どんな場面が必要なのかがわかっていないし時間の使い方がまるでなってない。削るべき場面はいくらでもあり、必要なはずの場面もいくらでもある。その結果として、中弛みのする深みの無い作品になってしまった。これでは物語の良さを生かすことが出来ていない。キューブリック監督でもこの程度のものかとがっかり。
カークダグラス演じる奴隷の自由とは
知ってる俳優主人公のカークダグラスだけ。長編でローマ時代に剣闘士の奴隷反乱を描いた大作。
近年の映画グラディエーターなどの剣闘士モノ原点?か 奴隷の自由を題材にしている。数千年の歴史のある欧米の奴隷制度の参考にするのも良いだろう。
長い。
調べると同年に公開の超ド級大作映画「ベンハー」、オードリーヘップバーンの「許されざる者(unforgiven)」、チャップリンの独裁者、サイコ(ヒッチコック)、アラモ(ジョンウエィン)
など比べるちょっとかわいそう。映画の変革期か、時代を感じる。
劇中、ラストの悲しげな音楽が凄くいい。
バトルとテルマエは肉体派の華
戦闘シーンの兵の数といったら!今となってはなかなか無い、大作感を楽しみました。
剣闘士の訓練を受けた奴隷・スパルタカス等の自由を求めた反乱は、軍隊を組織するまでに広がっていきローマ帝国軍と激突。スタンリー・キューブリック監督、1960年の作品です。
カーク・ダグラス演じるスパルタカスの統率力と、奴隷だったことを忘れない謙虚さはとても魅力的でした。
表現も言葉も禁じられていた奴隷たちが自分の意志で集まり、自分の想いを語り、自分の意志で働く、心に沁みました。そんなシーンにも老若男女のスゴい数のエキストラ、遠く霞んで見える無数の焚き火の列が圧巻です。
因縁の敵将クラサスを演じるのはローレンス・オリビエ、武官のくせに高慢でねちっこく、ハマり役でした。
録画したものの3時間を超えるし、手が出なかったんですが、最近楽しんだ「テルマエ・ロマエ」のローマ繋がりの勢いで鑑賞。バトルとテルマエ(ローマ式風呂)は肉体派の見せ場、でした。
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