劇場公開日 2024年2月2日

「【トーキング・ヘッズはイカしてる】」ストップ・メイキング・センス ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0【トーキング・ヘッズはイカしてる】

2021年10月31日
iPhoneアプリから投稿

この「Stop Making Sense」はイギリスの音楽雑誌トータル・フィルムが選ぶ、史上最高のコンサート映画の第1位だ。

ボヘミアン・ラプソディ公開前の発表なので、今ランクするとどうかはわからないが、まあ、たぶん1位じゃないかと信じている。

もうノリノリだ。

アメリカン・ユートピアの異例のロングラン大ヒットも手伝って、この「10万分の1秒の音響映画祭」の上映だと思うが、デイヴィッド・バーンは、もうこの頃から、弾むように踊っていた。

コンサート自体はシンプルだけれど、無茶苦茶リズミカルで、映画館のシアターで、一つ席をあけた隣の女性は足でずっとリズムを取っていた。

僕の母親は、ジェームズ・ディーンが好きで、映画でジェームズ・ディーンが着ていたマクレガーのジャケットをおねだりすると、ニヤッとして”良いよ”と言ってくれるくらいイカしていたが、僕が、昔、トーキング・ヘッズのレコードを部屋で聴いていると、”なんか心臓がドカドカするから、ボリュームをもう少し下げてくれないか”と言われたことを思い出す。

ああ、母さん、イカしてないなあなんて思った。

でも、この映画をまた観直して、僕の母親は、うるさいとは決して言っていなかったし、本当は、このリズムを、胎動を感じていたのかもしれないと思って、心臓ドカドカは、今更ながらバクバクの方が適した表現かと思うけど、やっぱり、年齢の割にはイカしてたななんて改めて思ったりした。

もう説明はいらないし、今、音響の考えられたシアターで、これを観られたことは本当に幸福だけれども、映画館で観るべきとか、そういう次元を超えた作品だと思うので、Netflixで鑑賞できるし、是非、この胎動を皆さんに味わってもらいたい。

1984年の映像だけれど、ぜんぜん古さをかんじさせない。

アメリカン・ユートピアに感動した人はぜひ!

映画関係者の皆さん、これは、アメリカン・ユートピアとセットでもう少し全国的に、それも長めに上映しなよと本当は思う。

最高でした。

僕は、近々、再度、アメリカン・ユートピアに足を運びたいと思っている。

※ 親しみ込めて、敬称略😁

ワンコ