スキャナーズのレビュー・感想・評価
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Cronenberg's Psychic Showdown
The film begins with its infamous head explosion scene and doesn't stop there. This sci-fi mini epic is full of stare-down psycho battles which are a fine combination of expressive acting, gross-out make-up work, and jogging the audience's imagination. It's a lean cut of weirdness signature to the director's work. It might be a little choppy but it dates well in its modern film-noir aesthetics.
65点ぐらい。『AKIRA』を思い出す。
ジャックニコルソンにしか見えない
【今作は、サイコキネシス達の戦いを当時としては斬新な映像で描いた、カナダが産んだ異能、デヴィッド・クローネンバーグの出世作である。この頃からイヤーな作品を作っていたんだねえ。】
■或るショッピングモールで女性客に蔑まれた無口な放浪者、キャメロン・ベイル。
彼が彼女を悪意の目で睨むと女性客はもがき苦しみ卒倒してしまう。
警備会社・コンセック社に連れ去られたベイルは、自分がスキャナーと呼ばれる超能力者であることを知らされ、更には自分に隠された秘密を徐々に知って行くのであった。
◆感想
・私事で恐縮であるが、デヴィッド・クローネンバーグ監督作品を、名画座で初めて見たのは「ザ・フライ」であった。
級友たちと観に行ったのだが、映画館の息子が”ホラー映画は最前列で観るもんだ!”と訳の分からない事を言ったので、仕方なく最前列で観たのだが、転送装置の中に紛れ込んでいた蠅のDNAが男のDNAと複合し、男の姿が禍々しい姿になって行くシーンや、男の子どもを身籠った恋人の出産シーンは、正視出来ず、目を開けたまま焦点をぼかし、スクリーンを見ないという高度鑑賞技法を産み出したモノである。
・で、今作。
「ザ・フライ」よりも早い製作という事もあり、シーンは年月を感じる部分もあるが、サイコキネシスの力で、男の頭が爆発する有名なシーンや、ベイルと、スキャナーズを作る薬物”エフェメロル”を密かに製造するコンセック社の男、ダリル・レヴォックが実はキャメロン・ベイルの兄であり、ダリルが兄の申し出を断った後の、サイコキネシス合戦の緊迫感や特殊メイクはナカナカである。
<今作は、サイコキネシス達の戦いを当時としては斬新な映像で描いた、カナダが産んだ異能、デヴィッド・クローネンバーグの出世作である。>
テンポがよく濃厚なストーリー。1981年の超快作。
0205 鼻血がダメージを表すてのもなんだかな、だが。
1981年公開
超能力のかけ方、かけられ方にもう一つ
センスが感じられなかったが
これがデビッド・クローネンバーグだ、といえば
そうなのかもしれない。
しかしCGのない時代にこれだけの表現を見出すのは
結構困難。アナログの最高峰かも。
それにしてもジェニファーオニール様
作品に恵まれなく
一番輝いていた1971年から十年
もう少し出演作を選んでよ。
普通の熟女になってしまいました。残念。
おそらくメジャーな映画出演としては最後だったのかな。
60点
後半から面白くなった
どこまでが自分なのか?
『スキャナーズ』は一見するとB級的な特撮映画に見えるかもしれませんが、観終えてみると「存在とは何か」「自我はどこまで自分なのか」という不穏な問いを突きつけてくる作品でした。
物語は超能力者同士の対決を描きますが、主人公は冒頭から無垢な善人ではなく、見知らぬ老人を攻撃したり、ヒロインの恋人が死んだ際にどこか安堵の表情を見せたりと、人間的な弱さや曖昧さを抱えています。敵役が兄弟であることが明かされる構造も相まって、善悪の境界は最初から崩れているのです。
ラストは主人公が敵を倒したかのように見えますが、実際には「融合」してしまったと解釈するほうが自然だと思います。目の色は主人公、声は敵という演出は、勝敗よりも「自己同一性の喪失」を示唆しており、そこにホラーとしての恐怖が潜んでいます。人は一時的な共感や一体感を求めることはあっても、完全な融合は独立した精神の消滅を意味する――その恐ろしさがこの作品の核だと感じました。
また、この「融合の恐怖」は、共産主義や全体主義的な共同体のメタファーとしても読むことができます。自我を共有することが一瞬の安らぎになる一方で、解けなくなれば破滅へと転化する。その両義性がホラー性を強めています。
クローネンバーグはやはりホラー監督としての軸足を持ちながらも、そこに存在論的なテーマを忍ばせています。『ザ・フライ』や『ヴィデオドローム』にも共通する「境界の溶解」を、ここでは超能力バトルの形で提示している。B級的特撮の楽しさと、哲学的ホラーとしての深みが奇妙に融合しているのが、この映画の魅力だと思いました。
鑑賞方法: Amazon プライムビデオ HD画質
評価: 80点
超能力合戦‼️
クローネンバーグらしい作品としては、初鑑賞。 もっとダークで気持ち...
おもしろかった
パーーンッ!
世界観も「なんとなく」な雰囲気で進む中、突然頭が爆発してはじまるストーリー。CGではなく、特撮で進捗するサイコキネシスホラーです。続々と現れる、多種多様な変顔のバリエーションは必見!
スキャナーと呼ばれる超能力者同士が銃なんかも使いながら闘うわけですが、よくよく考えれば一般人である我々からすると「悪vs悪」の構図。争いごとは、結局互いの異なる正義なわけですね。
1981年の作品ということで、北斗の拳の2年前。そしてAKIRAの1年前。なるほどクローネンバーグ監督が落としたエンタメの卵は大きく育ちました。そしてTITANEのジュリア・デュクルノー監督もその一つなわけです。
嗚呼。その頃、ランドセルを買ってもらい喜んでいたアホ面した少年に教えてあげたい。大人ってずるいよねと。
変顔合戦
完全なる厨二
Amazonで字幕版。
おもしろかった!
この手の超能力ものはマンガでもアニメでも飽きるほど通ってきたはずなのに、ストーリーがおもしろので全然チープに感じなかった。
超能力を抑制するのがケミカルなドラッグだっていうところがいかにもアメリカンでそこはかとなく怖い。。
「ザ・フライ」もテクノロジーを介して人間の身体が変質してしまうというのが怖さの源にあったと思う。
シンセを駆使した音楽と、不穏なカメラアングルが、独特の不気味さをかき立ててくる。
個人的にロメロやサム・ライミなど、この時代のホラーで好きな作品がいくつもあるせいか、建物やファッションなど、この時代の空気を感じる画面を見てるだけでなかば自動的にうっとりしてしまう(病気)。
なんといってもCGなど望むべくもない時代にセンスと根性の特殊メイクで描かれる異能バトルは生々しく、今見ても強烈なインパクトがある。
90年代のCGとかあからさまにアラが見えてしまう昨今では、ブツをそのまま使う表現って逆に耐久性あるなあと強く感じた。
いやー、いいものを見た。
40年前によくぞ作りましたな!
そもそも怖い映画が苦手ですから、本作初見です。
企画がなかったら一生見なかったでしょう。シネマートさん、ありがとうございました。
さて、本作。
私が大好きだった昔のドラマ「NIGHT HEAD」の桐原直人もスキャナーだったんだな!と膝ポンです(笑)いや、彼は自然発生だから違いますねー。いやはや、念じた対象物をどうにかしちゃうっての、本作が原案なんですかね?だとしたら、素晴らしい発想力ですね。超能力=スプーン曲げの洗礼を受けている僕としては、特異能力はエンタメ系だとばかり思ってましたから、まさかこんな・・・。
もう冒頭からガツーンです。お子様は見ちゃダメです。
もう、「なんなんだ?何が始まるんだ?」な始まりです。それからあれよあれよと話の波に飲まれていきます。気がついたら・・・・えーーー?そんなカラクリ???うっそーん!と大いなるお話の歯車ガッシャーン!!な展開が待っています。想像できなかった。まさかのまさか。
さらに・・・フォースの力で「空飛べる」的なんでもあり感はあるものの、81年の段階でこの先端インターネット技術を取り入れるとんがり具合がCOOL!!
いいんですいいんです。電話線でいいんです。基本は電話線。いやいや、今だって電話線。
WiFiだってそれは末端。基本はケーブル、海外にだって海底ケーブルだいっ!
燃えちゃうぜー!燃やしちゃうぜー基盤。
IT系の仕事をしているので変なところで上がりました。
いいぞ!いいぞ!なんてステキなんだ!
でもって(変な着地だけど・・・)意味深な結末・・・・。
おーーーー、おーーーーー、おーーーーーーーー!
40年前の才能のほとばしりを感じました。
秀作です。面白い!
アイデア満載の意欲作
40年前の映画だが、それなりに面白く鑑賞できるのは、名作のひとつと言っていいのだろうと思う。クローネンバーグ監督の作品では1987年の「ザ・フライ」が凄く印象に残っている。ある装置から数メートル離れた別の装置へのテレポートを成功させた学者の話で、ジェフ・ゴールドブラムの怪演が思い出される。テレポート寸前に装置に侵入したハエと遺伝子レベルで合体してしまうというアイデアが秀逸だった。
本作品も人体の変化を扱っていて、テレパシーによって他者の意識が勝手に頭に入ってくるだけでなく、テレパスの側からも信号を送ることができるというアイデアだ。それによって相手のバイタルを変化させることができる。流石に頭が破裂するのは少しやりすぎかもしれないが、映画的には衝撃のシーンが必要な訳で、そのあたりはクローネンバーグ監督がよく心得ているようだ。加えて監督は、人体自然発火現象も念頭に置いて作品を作ったように思える。
ストーリーは常に予想を裏切る形で、より過激な方、より悲惨な方へ進んでいく。各シーンはアイデアの連続である。撮影も見事だが、特殊メイクも凄い。CGよりもずっと迫力を感じるのは当方だけだろうか。
ラストシーンはこれで終わるのか?という続編の予感を匂わせる格好だが、完結しているようにも受け取れる。そのもやもやが本作品の印象を強くしている。そういう狙いもあってのラストシーンかもしれない。まさにアイデア満載の意欲作であったというのが本作品の妥当な評価だろう。続編は9年後に製作されたが、クローネンバーグ自身はかかわらなかった。当方も続編は観ることはないと思う。
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