劇場公開日 1984年4月

「面白い」スカーフェイス naokiさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0面白い

2025年5月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

興奮

昔、深夜番組11PM水曜日でこの映画が紹介されていました。チェンソーのシーンが結構ショッキングでした。トニー役のアル・パチーノが妙にやさぐれていて言葉汚く罵ってばかりで、こんな映画観たくないなぁと思いました。

当時パチーノといえば「ゴッドファーザー(以下GF略)」のマイケルのイメージがあり「スカーフェイス(以下SF略)」では、どちらかというとソニー(ジェームス・カーン)やモー・グリーン(モデルはカジノ生みの親バグジー・シーゲル)に近いですね。「クルージング」にも出ていたときは、そんなに違和感はなかったです。では彼にどのような変化があったのでしょうか・・・

スタローン主演「ランボー」は最初パチーノにオファーがあり彼は結構ノリ気でガッチリとパチーノ版ランボーを仕上げました。ところが、あまりに過激すぎたせいか映画会社の重役から却下で降ろされました。その役づくりのエネルギーがSFに一役買ったのではないでしょうか。

先月デビッド・リンチ追悼上映で「ロスト・ハイウェイ」を観たばかりにロバート・ロジアが、ここでもボス役フランクをやっているのには思わず笑ってしまいました。設定までいっしょて・・・美しい愛人を盗られて殺される。とてもキャリアの長い俳優さんなんですね。石橋蓮司に似ている。

「アマデウス」のサリエリ役の人がボスの右腕オマール役で驚愕!

印象に残ったシーンがトニーがフランクと汚職にまみれたバーンスタイン刑事を撃ち殺す場面。バーンスタインが一発撃たれたあと“俺はコップ(刑事)だぞ!”と絶叫し二発目で射殺される。GFでのマイケルがソロッツォとマクラスキー警部(スターリング・ヘイドン)を射殺するシーンと重なるなぁ。

スタッフが豪華 撮影はジョン・A・アロンゾ(チャイナ・タウン) 美術はフェルナンド・スカルフィオッティ(ラスト・エンペラー) 音楽はジョルジョ・モロダーでMTV時代の作曲家というイメージがあります。「キャット・ピープル」の主題歌「プッティング・オブ・ファイヤー」(デビッド・ボウイ)が好きで当時シングル買いました。ボウイのアルバム「レッツ・ダンス」にもこの曲が収録されてますがモロダー版じゃなくガッカリした憶えがあります。「イングロリアス・バスターズ」ではモロダー版を使っており、さすがタランティーノ分かってるじゃん👍

エンタメ作品なのに3時間弱て!?よくカットもされずに公開されたな・・・リドリー・スコット「ブレード・ランナー」はグダグダだったのとは対照的。あとから◯◯カット版とか出てくるし。SFはどういう訳か長さを感じませんでした。

アンチ・ヒーローものとしては抜群の出来でした。女・子供に手は出さないといのが彼の仁義でしたが、それが命取りになってしまいましたね。

個人的に最後の弟分のシーンはホークス版を踏まえなくても良かったんじゃないかと思いました。いい奴だったのに・・・悲しすぎます。

最後に出てきた殺し屋が古尾谷雅人に似てるなぁと思ったのは私だけ!?

naoki
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