劇場公開日 2001年7月20日

「資本主義化したカネの亡者への警鐘」千と千尋の神隠し HILOさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0資本主義化したカネの亡者への警鐘

2023年3月13日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、TV地上波、VOD

基本的には面白い作品だけに序盤の両親の豚だけはどうしても理解出来ない。
「ここはね、人間の来るところじゃないんだ。
八百万の神様達が疲れを癒やしに来るお湯屋なんだよ。
それなのにお前の親はなんだい!お客様の食べ物を豚のように食い散らして。当然の報いさ。」
両親は食い逃げをする気はなく料金を支払うと言ってる。現金もクレジットカードも用意してるからいくらでも支払う用意はある。資本主義社会や貨幣制度を全否定してるようにしか感じない。
もう一つは腐れ神。
オクサレ様の正体は、名のある川の神様です。
神様の中でも名がある存在なのに、どうしてゴミまみれになってしまったのか。それは現代社会の実情を表していると言われています。
コミカルに描きながらもポイ捨てや不法投棄が増えることによって自然が破壊されることを描いた宮崎駿監督の訴えは考えさせられるものがあります。
以上はSNSの引用です。
不法投棄なヘドロは勿論公害問題ですが問題にすべきは国民の意識ではなく法令です。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律、要はゴミのポイ捨てと不法投棄は犯罪です。
違反した場合は懲役か罰金の刑罰が課せられます。
要は腐れ神のような被害者を出した犯人は逮捕されるんですね。
日本列島は法治国家ですから腐れ神を出した犯人を逮捕しない警察が問題なんですね。
カネの問題じゃないと湯婆婆、法律の問題じゃないと湯婆婆、
要はここは資本主義社会じゃないんだから資本主義社会の常識を持ち込まれても困ると言いたいのかな。

HILO