「2回目以降の鑑賞だと、開始30秒で泣ける…😭」千と千尋の神隠し たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
2回目以降の鑑賞だと、開始30秒で泣ける…😭
異世界に迷い込んだ少女、千尋が元の世界に戻るため、そして豚に姿を変えられた両親を元に戻すため、「油屋」というお湯屋で働いているうちにだんだんと成長していくというお仕事物ファンタジー。
監督/原作/脚本は『となりのトトロ』『もののけ姫』の、アニメの天才宮崎駿。
「油屋」の経営者湯婆婆の息子、坊役として子役時代の神木隆之介が声優として参加している。
また『ガメラ2』でエキストラをやっていた、全国的に有名になる前の大泉洋・安田顕も声優として参加している。
大泉洋は番台蛙役。安田顕はおしら様役らしい。
大泉洋はわかるのだが、ヤスケンがどこで言葉を発したのかわからない…おしら様って喋らないキャラじゃなかったっけ?詳しい人がいれば情報をお願いします🤲
👑受賞歴👑
・第75回アカデミー賞…長編アニメ映画賞❗️
・第52回ベルリン国際映画祭…金熊賞❗️
・第28回ロサンゼルス映画批評家協会賞…アニメ映画賞❗️
・第30回アニー賞…長編アニメ映画賞❗️
・第8回放送映画批評家協会賞…最優秀アニメーション作品賞❗️
・第25回日本アカデミー賞…最優秀作品賞❗️
・第44回ブルーリボン賞…作品賞❗️
興行収入300億円オーバーであり、日本映画歴代NO.1。TV初回放送時の視聴率は46.9%をマーク。正にバケモノ映画。
世界中にハヤオ・ミヤザキの名を轟かせた、今やジブリの顔ともいえる作品。
しかし、個人的にはそこまで好きではない作品だったりする。ジブリ作品の中では下から数えた方が早いくらいの位置にあるかも。
『もののけ姫』が『風の谷のナウシカ 』の精神的続編だとすると、本作は『魔女の宅急便』の精神的続編といえる。
ざっくり言えば、辛いこともあるけれど、そんなことに負けないでひたむきに頑張る女の子のお仕事ムービー。
『魔女宅』の世界をよりファンタジーに、より恐ろしく、より訳わからなくしたのがこの作品である。
『魔女の宅急便』の続編であり、日本土着の神々を扱うという点では『もののけ姫』の続編ともいえる。
『もののけ』で神様をぶっ殺しまくった分、本作ではゆっくり休んでもらおうと思ったのかも。
『もののけ姫』で扱われたのが生々しいまでの「生と死」であったのに対し、本作では「生」を構成している人間の「欲求」を描いている。
よく働き、よく食べ、よく眠る。そういった人間の持つ根源的な欲望を、「性」を扱う湯屋を舞台に描いているのが印象的だった。
人間の根源的な生を見つめつつ、拝金主義的で自分勝手な現代人を皮肉っているところに、宮崎駿らしい嫌らしさを感じます(笑)
オクサレサマへの接待や、カオナシとのバトル、ハクと千尋の垂直落下式ランデブーなど、脳裏に焼き付くシーンが沢山ある。
子供を飽きさせない派手な山場作りは流石にうまい。
しかし、個人的に一番好きなのは冒頭の千尋一家が車に乗って引っ越し先へ向かうシーン。
花束を抱え、無気力にダラダラしている千尋を観ていると「これから色々大変だけど頑張るんやで…」という感情が芽生えて泣けてきてしまいます😂
印象的なシーンは多いのに今ひとつ本作にノれないのは、山場を作ろうとするあまりに物語全体が散漫なものになっているという感じがするからかも。
大体、「油屋」での経験により千尋が成長した様に見えるが、実質千尋が「油屋」にいたのって3日間くらいなんですよね。
それなのに急激に成長している点にあまり整合性を感じないのです。
ハクというキャラクターが最重要人物なはずなのに、湯婆婆やカオナシといったキャラクターに完全に喰われているのも残念だと思ったポイントかな。
いまいちハクというキャラが見えてこなくて、あまり好きになれないんですよねー。
この作品のメインターゲットは10歳くらいの女の子らしいので、ノれないのは無理もないかなーとは思う。
前作の『もののけ姫』に比べキャラクターが可愛いので女の子受けも良いのだろうとは思うが、そういう作品の舞台を湯屋にしたのは凄い冒険だなと感心します。
子供の頃は気づかなかったことに、大人になってから見ると気付いてしまうのは面白いところ。
まぁ、色々と言いたいことはあるがリンさんがかわいいくて魅力的だから良し!