「凛々しい! なんと凛々しい!!」千と千尋の神隠し CBさんの映画レビュー(感想・評価)
凛々しい! なんと凛々しい!!
凛々しい! エンディングで、"湯屋" を去る時の千尋のその表情の、なんと凛々しいことか。
ひとりの少女の成長物語として、こんなにもすごい映像が撮れるなんて。
実は、ジブリ作品をちゃんとスクリーンで観ることはなかった。41年前に、東京で 「カリオストロの城」 を観たのが、スクリーンで宮崎駿監督作品をみた最初にして唯一。まだジブリという集団はできてない頃だ。その後、スタジオジブリがスタートし、ナウシカ、ラピュタ、魔女の宅急便、紅の豚、もののけ姫、千と千尋の神隠し … 。それこそあまたの作品を観てきたが、おそらく自分は、そのすべてを地上波で観てきた。それで十分に感動していたので、「スクリーンで観ていない」ということにちっとも気がつかないままでいた。
今回、コロナ禍後の劇場再開で、ジブリ映画をかけてくれている。ふと思い立って観た。心から、観てよかった。それはオープニングから。最初に現れた千尋、へちゃむくれた千尋、子供らしく不満たらたらの表情、そして "湯屋" につながる廃墟に入っていくときの心細そうな表情。そのひとつひとつが素晴らしい。地上波で流してみたときには観ているつもりで流していたたくさんのことが、真っ暗なスクリーンの中に次々に現れる。この風景、あの風景、こんなにもすばらしいものだったのか、と。
映画館で集中してみることの素晴らしさをあらためて味わうとともに、ジブリ映画がいかに劇場で観るべき映画かということを痛感した素晴らしい経験だった。
このチャンスにいくつものジブリ映画を観よう。こんなに新鮮な気持ちで観られるのだから!!!!
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