「二転三転、映画脚本のお手本」情婦 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
二転三転、映画脚本のお手本
金持ちの老未亡人が殺され、犯人として逮捕された男。無実を主張し、妻ならアリバイを証明出来ると言う。が、証言台に立った妻は…!
アガサ・クリスティの短編小説を映画化したビリー・ワイルダー監督の1957年の作品。
いつぞやの映画誌で映画脚本のお手本として紹介されたが、言うまでもなく面白い!
エンディングでネタバレ禁止のナレーション付く為、内容に深く触れる事は出来ず。
見てて思ったのは、「ゴーン・ガール」は少なからず本作の影響を受けているな、と。
このまま「ゴーン・ガール」路線かと思ったら、最後に一捻り。
弁護側と検察側の丁々発止のやり取り、二転三転する法廷劇、妻の思惑、そして驚きの結末まで、伏線も張られ、全く飽きない。
また、病み上がりのベテラン弁護士と付き添い看護婦のコミカルな掛け合いがワイルダーらしく、唯一の和み。
ベテラン弁護士役のチャールズ・ロートンが名演。
付き添い看護婦役エルザ・ランチェスターとは実の夫婦で、絶妙な掛け合いはその為か!
無実を主張する容疑者役のタイロン・パワーの熱演もさることながら、その妻役マレーネ・ディートリッヒのクールビューティーさにゾクゾクする。
恥ずかしながら初見…と思っていたら、序盤の弁護士と看護婦の掛け合いや「キスしたい?」に見覚えあり、初見でない事に気付いた。
いやはや、歳は取りたくないもんだ(笑)
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