劇場公開日 1958年3月1日

「ビリーワイルダーは映画の職人」情婦 chakurobeeさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ビリーワイルダーは映画の職人

2012年7月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

知的

過去のBS放送を録画したもので観ました。 この映画も映画を知り尽くしているビリーワイルダーの見事な職人芸と感じました。金持ちの未亡人をパトロンにした男の未亡人殺人事件嫌疑をめぐって、心臓に爆弾を抱える老獪弁護士の法廷闘争劇が展開されます。ワイルダー監督のことですから、各所にユーモアも配置されていますが、結末予測のどんでん返しがあったりして、最後まで引っ張ってゆきます。時間の経つのも忘れる面白い映画でした。 マレーネ・ディートリヒや主任弁護士役のチャールズ・ロートンの演技も良かった。どこかにも書いてありましたが、確かに題名が「情婦」というのはビーリーワイルダーものとしては誤解されて損しているような気がします。原作がアガサクリスティだということも知りませんでした。 本格的推理劇でもあります。 減点1は、繰り返し観るほどの映画ではないと思うから。

chakurobee