パプリカのレビュー・感想・評価
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林原さんの声、素敵ですね。
他人の夢に侵入するシステムを奪ったテロリストに、パプリカが挑む物語。
アニメ界の巨匠今監督の秀作です。
パーフェクトブルーでも見られた、虚実が入り乱れる世界観が印象的な作品です。
ただ、精神の奥深くまで分け入ってしまい、観る方も疲弊してしまったパーフェクトブルーと比較すると、観易い作品に落ち着いたように見えます。但し、インパクトはその分薄れてしまいましたけど・・・
この作品では、主役のパプリカ(千葉)が魅力に尽きます。活動的で、優しく包容力のあるパプリカ。反して、現実の千葉は冷静沈着で、冷徹にすら思える立ち居振る舞い。その冷徹な千葉から恋心を聴けるラストは、意外性もあって秀逸でした。
二人の違う女性を演じ分けた林原さんの演技力にも脱帽ですし、俳優江守さんの演技も見事でした。ただ、古谷徹はミスキャストのように思います。あのキャラクターに格好良い古谷さんの声を当ててはだめでしょう。
いい女
コントラストが効いたピエロの衣装。脈略ない気ままなストーリー展開は実際の夢のようである。バスローブ姿のパプリカがエロい。冒頭でキャラクターや世界に酔わされる。そして全編を通して一貫する。ディテールを噛み砕くことなく、ストーリーをグイグイ推し進めていく。まるで話し全体が作り手の夢のようでもあり、そこに誘われるようである。パプリカの中に手を沈め敦子を剥き出すシーンは白眉。夢表現として突出している。島・粉川の笑いを誘うやり取りも小気味いい。
よく分からなかったのは、敦子が時田を慕った所。恋愛だから理由は要らないのかもしれないが、あまりにもの肥満・幼稚表現は作り手自身の自虐的表現か?そんな自分にいい女を慕わせる作り手の夢で、パプリカ=敦子の2面性共存が作り手にとっての理想の女かな?さておき、声がアムロに過ぎたのは、個人的にはいただけなかった。
胸のザワつきが止まらない!
鮮やかな悪夢
頭の堅い私には、理解不能でした(笑)
映像にごまかされるが話自体は特に面白くない
この映画を見た日、女友達に異性として頼られる夢を見た...
いやー面白い映画だった!
原作がある映画だが、作品の持つプロットが魅力的。他人に夢に入り込み、精神治療を施すことができる世界観。それだけでもなんだかワクワクするし、誰にとっても不可解で奇怪な「夢」の表現が、ものすごいレベルの高いアニメーションで見れるのも良い。
作中で、パプリカが「ネットと夢は似ていると思う。どちらも抑圧された欲望が現れる、という意味では」といったことをいう。 作中で描かれる夢の性質は「自分の中で抑圧された何か」である。
作中の黒幕は、現実世界では自分で力を及ぼすことができないため、夢に入りこめる機械を使って、「夢の中」で、自分の野望を果たそうとする。
主人公の「パプリカ」はまさに、もう一人の主人公の「抑圧された理想の姿」なのである。おそらくは、現実ではエリート女医として、気丈にふるまう。行動や発言は理性的。
対してパプリカは、カジュアルなファッションに身を包み、言動も軽い。メイクも派手
め。
パプリカは、そんな理知的な本来の自分の夢の姿。そんな姿が、他人の夢と戦い、他人の夢から救っていく。
あと、これは全然映画に関係ないのだが...この映画を見た日に、仲の良い女友達に、異性として頼られる夢をみた。 そいつと仲が良いころ、そいつには彼氏がいたが、私には彼女はいなかった...。もし、その女友達に彼氏がいなければ、付き合っていたかもしれないなぁ、とは勝手によく思っていた。
それが、そんな感じで夢に出てくるとは、、。この夢を見たとき、「女友達が異性として(彼氏のように)自分を頼る」という設定が衝撃的過ぎて、夢か!!と思ったのだが。
そんな夢を見させられるくらい、不思議で力のある映画だった。
そんな説明が多い映画ではなく、いろいろなところに解釈の余地が残っていて、何度も見て楽しめる。あのときの一人一人の行動、なぜ監督はあのような描写をしたのか、等。
攻殻機動隊は超えられた
オセアニアじゃあ常識なんだよ
なんで猿なんですか?!
感動を覚えた『千年女優』でのクライマックスパターンが冒頭から惜しげもなく使われているような感じでした。見事なコスプレチェンジ。これはもうキューティーハニーどころではありません。また、何度も繰り返し出てくる夢の中の不可解なシークエンスは、そのままデジャヴュ効果として現実にも投影される。人間の深層心理を探るフロイト(よく知りません)の夢判断みたいな内容だと思っていたら、流行のタイムスパイラルムービーのようでもあり、「それがそこに繋がるのか」などと妙に感心してしまいました。
筒井康隆の原作本は映像化不可能とも言われたらしいですけれど、逆もまた真なりで、このアニメを文章化するのは不可能なんじゃないかと・・・夢と現実、そして時間が4次元的に絡み合って、なんとも不思議な気分にさせられるのです。他人の夢の中に入って体験を共有するなんてことは恋人同士であれば夢のようなおとぎ話のようですけど、見知らぬオッサンに自分の夢を牛耳られるかと思うと腹立たしくなりますね。ましてや、コンプレックスを抱えたゲイが侵入してくるとなると身震いしてしまいそうです。
夢と現実を行ったり来たりする映画はいくつもあると思いますが、観客が混乱してしまうという欠点もあります。ましてやこの作品では、現実の世界にまで夢が進出してくるのだから、さあ大変です。三種の神器や自由の女神がパレードしてるんですもん、混乱を通り越して発狂してしまうおそれもあるのです。ただし、スピーディな展開と拳銃を持った刑事も絡んでくるので、『エルム街の悪夢』のように緊張感を醸し出し、多少はパプリカちゃんに萌えさせてくれるために何とかついてくことができました。
『ローマの休日』や『地上最大のショー』といった映画の看板もいっぱい出てくるし、数々のアニメや映画へのオマージュがあるので飽きることはありません。特に氷室の部屋が『ブレードランナー』じゃないかと気付けば監督は大喜びするらしいです(公式ブログより)。ちょっと物足りなかったのは音響効果でしたが、その他は満足でした。で、続きはどうなるんだ?
オセアニアじゃぁ常識なんだよ!
何回でも見れる普及の名作
・夢を映像化する装置を開発した時田、夢に自分の分身パプリカを操れる敦子
・映像化しにくい題材をこうも見事にアニメにした今の手腕に唸る、また平沢の音楽もより世界観を深めてて癖になった
・おもちゃの大名行列が強烈に残る
・敦子が時田の背中を引っ張るシーンが冒頭と重なって涙でた
・現実に夢の世界が侵食してくるインパクトが凄い
・ホテルの床がぐわんぐわんなったり、カーペットや大地の底が抜けて重力が下がる表現が凄かった
・夢やらうつつやらこんがらがって混乱するがそれが良い、映像にただ身を任せるだけでも楽しい
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