ワンス・アンド・フォーエバーのレビュー・感想・評価
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【”現代の戦争に勝者なし。”今作は、ベトナム戦争中期の壮絶な白兵戦となったと言われるイア・ドラン渓谷の4日間の戦いを描いた強烈な反戦映画である。】
ー ベトナム戦争は、アメリカが初めて破れた戦争と言われている。物量共に圧倒的な兵力を誇りながら、北ベトナム軍のゲリラ戦法や、アメリカ国内の反戦、厭戦思想の蔓延により、ジョン・F・ケネディにより始められ、リンドン・B・ジョンソン、そしてニクソン大統領が撤退を指示し、終戦している。
映画でも、多数制作されているが多くが反戦映画として描かれている。
本作もそうである。-
■1954年。フランスによるベトナム植民地が終焉を迎える。その後、アメリカが介入し、特に共産主義化していくベトナムへ本格的介入をしていく。
1064年。アメリカ陸軍基地では新兵たちの訓練が続けられていた。ついに出兵の時が訪れ、ムーア中佐(メル・ギブソン)は大勢の兵士の前で「戦地では自分が先頭に立ち、自分が最後に引き上げる。我々は全員揃って母国へ帰るのだ」と部下やその家族に誓うのである。そして彼らはベトナムの“イア・ドラン渓谷”へ降り立つのである。
◆感想
・多くのベトナム戦争映画では、ベトナム兵はベトコンと呼ばれ、姿はあまり見えず、時に農民を装って米兵を襲う神出鬼没の存在として描かれる。
だが、今作では地下壕のベトナム将校が指揮を出すシーンや、一斉に米兵に襲い掛かって来るシーンや、亡くなった兵士が持っていた手帳に挟まれた恋人らしき女性の写真が描かれている。
この作品では、ベトナム兵も人間として描かれているのである。
・戦闘シーンは激烈である。味方の空軍の誤爆により半身を炎で焼かれた兵士や、死に際に妻や幼子への想いを呟き息絶える兵の姿など。
又、接近戦や白兵戦の描き方も、カメラに血が飛んでくるようなリアル感があるのである。
・亡くなった米兵の家族に対し、イエローキャブが通知を持ってきた事に怒ったムーア中佐の妻、ジュリー・ムーア(マデリーン・ストー)が、自らその手紙を軍用地に住む遺族の家に持って行くシーンも、リアルである。
このシーンを見ていると、”現代の戦争に勝者なし。”と改めて思うのである。
・4日間が過ぎ、米兵は撤退する。そして山のように積み上げられたベトナム兵の死骸の山を観たベトナム将校は”酷い戦いだった。”と呟き、彼らの死体をベトナム兵が運んでいくのである。そして、この戦いを契機にベトナム軍はよりゲリラ戦に移行していくのである。
<今作は、ベトナム戦争中期の壮絶な白兵戦となったと言われるイア・ドラン渓谷の4日間の戦いを描いた強烈な反戦映画なのである。>
「何かが違う戦争」
No ideas
ベトナム戦争が舞台。 大儀や正義のために人や国民を傷つけるのか、何...
戦争は悲劇しか生まない
「戦場において、最初に踏み出すのは私であり、戦場を最後に退くのも私だ。誰一人として置き去りにはしない。命があろうとなかろうと。我々は全員そろって国へ帰るのだ」を忠実に守ったムーア中佐。
言うのは簡単だが戦場の現場を見ればとても困難なことがわかる。
むごたらしい場面は少なかったけれど本当の戦場はもっとひどいのだろう。
ベトナム戦争の意味も意義もよくわからないまま戦争は終わってしまった感はあるがどちらにとっても多くの悲劇を生んだに違いない。
力での侵略はダメなのは少なくともこの時点で理解していたはずなのに未だに同様のことが起こっているのは人類として情けない限りだ。
この映画の終わりはまだ終わりでなく残された家族がどういう風に生きたか?生き残った兵士がトラウマと戦いながらどのような人生を送ったのか?
戦場カメラマンにそこまで期待するのは申し訳ないか?
でも、そこまで伝えてこそその使命を果すのではないかと思う。
とは言っても自分では絶対にできないので偉そうには言えません。
ベトナム戦争におけるイア・ドラン渓谷での戦いでのムーア中佐の卓越した指揮、戦術、部下への思いがよくわかる秀作!!!
戦闘だけでない多面な描き方
総合:80点
ストーリー: 80
キャスト: 70
演出: 85
ビジュアル: 80
音楽: 65
数多く発生したベトナムでの戦闘のうち、一つの実話に焦点をあてた作品。
本作が面白い点は、わずか数メートル離れた敵との撃ち合いの緊迫感あるいは死亡・負傷した兵士のような戦闘の激しさだけでなく、国に残された家族のことも描かれていることである。そして北ベトナム軍司令官や兵士を多少ながらも描き、彼らを単なる倒すべき憎む敵ではなく人間として扱っていることであろう。
ただ主人公がやたらとキリスト教について信仰心を見せ付けるのは、映画の本質とは直接関係のないものであるしやりすぎに感じる。
戦争って何のためにやるんやろ?
この映画をみてると何のために戦争をするのかが分からない。
ベトナム軍は祖国を守るために戦ってる姿が印象的やけど、アメリカ軍の兵士からは自分のためなのか、家族のためなのか、祖国のためなのかが見えて来ない。
ベトナム戦争は結局アメリカにとっては本当に辛い戦争だったんだな。
でもそもそも戦争ってなんでするんやろ?
国を動かしてる人達にとってのメリットはあるのかもしれないけど、兵士にとっては目の前で人を殺して味方も死んで、結果的に生き延びても辛い人生が待ち構えてる気がする。
まぁ普段会社で働いてる自分が頑張って仕事をしても、会社を動かしてるイメージはないのと同じなのかな。それでも生活のために仕事をするのと。
自分やったら生活のために戦争はでけへんなぁ。愛国心が無いのかな。
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