誰も知らないのレビュー・感想・評価
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自身の記憶になる作品
初鑑賞が20年も前。今まで何度観たことか。
いつ観ても色褪せない。
子供の撮り方が秀逸。
ぴたり寄り添う音楽。
柳楽くんの深い瞳。
気温、湿度、匂いをここまで感じる作品はなかなか無い。
最初から最後まで没頭できる。
辛い内容でありながらひたすらに美しい。
無知と無関心
実話をもとにした作品との事。実際の凄惨さよりは淡々と描かれていたのか、本人達は生まれた時からその生活が当たり前で違和感を感じていないがゆえに淡々と見えてしまうのか。
子供達の自然な演技が素晴らしい作品。でも、もう観たくない。辛い。関わりのある大人は居たのに、誰もが責任を逃れ、見て見ぬふりをして。でも、自分だったら…とも思えない。社会と個の断絶は映画が作られた当時より進んでいる。せめて、家族を大切にしよう。手の届く範囲には手をのばそう。
とても辛い。
苦しかった
静かに淡々とした日常の恐ろしさ
この映画の恐ろしさは、色々な出来事が全て一定のトーンで描かれていることかもしれない。
母親は子供を可愛がっているようなのに、恋人と出掛けて帰ってこない。この母、明るくて全然罪悪感ないのが不思議なのだ。この役をYOUが好演している。
長男はそんな母の代わりに3人の兄弟の面倒みてる。お金がなくなると,元の父親にもらいに行ったりコンビニに廃棄食料もらいに行ったり。
悲惨な貧乏暮らしなのに、それが普通のように淡々と描かれてる。そして、事故で末っ子が死んでしまうのもその子を埋めに行くのも日常のようにすぎていくのだ。
なぜ,周りが誰も気が付かないのか。子供が4人もいるのがバレないわけない。誰も知らないというタイトルはみんなが知らないふりってことか。
最後の子供達の後ろ姿、誰か気づいて助けてあげてほしいと思う。
やっと観た。
評価が高いのは知っていたので、以前から観ようと思っていたけど今回やっと視聴。ストーリーと実話に基づくという事も知らなくて、衝撃を受けた。
子供の頃の柳楽くんの演技、初めて観た。コレは賞も受賞するな。心に訴えかけてくるものがすごかった。
観ている間中、ずっと胸が痛かった。
健気で素直で、明るい子供達。親は子供を選べないかもしれないけど、子供も親を選んで産まれられない。ダメな親でも親。母親の帰りを今か今かと心待ちにしている。自分を犠牲にしている母親を、家に監禁された状態で。なのに、母親は全く顧みず一向に帰ってこない。
そんな中でも、子供達なりに仲良く生きていて、お兄ちゃんの責任感と子供の純真無垢な輝きに胸が打たれた。
育てる責任を全う出来ない親は、子供を産まないで欲しいと切に願う。
隠れて暮らす
役者柳楽優弥の誕生。
劇場公開時鑑賞。
登場場面は少ないが、YOUがいい仕事してる。
柳楽くんが立派に成長してすごい役者さんになっているのを観るたびに、その誕生の瞬間に立ち会ったんだなあと、もはや親戚のつもりになってしまう。
こんなの特殊な話でしょ、と言いきれない方向にどんどん向かっているのがやりきれない。
酷い母親
リアル
一番印象に残ったのは警察に行くことを勧められた明が、4人でいたいから行きたくないと言ったところだ。映画を観る中で私は、早く正しい大人に保護されてほしいと思ってばかりだった。でも明たちの幸せはそれじゃないんだなぁ。少なくともその時望んでいたことではなかった。ゆきが死んでも抜け殻みたいになっても、母が残したあの部屋で生活する選択をしていく明たちがすごくリアルだった。私はぬるま湯に浸かっていてばかりだなぁと実感。もしかしたら同じ教室にいるあの子が虐待されてるかも、近所のあの人が、そう思ってしまう。逆に同じ教室にいるあの子が虐待してしまうかもしれないし、自分がそうなるかもしれない。他人事ではいられない。この危機緩和このままの体温で生きていくことが私にできることなんだと思う。もし同じようなことに直面した時私は何をするんだろう、何をしてしまうんだろう。定期的に見るべきだし、私と同世代のこれから結婚をして子供を産む人たちに見てほしい。
最近はチンピラ役が多いような気がする柳楽優弥が、こんな純真な姿を見...
じゃあ
どうすればいいのか。。みんなで一緒に暮らすためには、、、「誰も知らない」のか、、環境が過酷な程、知恵はつくのか、、万引きする子は、進学していく。明には、思いやりや責任感がある、向上心もある、これはやむを得ず背負わされた結果なのか、、ときおり輝く子どもらしさ、子どもが、特に長男の明は、子どもでいられない、くたびれていくシャツ、伸びていく髪、アジアの他国を連想する、、お金をあげ、食べ物を渡せばいいのか、、全責任は母親だけにあると、いえるのか、、ずっと問いかけられ続けた。ショッキングな映像よりも、子どもの瑞々しさを印象的に映す作風からは、重たさ、だけではないものが伝わってくる。
子供としてみると
主人公とあまり大差のない年視点で見ると、
大分辛かったです。
母親が子供のこと大切ではあるけど邪魔だって思ってるのも兄妹の1番上だからこその辛さも、母親に縋ろうとするのも本当は味方してくれるはずの周りの大人も皆隠してるけど自分たち子供を邪魔者扱いしてるのもそれを長男長女がうっすら感じてるのも全部じわじわ伝わってきました。
思春期に入るとなんとなくわかってくることが表現されてて
ネグレクトとか虐待だけでは無く、思春期ならではの辛さ、心情の動き、全てにおいて本当に辛かったです。
それでも嫌いになれない、心の中では捨てきれないのが母親で、母親には自分勝手に動かれてるけどこの歳じゃそのことを否定するなんて相当大人びていない限りできないのを改めて感じて、辛いのも有りましたが共感しながら見ることでより面白い作品なんじゃないかなあって思いました。
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