「驚くべきナチュラルな子役らとその演出」誰も知らない SHさんの映画レビュー(感想・評価)
驚くべきナチュラルな子役らとその演出
悲惨な状況なのに大人がほとんど介在してくることのない悲しい物語。子役が画面の大部分を占めているにもかかわらず、非常にナチュラルな印象を受ける。台詞を言っているというものも、演技をしているというものも一切感じない。これぞまさに是枝監督の真骨頂というべき作品。
ただ、物語があまりにも悲しすぎて、見ていてつらい。それでも実際の事件などよりかなりマイルドにして、優しさも漂わせているところも感じる。現実はもっと過酷で残酷なものだろうと思ってしまうだけになおさら、この映画への哀しみが増してしまう。
リーダー的存在の柳楽優弥がカンヌの最優秀主演男優賞を取ったことも納得できる作品だった。
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