日本沈没のレビュー・感想・評価
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政府が勝手に企業と国民を他国に売り飛ばすってあり得んでしょ。
リアリティゼロの脚本。
企業も国民もどこで活動するかは、自分で選ぶ権利あり。
勝手に決めるなんて、中国じゃないんだからあり得ないでしょ。
企業や国民の選択を支援するのが国の務め。
クソみたいなドラマです。スバルもよくCM OK出したとつくづく思います。
ひとりで集中してみるべきだったか
たまたまCSで放送されていたのを、元同僚4人で鑑賞したのですが。
みんなで見たのもいけなかったんだろうな……時代を感じさせる台詞回しや映像に突っ込みまくりで、ストーリーもきちんと把握できなかった……。
武士道を説く男、藤岡弘は、本当に二枚目俳優だったんだな、ということはわかりました。
今日本が沈没するとしたら、どこの国が日本国民を受け入れてくれるんだろうか。
映画の中では、皇族はスイスに逃げるという話だったが、「やっぱり天皇家はスイスなんだ~」と、何の根拠もなく納得してしまった……。
命よりも大切な想いに泣く!
今は無きシネマデプト友楽で祖父と鑑賞。
原作は既読、1973年版は鑑賞済みです。
本作公開に合わせて小学館文庫から再刊された原作を読み、その情報量の多さと日本沈没と云う未曾有の国難のスケールの大きさに魅了されました。地震学に興味を持ち、関連する書籍等を読み漁りました。一時は地球科学方面の学部がある大学を目指そうとしたくらい、影響を受けました。
特撮ファンの信頼厚く、初監督作の「ローレライ」が抜群に面白かった樋口真嗣監督がメガホンを取ったと云うことで期待値が爆上がりしていましたが、それを上回る面白さでした。
ミニチュア特撮とVFXが融合したシーンは息を呑むほどの迫力。尾上克郎特技監督の手腕が惜しげも無く発揮され、これが「シン・ゴジラ」へ繋がるのかと思うと非常に感慨深い。
原作が「原作」ではなく「原案」なのではと思えるくらいストーリーは全く違っていましたが、未曾有の災害に直面した人たちの織り成す人間ドラマが深い感動を誘って来ました。
小野寺と玲子の恋愛模様がエモい。何も告げずに死地に赴く小野寺を玲子が追い掛け、主題歌をバックに抱き合い、名残を惜しむように見つめ合うシーンが最高。何回観ても泣ける。
小野寺を後押しする言葉として、小野寺の母の「命よりも大切なものがあるの」と云うセリフが登場しました。当時中学2年生だった私はそのセリフを聞いた時、衝撃を覚えました。
「命より大切なものは無い」とはよく聞くしまさしくその通りだと信じていましたが、大切なものを守ろうと思うなら己の全てを捧げる覚悟が必要なのだと気づかされました。
ラストはまさかの沈没阻止…!
初鑑賞当時はそんなに違和感を覚えませんでしたが、原作が何をテーマにしていたかを考えてみると、このラストはあまり良いとは思えなくなっている今日この頃であります。
[以降の鑑賞記録]
2007/01/19:DVD
2008/04/13:地上波初放送
2011/03/11:DVD
2021/10/30:DVD
※修正(2023/07/10)
エメ流パニック映画を日本で作ってみました
小松左京の大ベストセラー小説2度目の映画化。2006年の作品。
1973年の最初の映画化は力作であった。
重厚感と世紀末感たっぷり。特撮技術も素晴らしく、日本映画屈指のパニック・スペクタクル。
ラストも良かった。日本の沈没は避けられず、日本国民は海外へ移住。しかし、生きていれば世界の何処かでまた巡り会う事が出来る…。絶望の中の微かな希望の光が感慨深い。
当時低迷していた東宝特撮の底力を知らしめ、特別愛着がある。
さて、このリメイク版、原作やオリジナルを知る世代にはどんな新しい「日本沈没」を作るのか、知らない世代にはインパクトあるタイトルや内容が興味を惹き、一応話題になり、興行的には成功した。
が…オリジナルに愛着ある者としては、がっかり&期待外れ、底無しの空っぽ映画だった。
まるで、エメ流パニック映画を日本で焼き直ししただけ。
最新VFXを駆使した映像は格段にスケールアップ。現代のリサーチとデータによるシミュレーションは興味深い。
国宝土産に海外へ逃げようとする政府高官や、押し寄せる日本人避難民への海外のデモ…確かに有り得そうだ。
だが、決定的なまでに演出が酷い。
日本が後1年足らずで沈没すると分かった時の田所博士の「ふざけんなー!!」に失笑。演技派の豊川悦司が…。
混乱の最中、草なぎ剛演じる主人公と柴咲コウ演じるヒロインに芽生える呑気なロマンスは蛇足。別れ際、二人が抱き合い、主題歌が流れ…超ベタ!
最後まで日本国民を救おうと奔走する側と自分の事しか考えない側の、定番の政府の描き方。
冒頭、親を亡くした福田麻由子演じる少女がどう物語に絡むのかと思ったら特に重要なポジションでも無し。
意味不明な主人公と親しい飲み屋の面々。
…挙げたらキリがない。
樋口真嗣は特撮技術演出には確かに長けているかもしれないが、重厚なドラマには荷が重かった。
ハリウッド色に染まり、パニック描写も絶望や危機はまるで感じられず、映画を盛り上げる為のイベント事、つまりただの見世物。
そして、ジャニーズが日本を救うラスト…。
今回久し振りに見ても印象は変わらず。
日本が沈没する直前、混乱と絶望で日本国が崩壊していく、そういう恐ろしさをも、もっと深く描いて欲しかった。
樋口監督は次回「進撃の巨人」を手掛けるそうだが…不安しかない。
史上最大のバカ映画
公開当時に観たので、記憶は正確ではないかもしれないけど、今でも強烈に印象に残っているほどのひどさ!
● 日本中の交通網がズタズタになっている状態で、草薙君、キミは一体どうやって日本全国あっちこっち飛び回れるの? 東北(と思われる)自分の実家でお母さんに会っていると思ったら、東京の先輩の研究室、柴咲コウの育った居酒屋、彼女が救助隊として活躍している山の上と…、スーパーマンやね。
● 日本中の火山が噴火している時に、総理大臣を乗せた飛行機がわざわざ火山の真上をどうして飛ぶんだよ!? パイロットはバカか? 回避ルートを使えよ!!
● 柴咲コウは、どうして草薙君が乗ったヘリコプターが飛び立つ場所と時間がわかったの? それに、恋人との最後の別れだったら、そのヘリコプターが見えなくなるまで泣きながら手を振って見送るだろ? それなのに、彼の乗ったヘリが飛び立った瞬間に、自分はサッとオートバイに乗って元来た道へと帰っちゃうなんて、そんな、あまりに人間心理を無視した場面、小学生の脚本家だって書かないよ!
● 一度落としてしまった爆薬を、あんなマニュピュレーターで、よく簡単に取れるものだね? やっぱり、キミは何でもできるスーパーマンだったんだね。
● 列島の沈没を防ぐために海底に爆薬を仕掛けたら、海上に浮かんでいる世界各国から援助に来ている船はどうなる? 新総理大臣になった大地真央が乗った船だっているんだよ? 大々々津波が起きて、船が全部沈んじゃうでしょ? それどころか、沈みかかっている日本そのものが、その大津波でほんとに沈んじゃうよ?
脚本家、出て来いっ!! ぶん殴ってやるっ!!
一体、誰のニーズに応えたリメイクなんやろう?
『宇宙戦争』と並んでリメイクする必要性に疑問の嵐が吹き荒れた作品。
あらすじはってぇっと、タイトル通り、突然、日本が沈んじまう映画である。
1973年に藤岡弘、主演で一度ズブズブ沈んだ日本だが、どういうワケか2006年になって、無表情の草なぎ君の下で、再びズブズブ沈むハメになった。
一体、誰のニーズに応えて復活したのだろう?
そして、いつの間に日本列島は再浮上したのだろう?
MOVIX清水にて観賞する前、ニュース23で、
「今作は数多くの地質学者や海洋学者達を招き、最先端の科学を結集して創った映画だ!!」
と、くどくど宣伝していた。
それを観て
「しょせん大味な大衆娯楽映画やないか」
と、言い訳がましくて冷める一方だったが、まさか東日本大震災を予見していたとは、あの頃予想だにしなかった…。
おかげで地上波放送は不可能となり、封印映画の仲間入りするハメに…。
当時は、『ディープインパクト』や『デイアフタートゥモロー』etc.でアメリカがエラい目に遭うてる時、日本もとんでもない目遭うてましたよ〜〜ってノリやったのにね。
国が変わっただけで、人が大勢死にまくる設定は同じやし。
静岡人の私がまずショックやったのは、オープニングの大地震で静岡が全滅した事である。
我々はいきなり死んどんのかい…
幽霊視点で観ろって了見なんでしょうか。
しかも、次の場面では、富士山バックに普通に東海道新幹線走っとるやんけ…。
ほな、さっきの大地震は何やったんや?!
主人公の草なぎ君は被災地と研究所とを被害も無く猛スピードで行き来。
どこで瞬間移動マスターしたんやろ?
それなら、テレポーテーションして、とっとと外国へ逃げたらええのに…。
柴咲コウとエッチしたいだけからやとしたら、単なるドアホ カップルである。
外国に逃げればオーケーって、日本が丸ごと沈んでるのに周辺国が無傷なワケがない。
その前に近所の朝鮮半島はとっくに海の藻屑になってるハズである。
テポドンが本領発揮できる絶好機やのにね。
ちなみに主人公達の乗る海洋調査船がいる海はいつも穏やか。
一体、どこの海におるんやろ?
言ったらキリがない。
いっそのこと、『ノストラダムスの大予言』もリメイクきぼんぬである。
では最後に短歌を一首
『さようなら
いきなり全滅 静岡県 死人に口無し 誉めるとこ無し』
by全竜
何もしないほうがいい、という日本人の考え方
映画「日本沈没」(樋口真嗣監督)から。
酷評すれば、安っぽい「アルマゲドンの日本版」これが私の感想だった。
空か海かの違いはあるけれど、ストーリーも似ている。
さらに、手に汗を握るはずのラストシーン、
一回しかないチャンスを奇跡的にものにしてしまう。
おいおい、ウルトラマンじゃないんだから、呟きたくなる。
しかし要所要所の台詞は、私のアンテナに引っかかった。
総理大臣が、このままでは日本がなくなってしまう、と
いろいろな分野の有識者(ブレーン)に解決策を求めたが、
分野の違う何人かの人が共通の考えを示し、驚いた。
それが「何もしないほうがいい」だったというシーン。
本当に「日本人らしい」考え方だと思う。
欧米では、なんとしても生き延びようとするはずなのに、
日本人は「何もしない」という選択肢を見つける。
あと1日で死ぬ、と宣告されても「何も残したくない」
という人が多いんだろうな、日本人って。
何もしないという行動は、決して消極的ではないことを
私に気付かせてくれた台詞であった。
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