「ガダルカナル島の戦い」シン・レッド・ライン 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
ガダルカナル島の戦い
最初にショーン・ペンの名前だけが出てニック・ノルティやジョン・トラボルタにジョージ・クルーニー等、有名どころ含めたキャスト陣の名が纏めて流れるエンディングロール、全てを俯瞰したように善でも悪でもない存在に思える『カジュアリティーズ』とは正反対の兵士を演じたショーン・ペン、あまり目立たないジョン・C・ライリーとの場面は敢えて意識されたかのように、どの場面も魅了されてしまうショーン・ペンだけを贔屓目に観てしまう個人的感想。
不慮の事故でのウディ・ハレルソンはインパクト大、ジャレッド・レトは死んだのかすら確認出来ず、オヤジの哀愁が漂うニック・ノルティのパワハラが凄まじく、日本を背負ったかのような光石研の存在感。
誰が主役でもなくそれぞれが一兵士として群像劇とは言えない、過酷な状況の中で起こる出来事や各々が思う気持ちを描写しながら、ソロモン諸島の自然な景色を映し込むテレンス・マリックの美的センスと哲学的な文言は戦争映画を観ている感覚を一瞬、忘れさせる。
初公開時に仙台青葉劇場にて鑑賞。
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