メトロポリスのレビュー・感想・評価
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St. James Infirmary Blues ディジー・ガレスピーとカウント・ベイシーが良いよ。
私が手塚治虫先生のお話に出会ったのは鉄腕アトムなのだが、COMICSとして読んだのは『ホットドッグ兵団』だった。1964年12/01発売の光文社
寒い中布団に潜って読んだのを覚えている。
それで『バベルの塔』に話が繋がる。大友克洋さんと言えば『バベルの塔』ですからね。
それで『火の鳥 未来編』のロックは破滅するんだろうね。
『帝国少年』さんが背景をやっていればね。誰も知らないか?
背景を飾る日本アニメの妙。どちらが先かわからぬが、日本アニメはこの路線になれば更にクールになったと思う。しかし。
この映画のストーリー展開は駄作の域から脱せない。昔見たストーリーである。でも、しかし。
例えロックであっても、アトムが銃口を人に向けて良いのだろうか?実は、アトムにも銃口が備えられていた。それはある場所であるが、手塚治虫先生は意図されて『そうした』とずっと昔から思っている。アメリカからアトムは暴力漫画とされた。『その恨みはらさでおくべきか!』と言ったとは思えないが、アトムが自主的に暴力を奮う場面は、アニメがテレビ放映されてからだと思う。違っていたらすみません。
しかし、手塚治虫先生は100%平和主義者だ。
なお、ロボットに対する人権は、反ベトナム戦争時代の黒人に対する公民権運動が影響している。人権は黒人への差別に対するプロテクトなのである。手塚治虫先生は機械への人権など考えもしなかった。はずだ。アイザック・アシモフのロボット三原則はその時代の象徴。
『あい・きゃんと・らびんぐ・ゆー』レイ・チャールズか?
お茶ノ水博士が出ていない!
どこかで聞いたと思ったら、本多俊之さんじゃないか!暫く振りだ。
曲と映像と世界観は調和、しかし脚本が致命的に後れを取っている
絢爛に輝く摩天楼の下に労働ロボットと貧民の蠢く地下街が広がる階級社会「メトロポリス」で、
己の正体を知らぬまま来訪者ケンイチとともに彷徨う高性能ロボット、ティマの運命を追う物語。
ジャジーな音楽が絢爛さと空虚さを併せ持つメトロポリスの空気を確かに表現しており、
全体のスローテンポも空疎な雰囲気を強く意識させるなど一面では効果的に働いている。
ヒロインティマを「美しく」描写するのはやや演出過剰なところが否めないが、
彼女を取り巻く人間たちの醜悪・愚昧(これを滑稽味として表現できるのは手塚デザインの妙であろう)との対比と捉えればそれも一つのギミックとして好意的に捉えることも出来る。
また、最終盤の「崩壊した」ティマの異形ぶり、それをカメラ視点の妙で状況ごとに印象を変えて見せる技など、映像としては唸らせるものが随所にある。
ただ、それを考慮してもあまりにも脚本の間延び、薄さが擁護しがたく、
演出のスローテンポも相まって映画全体の印象が非常に弛緩したものになっている。
間延びした展開が邪魔してクライマックスに「何を今更チンタラやっているのだ」との感想が沸き起こってしまうのは、この脚本が悲劇である以上は致命的であろう。
自分とは何かの答えを出せないまま、その翻弄されつくした生涯を終えたティマ。
その最期の画が印象的だっただけに、それを納得して受け止められないことが非常に哀しい。
手塚治虫のキャラクターがそのまま動きだしたかのような、オシャレで上品なアニメーション。
ロボットと人間が共存する街「メトロポリス」を舞台に、私立探偵の助手ケンイチと人造人間ティマが街の有力者レッド公の陰謀に巻き込まれていくというSFアニメーション。
脚本を担当するのは『アキラ』『MEMORIES』の、日本が世界に誇る天才クリエイター、大友克洋。
原作は1949年に発表された手塚治虫による同名漫画。これは未読です。
手塚治虫といえば、漫画家としてはもちろんのこと日本アニメ界の草分けとしても有名です。
しかし、常軌を逸した仕事量を抱え込んでいた手塚治虫にとって、アニメーションとはいかに製作費・製作時間を短縮するかを考えて作られたリミテッド・アニメーションというものであり、お世辞にもクオリティが高いとは言えなかった。
残念ながら手塚の憧れたディズニー・アニメとはクオリティにおいて雲泥の差があった。
そのことを踏まえて考えると、このアニメーションのクオリティこそ、手塚治虫が実現したかったのであろうレベルなのではないでしょうか。
『ピノキオ』や『バンビ』を思い出すクラシックながらもぬるぬると動く丁寧で上品なアニメーションは正に芸術品。
3DCGも随所に使われているが、まるで違和感はなく、凄く効果的に使われていると感じた。
製作陣が手塚治虫を尊敬しているのがわかる、手塚絵に忠実なキャラクターデザイン。
手塚のキャラクターはアニメとの相性が良いのだということを改めて思い知らされた。
ジャズを基調とした劇伴もオシャレで上品。クライマックスでレイ・チャールズが流れるアニメなんて他に知らない。
日本アニメ史に残る凄まじいクオリティのアニメーションであることは素人目にも明らかなのだが…
正直言ってあまり面白くない。
全体的にゆったり静かな作品なので退屈するところが多い。
シナリオは真面目で堅実な作りなのだが、型にハマりすぎているような窮屈さを覚える。
その上詰め込みすぎているところもあり、愛着が湧く前に退場してしまうキャラクターが結構いたのは残念。
革命の場面とか丸々カットしても良かったのでは?
最大のライバルは手塚治虫作品ではお馴染みのロックなのだが、こいつの行動原理にいまいち共感できない。結局お父さんの足引っ張りまくってるけど…?
手塚治虫という誰もが知っている原作者の作品であり、大友克洋という超有名な漫画家が脚本を描いており、凄腕のクリエイターが集結してすごいレベルのアニメーションを作っているのにも拘らず、このアニメの知名度がほとんどないというのは勿体ない様な気もするが、映画のつまらなさを考えると妥当なのかなぁとも思ってしまう。
もっと面白くなりそうな題材だっただけに惜しいです💦
日本が描くブレードランナー
素晴らしい。
レトロヒューチャーな世界観にハードなSF、そこに鳴り響くジャズ。人間の存在を問うテーマ。このアンバランスな素材が見事にバランスを保ち、画面内を心地よく支配している。
お話自体はさほど新しさや奇を衒ったものは感じず、むしろ世界観を形作る設定や背景、ビジュアル面での描き方に斬新さや挑戦が見られた。テーマについてではなくともブレードランナーに通ずる点であろう。
お話は、テクノロジーが進化していずれそれを生み出した人間そのものが必要なくなる未来が訪れるという決してハッピーな終わり方ではない何か不穏な空気を残したラストも最高である。
ラストで、選ばれし存在であったロボットの残骸を他のロボットが持ちよって集まり、選ばれし存在の名前を高らかに連呼する。その光景を涙を浮かべながら眺める人間の主人公。物語を締めくくる感動のエンドであると同時に、やはりなにか暗い未来を暗示しているような苦い後味もしなくもない。
下手で鼻持ちならない教訓めいたことばかりでないのもこの作品の大きな魅力の内だと思う。
設定や人物説明などもう少し飲み込みやすいように展開や話運びを設置して欲しかったが、総じてかなり楽しめたのも事実。
1度で全てが理解と納得が出来る作りでは全然ないので、後複数回見ようと思った。
まぁまぁ
映像はすごく綺麗。
手塚治虫の漫画の感じがよく表現されていて見ていて楽しかった。
内容はありきたりに感じてしまった。
ケンタロウくんの人物像をもっと深堀って欲しかった感も。
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