メトロポリスのレビュー・感想・評価
全8件を表示
レトロな雰囲気漂う近未来の都市。人間をロボットが支えて生きる世界。都市の将来を一人の少女に委ねようとする者と拒む者とが突き進む、その先の世界を描いたお話。
家庭の事情にて、映画館に行けておりません。・_・;
せめてサブスクで何らかは観ておきたい という訳で
プレイリストに入れていた作品の中から選んだのが
この作品です。
多分公開時点では観ていません。(記憶が曖昧…)
手塚作品を観てみたくなったのかも。
※過去の作品なので、いつもより短め。かつ
いつもとは違った体裁のレビューです。・_・…短縮板?
◇
未来の話の筈なのにノスタルジック
懐かしさを感じるのに近未来の世界 …という
矛盾するようでしていないような
絶妙なアンバランス感の上で描かれるお話 の印象。
所々に顔をのぞかせるのは大友克洋の世界感?
あ、いや …りんたろうの世界感なのかも。
オマージュを感じられる作品でもある気も。
ティマの心臓(?)は、砕け散ったガラスのクレアの涙。
…あれ? 999もりんたろう?
ヒゲオヤジ。は手塚作品だから当然の出演。
日本警察を舐めるな>のセリフは銭形の父っつぁん
オールスターキャストの手塚ワールド
手塚キャラを堪能できます。(しました)
ロックというキャラ。これは怖い。盲信的な殉教者?
彼もロボットなのではと考えたがハズレでした。・_?
シーンの長回しが気になる箇所が多少ありました。
その点では冗長に感じる場面もあった気が。
派手な展開を期待して鑑賞したなら、肩すかし かも。
◇
24年前の公開時に観ていたら、また別の感想だったような気も。
2001年は何してたかなぁ。宇宙を旅…は、してません。 ・-・ハイ
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
タイトルなし(ネタバレ)
懐かしいレトロな手塚治虫の絵柄が、CGを駆使した立体的なSF世界に見事に溶け込んでいる。緻密過ぎる、狂気の沙汰とも言える1カット、1カット。身体中の毛穴がゾワゾワー!!ブルブル!!
鑑賞後、髙畠聡の背景原図集をチラ見して来たけど、いやはや恐ろしい。
あと、やっぱりロックはカッコいいな。
父の愛情を渇望している姿が切なかった。
ディストピア未来都市
手塚先生にしては分かり難いと思ったら、元々の原作はフリッツ・ラングのメトロポリス(1927年の映画)、手塚先生の脚色版の出版は1949年でした。
フリッツ・ラングの作品は100年後のディストピア未来都市を描いておりSF映画黎明期の傑作とされている。当時の資本主義と共産主義の対立をベースとし摩天楼の上層階に住む限られた知識指導者階級と、地下で過酷な労働に耐える労働者階級に二極分化した徹底的な階級社会の抗争を描いている、その抗争の火種となるのがアンドロイド・マリア。本作のティマはまさにアンドロイド・マリアでしょう。アトムの手塚先生ですから労働者でなくロボットに振り替えています。今でこそ人類とAIやロボットとの抗争、ヒューマノイドとのロマンスなどはSFの定番ですが、そのはしりの映画ということでしょう。
製作期間5年、総制作費10億円、総作画枚数は15万枚というアニメとしては超破格、アメリカでの評判も高くジェームズ・キャメロン監督は「CGによる映像世界と伝統的なキャラクター・アニメが見事なまでに壮観に融合した、アニメのまったく新しい金字塔、傑作だ」と絶賛とか。
それでも、子供向けアニメという視点ではロックの残酷さは目に余るし、こんな政治問題を子供たちが理解できるとは思えませんし、おじさんが観ても難解な展開、ギブアップでした。
St. James Infirmary Blues ディジー・ガレスピーとカウント・ベイシーが良いよ。
私が手塚治虫先生のお話に出会ったのは鉄腕アトムなのだが、COMICSとして読んだのは『ホットドッグ兵団』だった。1964年12/01発売の光文社
寒い中布団に潜って読んだのを覚えている。
それで『バベルの塔』に話が繋がる。大友克洋さんと言えば『バベルの塔』ですからね。
それで『火の鳥 未来編』のロックは破滅するんだろうね。
『帝国少年』さんが背景をやっていればね。誰も知らないか?
背景を飾る日本アニメの妙。どちらが先かわからぬが、日本アニメはこの路線になれば更にクールになったと思う。しかし。
この映画のストーリー展開は駄作の域から脱せない。昔見たストーリーである。でも、しかし。
例えロックであっても、アトムが銃口を人に向けて良いのだろうか?実は、アトムにも銃口が備えられていた。それはある場所であるが、手塚治虫先生は意図されて『そうした』とずっと昔から思っている。アメリカからアトムは暴力漫画とされた。『その恨みはらさでおくべきか!』と言ったとは思えないが、アトムが自主的に暴力を奮う場面は、アニメがテレビ放映されてからだと思う。違っていたらすみません。
しかし、手塚治虫先生は100%平和主義者だ。
なお、ロボットに対する人権は、反ベトナム戦争時代の黒人に対する公民権運動が影響している。人権は黒人への差別に対するプロテクトなのである。手塚治虫先生は機械への人権など考えもしなかった。はずだ。アイザック・アシモフのロボット三原則はその時代の象徴。
『あい・きゃんと・らびんぐ・ゆー』レイ・チャールズか?
お茶ノ水博士が出ていない!
どこかで聞いたと思ったら、本多俊之さんじゃないか!暫く振りだ。
曲と映像と世界観は調和、しかし脚本が致命的に後れを取っている
絢爛に輝く摩天楼の下に労働ロボットと貧民の蠢く地下街が広がる階級社会「メトロポリス」で、
己の正体を知らぬまま来訪者ケンイチとともに彷徨う高性能ロボット、ティマの運命を追う物語。
ジャジーな音楽が絢爛さと空虚さを併せ持つメトロポリスの空気を確かに表現しており、
全体のスローテンポも空疎な雰囲気を強く意識させるなど一面では効果的に働いている。
ヒロインティマを「美しく」描写するのはやや演出過剰なところが否めないが、
彼女を取り巻く人間たちの醜悪・愚昧(これを滑稽味として表現できるのは手塚デザインの妙であろう)との対比と捉えればそれも一つのギミックとして好意的に捉えることも出来る。
また、最終盤の「崩壊した」ティマの異形ぶり、それをカメラ視点の妙で状況ごとに印象を変えて見せる技など、映像としては唸らせるものが随所にある。
ただ、それを考慮してもあまりにも脚本の間延び、薄さが擁護しがたく、
演出のスローテンポも相まって映画全体の印象が非常に弛緩したものになっている。
間延びした展開が邪魔してクライマックスに「何を今更チンタラやっているのだ」との感想が沸き起こってしまうのは、この脚本が悲劇である以上は致命的であろう。
自分とは何かの答えを出せないまま、その翻弄されつくした生涯を終えたティマ。
その最期の画が印象的だっただけに、それを納得して受け止められないことが非常に哀しい。
手塚治虫のキャラクターがそのまま動きだしたかのような、オシャレで上品なアニメーション。
ロボットと人間が共存する街「メトロポリス」を舞台に、私立探偵の助手ケンイチと人造人間ティマが街の有力者レッド公の陰謀に巻き込まれていくというSFアニメーション。
脚本を担当するのは『アキラ』『MEMORIES』の、日本が世界に誇る天才クリエイター、大友克洋。
原作は1949年に発表された手塚治虫による同名漫画。これは未読です。
手塚治虫といえば、漫画家としてはもちろんのこと日本アニメ界の草分けとしても有名です。
しかし、常軌を逸した仕事量を抱え込んでいた手塚治虫にとって、アニメーションとはいかに製作費・製作時間を短縮するかを考えて作られたリミテッド・アニメーションというものであり、お世辞にもクオリティが高いとは言えなかった。
残念ながら手塚の憧れたディズニー・アニメとはクオリティにおいて雲泥の差があった。
そのことを踏まえて考えると、このアニメーションのクオリティこそ、手塚治虫が実現したかったのであろうレベルなのではないでしょうか。
『ピノキオ』や『バンビ』を思い出すクラシックながらもぬるぬると動く丁寧で上品なアニメーションは正に芸術品。
3DCGも随所に使われているが、まるで違和感はなく、凄く効果的に使われていると感じた。
製作陣が手塚治虫を尊敬しているのがわかる、手塚絵に忠実なキャラクターデザイン。
手塚のキャラクターはアニメとの相性が良いのだということを改めて思い知らされた。
ジャズを基調とした劇伴もオシャレで上品。クライマックスでレイ・チャールズが流れるアニメなんて他に知らない。
日本アニメ史に残る凄まじいクオリティのアニメーションであることは素人目にも明らかなのだが…
正直言ってあまり面白くない。
全体的にゆったり静かな作品なので退屈するところが多い。
シナリオは真面目で堅実な作りなのだが、型にハマりすぎているような窮屈さを覚える。
その上詰め込みすぎているところもあり、愛着が湧く前に退場してしまうキャラクターが結構いたのは残念。
革命の場面とか丸々カットしても良かったのでは?
最大のライバルは手塚治虫作品ではお馴染みのロックなのだが、こいつの行動原理にいまいち共感できない。結局お父さんの足引っ張りまくってるけど…?
手塚治虫という誰もが知っている原作者の作品であり、大友克洋という超有名な漫画家が脚本を描いており、凄腕のクリエイターが集結してすごいレベルのアニメーションを作っているのにも拘らず、このアニメの知名度がほとんどないというのは勿体ない様な気もするが、映画のつまらなさを考えると妥当なのかなぁとも思ってしまう。
もっと面白くなりそうな題材だっただけに惜しいです💦
日本が描くブレードランナー
素晴らしい。
レトロヒューチャーな世界観にハードなSF、そこに鳴り響くジャズ。人間の存在を問うテーマ。このアンバランスな素材が見事にバランスを保ち、画面内を心地よく支配している。
お話自体はさほど新しさや奇を衒ったものは感じず、むしろ世界観を形作る設定や背景、ビジュアル面での描き方に斬新さや挑戦が見られた。テーマについてではなくともブレードランナーに通ずる点であろう。
お話は、テクノロジーが進化していずれそれを生み出した人間そのものが必要なくなる未来が訪れるという決してハッピーな終わり方ではない何か不穏な空気を残したラストも最高である。
ラストで、選ばれし存在であったロボットの残骸を他のロボットが持ちよって集まり、選ばれし存在の名前を高らかに連呼する。その光景を涙を浮かべながら眺める人間の主人公。物語を締めくくる感動のエンドであると同時に、やはりなにか暗い未来を暗示しているような苦い後味もしなくもない。
下手で鼻持ちならない教訓めいたことばかりでないのもこの作品の大きな魅力の内だと思う。
設定や人物説明などもう少し飲み込みやすいように展開や話運びを設置して欲しかったが、総じてかなり楽しめたのも事実。
1度で全てが理解と納得が出来る作りでは全然ないので、後複数回見ようと思った。
まぁまぁ
映像はすごく綺麗。
手塚治虫の漫画の感じがよく表現されていて見ていて楽しかった。
内容はありきたりに感じてしまった。
ケンタロウくんの人物像をもっと深堀って欲しかった感も。
全8件を表示





