「「恋愛アニメ」として観るなら良作。クライマックスのシーンがかっこいい」メトロポリス p.f.nagaさんの映画レビュー(感想・評価)
「恋愛アニメ」として観るなら良作。クライマックスのシーンがかっこいい
SFというより、ティマとケンイチの「恋愛アニメ」だと思った。クライマックスもラストも切ない。ヒロインのティマはロボットだけど、ナイーブで素直な心を持っているので、ケンイチが好意を持つのもわかる。
最近の「AIに恋愛感情を抱く」という問題を重なるところもあり、恋愛とは何かという深いテーマを含んでいるようにも思える。
「I Can't Stop Loving You」(レイ・チャールズ)が流れるクライマックスは、ティマとケンイチの強い気持ちが伝わってくる名シーンだと思う。爆発の炎による赤い背景の中で、ビルがゆっくりと崩れていくのも美しく、音楽とよく合っている。ティマがかわいい女の子の姿から、徐々にロボットらしい姿に変貌していくのもよくできていて、かっこいい。
プロット・脚本の面では、ロボット達、レッド公、大統領、レジスタンス・・と勢力図が複雑でわかりにくい。最初からティマとケンイチに感情移入できれば良いのだが、そういう展開ではない。
ロックがやたら銃で殺したり、急に全世界を支配するイスが出てきたり、不自然な展開も多いと思う。でも、これらは「恋愛アニメ」の舞台装置に過ぎないので、気にしない方が良いのだと思った。
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