劇場公開日 2001年5月26日

「手塚治虫トリビュート」メトロポリス kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0手塚治虫トリビュート

2020年11月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 革命・クーデターと反革命。秩序と野望が交錯する中で、ロボットだけが粗末にも人間によって惨殺される。ロボットの性質、ロボット三原則を踏まえていることがよくわかる。

 手塚作品には必ず登場するヒゲオヤジやランプ。一番うれしかったのは『鉄腕アトム』にも登場するペロだ。ロックという存在も『火の鳥』に出てくるし、政界や軍部のキャラクターの相関がわかりやすい。人間描写がこのアニメだけでは薄っぺらで乏しいのだが、手塚漫画を知っているほど性格が理解できて、ストーリーさえどうでもよくなってくる(実際、手塚初期作品のためか、つまらないストーリーだと思います)。

 はっきり言って、ストーリーからは何も得るものはなく、ただ単に故手塚治虫氏へトリビュート(特にキャラクターに対して)しただけのアニメなのであろう。しかも、背景画や音楽などは手塚作品らしくなく、FFのゲームのような感覚にも陥ってしまった。

 音楽は全編通してジャジーでいい雰囲気なのだが、レイ・チャールズだけはいただけなかった。絵に関しては、中国の下請け会社にまかせてあるらしく、どことなく中国アニメっぽかったな(よく知らんけど・・・)。

以下、主なキャラクターの登場作品(公式サイトより)
ケンイチ 『鉄腕アトム』アトムの級友
ティマ 『火星博士』
ロック 『少年探偵ロック・ホーム』『来るべき未来』『バンパイヤ』『火の鳥』
レッド公 『メトロポリス』『鉄腕アトム』
ヒゲオヤジ(伴俊作) ほとんどの手塚作品
ランプ ほとんどの手塚作品
アトラス 『鉄腕アトム』アトラスの巻
ペロ 『鉄腕アトム』ホットドッグ兵団
ヒョウタンツギ・・・隠しキャラ(ドアのノブ)

kossy