殺人の追憶のレビュー・感想・評価
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やっとスクリーンで見れました
ポンさんというより、韓国映画で1番好きな本作、やっとスクリーンで見ることができとても嬉しい。
本作は韓国映画の象徴のような作品で前半の笑い、後半のサスペンス本当によくできている。やはりキャスティングも秀逸。演技も素晴らしく後半の慟哭の表情は心を奪われます。
何故日本人の役者はダメか、思うに日本の役者は映画以外の仕事をし過ぎ、または役者じゃない人を使うからプライベートが見え過ぎて演技が予想を超えないんじゃないのか?!
にしても全てが良くできた素晴らしい映画を劇場で見ることが出来て本当にうれしい!
垢のように染み付いた心の汚れ
個人評価:4.0
登場人物すべてが泥臭く、またキャラクターのディテールがはっきりとしており、監督の一人一人の人物の描き方に熱意を感じる。
人を見抜く事を生業とする刑事を主人公とし、殺人犯のレッテルをはられた容疑者達との感情描写を描く。
実際の事件がモデルとの事だが、ポン・ジュノという監督は、人間の垢のように染み付いた心の汚れを描き出す事が本当に上手いと感じる。
ただのサスペンス映画とは一線を画す作品。
事件は解決……。
上映当時は未解決事件として撮られたものですが、
2019年に犯人が特定されたようですね。解決と聞いても事件が事件だけに少しも安らぎませんが、、
う〜ん… なんでしょう… 警察の取調べ って、韓国も日本も大差無いのですかね…犯人を捕まえるより 事件を早く片付けたいだけ、何日も拘束して精神衰弱させて自白強要。とか、障がい者的立場の弱さにつけ込んだり。
昔だからと許される事ではないですし過去に日本の事件
でも思い当たる事例の多いこと…。
刑事達の焦りと振り回されて疲弊していくところなんて拘束された容疑者が精神をやられていくのと変わらないのだなぁと思ったり。
最初は笑えるシーンもあって農村のほのぼの感がありますが、段々とシリアスにヒリヒリしていき観ている側も疲れてくる一体感を感じました。
ラストのシーンは未だ捕まっていない犯人がこの作品を観る事を想定した犯人に向けた眼差しということだそうですね。
未解決事件として撮られていたものの、最後の容疑者の役者さんと実際の犯人の顔がとても近いのには驚きでした!
迷路に迷うように、徐々に夢中になっていくカンジ
連続殺人事件。それを追う地元刑事パク目線で話は進む、未解決事件。('19に真犯人逮捕。)
◉作中、たまに出てくる犯人。顔は一度も映らない、わかりそうでわからない。掴めそうで、掴めない事、パク刑事の落ちていく様が、この事件の迷宮入りを表していると思う。
◉しかし、この時代独特なのか、はちゃめちゃな暴力性。この時代に生まれなくて良かった。
◉空襲訓練が度々発令。(それを利用されて?犯行されたりする。)これは北からのミサイルに向けてなのかな?パラサイトでも言っていたが、金持ちはミサイル用の部屋があるらしい。当たり前だが、日本より北が身近な、当然な存在なのだろう。
・つらい、悲しい、悔しい。いろんな負の感情だけが残ってる。もう全然...
・つらい、悲しい、悔しい。いろんな負の感情だけが残ってる。もう全然前向きになれない
・クライマックス直前かと思ってた場面で泣いた
・飛び蹴りがすごい
これは世界観含めで素晴らしい! 犯人が誰かという事ではなく、ある物...
これは世界観含めで素晴らしい!
犯人が誰かという事ではなく、ある物事にまつわる人間の葛藤が本当によく描かれていてめちゃくちゃ面白かった!
ネタバレになりますがDNA鑑定ってこの時代やはり信頼性に欠けていた...
ネタバレになりますがDNA鑑定ってこの時代やはり信頼性に欠けていたんだなと思わされます。日本の袴田事件とかも思い出される展開。
一言では言い表せない
やはりコメディ的な要素はありながら、本作はかなり深刻。比喩もさすがにあまり感じられないけど、なんというか、この映画に大喝采を送る韓国人て成熟してる。
人間の成長とかいろんなものがつまってるような気がするけど、少し難しくて、そして切なくて、やはり苦しい。なにがよいかといって、ソンガンホcの演技かな。
大鐘賞(韓国のアカデミー賞)で最優秀作品賞受賞
ラスト。
えっ! これで終わり?
と思ったが、未解決事件の実話と知り納得。
最新作がパルムドールを受賞してるので楽しみ。
ほんとうに無念なのは・・・
たしかに役者人の好演もあり、かなりリアルに描かれていて臨場感のあるポン・ジュノ監督の力量を感じる映画です。
しかしやはり凶悪犯には捕まってほしいし、警察には捕まえてほしい。バッドエンドが嫌いな人にはあまりオススメできない映画かもしれません。
捕まえられなかった刑事の無念さが映画では描かれていますが、それより被害者の遺族の無念さを思うと切なすぎる。
それに時代背景はよくわかりませんが、拷問による自白強要はけして許されないことだと思います。
だから韓国人は
拷問冤罪をどうしてもしてしまうんですよ。
と言う映画にしか見えませんでした。
これは要するにそういうことをしていることに対して言い訳をした映画なのか?
これは韓国内でどういう風に受け止められたんだ?
それとも対外向けの映画なのか?
主人公がここまでやっちゃうというのは普通ありえないが・・・
普通の推理物としては中途半端で全く作品になっていないと思う.
過去にはこういう間違いのあった時代もあったということが言いたいのか?
とにかく韓国人の感覚は欧米や日本人の感覚とは違うということをよく教えてくれる映画だった。素晴らしい。
...ただ我々の感覚が正しいかと言ったらそれは間違いだと思うんですよ。世界中の民族の感覚がてんでバラバラなのであります。むしろ欧米人と我々が似ているのがレアなケース。そこで映画というものがあるわけでして映画というのはそういうものお互いに見せよう万博だと思うんで。だから上映される国に合わせてバージョンを変えようなんて動きがありますけど私は大反対ですね。少なくともDVD・オンラインではオリジナルも見たいと思います。サンクス。
韓国で実際にあった連続殺人事件
後で知ってことですが、ずいぶんと評価の高い韓国映画で、恥ずかしながら、
何の予備知識もなく、観賞しました。
また、これが実話に基づいた事件(華城{ファソン}連続殺人事件)であったことも知りませんでした。(つい最近になって、この事件の犯人が判明し、別事件で服役中らしいです)
2時間超えの映画で、どこにでもありそうな、稲穂が揺れる田舎で起こった殺人事件なのですが、アクションシーンがあるわけでもなく、刑事が晴れて犯人を検挙してラストにつながるという{かっこいい}ストーリーでもないのに、何故か、ぐいぐいと引っ張られてしまい、時間の長さを感じませんでした。何故なんだろう。生々しいリアルさがありました。
1986年といえば、日本で言えば昭和の後期ですが、感覚的にはもっともっと古い時代に思えてしまった。科学的根拠から捜査を進めたりはしない、直感型の田舎の刑事。DNA鑑定をアメリカに依頼しないと結果を知ることができない時代。陰うつな雨が降り、捜査している間にもまた、女性が殺されていく・・・気持ちの悪い感覚に飲み込まれながら、次は次はと付き合わされてしまいます。
ラストの少女の発言は思わず、背筋がゾっと寒くなりました。
刑事を止めて普通の仕事についた、あの刑事(ソン・ガンホ)、時効になってしまっただろう殺人事件だけど、再び刑事として立ち上がろうと思ってしまったのか・・・?
当時の韓国の住居(現在はどうか知らないけれど)、誰にでも開けられそうなガラス戸だったりで、普通に夜這い(死語か?)できそうな田舎の風景でした。
イケメンじゃないのに、何故か味のある存在感の大きい役者ソン・ガンホ、他の映画も観たくなりました。
犯人は誰なの!!
連続殺人事件、それも女性を見るも無残に殺されて
女性としてはこれほど心臓がバクバクして身が引き裂かれそうな
思いのシーンが幾度となく現れ観るに堪えなかった
その犯人を捜すべく刑事たちが奔走するのだが、拷問、自白の強要と
やることがまた恐ろしい
犯人を追うことによって、刑事の心理が追い詰められていく姿が
私も刑事と同調して身体も心もクタクタになった
またラスト穏やかな田園風景の中にまたまた恐怖のスパイスを
入れてくる監督には降参です!
とびきりの美味しいサスペンス料理でした
実際にあった容疑者の列車飛び込みシーン
冒頭のテロップから、この連続殺人犯は捕まっていないことを知らされる。「どんな結末になるんだ?」と、もうこれだけで期待度が高まります。そして、これは単なる刑事ものサスペンスと思って臨んだらギャップに驚かされる映画なのである。
途中、笑える場面が多くなり(特にNIKE)劇場内ではクスクスと笑い声が聞こえるようになる。「犯人はお前か?」と映画館内の客に対しても疑ってしまうほど、疑心暗鬼にかられるようなプロット作りなのだ。
そして、犯人を追い求める正義感の強い刑事たち・・・と普通の映画ならばこうくるはずの展開ではなく、軍事政権下でデモ鎮圧に力を注ぎすぎたための警察の無能さ、自白強要・拷問・でっちあげ等の警察内の悪の部分を曝け出すブラックさ。しかも悪徳刑事を「やっぱりすごいんだ」と称えるものではなく、痛烈な警察の体質批判になっているところがすごい。
個人的にこの映画で最もゾッとする部分は、みなさんの意見とは違うものになりそうだ。ソウルからやってきたソ刑事は、当初、パク刑事たちが行った拷問や自白強要に対して批判的な、頭脳調査を尊重するエリート刑事であった。これが犯人が見つからないことの焦燥感から、徐々に捏造してもいいと考えになっていく様子だ!!ある意味、犯人より怖い。
とにかく画期的な韓国映画。日本人としては背景がイマイチ理解できないところをもっと表現されていたら最高の映画だ。
韓国映画にハマったきっかけ。
犯人が見つかったタイミングで久しぶりに見たけど、
めちゃくちゃ面白い。
これでソン・ガンホを知り、自分の漫画の読み切りに
ガンホ先輩というキャラを登場させました。
当時は犯人が捕まってなくて、どうオチを付けるのか?
犯人が分からなくて面白いのか?
と半信半疑だったけど、
ミスリードに次ぐミスリードでぐいぐい引き込まれた。
今見れば警察の失態というより、軍事政権の酷さと
国民のストレスを焼肉屋の喧嘩で表してるのかな?
と思うと、
ただのミステリー映画ではないなと思います。
確か映画公開時のCMでかなり打点の高い
ドロップキックが写ってて、
それで見ようと思ったのでした。
本編では取り調べでのドロップキックはアングルが
変わってるけど、
そして、畑からガバっと犯人が出てくるシーンも
映画史に残るシーンだと思う。
良い映画というのは、
こうやって忘れられないカットが
いくつもあるんだなと勉強になります。
最終カットのソン・ガンホのカメラ目線も
当時は意味が分からなかった、
というか印象付けるためのカットくらいにしか
思わなかったけど、
どこにでもある顔、からのカメラ目線は
逃げてる犯人に対して、
俺は見てるぞ!逃げられないぞ!
という意志が感じられてグッと来た。
韓国映画にハマるきっかけであり、
最高傑作でもある。
僕にとってそんな映画です。
安定感とダークコメディ
カメラワークのオーソドックスさと安心感。
ストーリーテリングの巧みさ、旨さ。
でも、どうしてこんなテーマの映画にコメディ要素をこれでもかと継ぎ足すのかわからない。
のが魅力になってるよねー。
うーんと唸りながら観ました。
胸クソなんだけども。
間違いに違いない
どれに主眼を置いているのか、こちらが戸惑うほど、1つ1つの話しが深く、互いに連環している。
実際の事件捜査でも罪を認めた容疑者が複数いたようである。自白の強要がまかり通っていた韓国の過去からの訣別へのベクトル、しかし、理性は激情の前に飲まれ容易には進めず押し流されていく。それは、大きく変化しようとした80年代韓国の内なる葛藤を象徴しているようでもある。
未解決事件。そして今、真犯人が捕まったらしいとの報を受ける。ソンガンホが見据えた空の先にある。
すべてはラストシーンの為に
未解決事件なので犯人は捕まらないですが、「こいつに間違いないって!」とこちらまで怒声を浴びせたくなるほど、途中で登場する容疑者たちは憎らしい。
結局は徒労に終わってしまうが、ラストシーンは名場面。
未だに思いだすとゾクゾクしてしまう。
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