メメントのレビュー・感想・評価
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10分しか記憶を保てない男の話。なんとも面白そげ。段々と過去に遡り...
10分しか記憶を保てない男の話。なんとも面白そげ。段々と過去に遡り徐々に真実が明らかになるという手法も斬新だ。
しかし、まあ難しい。これは何度も見なくては理解できない。幸い今はネット解説があるが、それがなければアホな私は何度見たとしても理解できていないだろう。ネタバレ見てから鑑賞する方が理解はしやすいのだが、サスペンスゆえにそれもできないよなあ。なんとも罪つくりな作品です(笑)
TVO吹替版鑑賞
初見の最高の驚き。2度目の最高の納得
言わずも知れた名作。子供の頃にテレビで見たのを覚えている。親の見ているのを何となく眺めていたのだが、途中からの怒涛の展開に目を回し、ラストに混乱した。それは驚きに満ちた混乱だった。
そして改めて見直してみた。大人になった私は心の意味でストーリーを追うことになり、主人公の独白の意味を考えることが出来るようになった。そしてこの映画の出来の高さに改めて驚かされ、そして納得する。
名作として語られるだけの作品です。少し古いとはいえ食わず嫌いをせずに見てみてください。
前提知らないと混乱します
カラー画面は過去に遡る。白黒画面は逆に過去から進む。これを知っておかないと何がなんだかわかりません。私は白黒の方の法則を知らず、半分くらいで気がつきましたが、もはや混乱の極味。 見終わっても、なんでそうなのか?なんのためにやったのか?など疑問てんこ盛りで、知恵袋でも意見が色々なので、それが狙いなのか、作りが下手くそなのか判然としません。 人によって解釈違う、ってのが好きな人にはいいんでしょうな。
サスペンスの画期的な視点
本作の監督クリストファー・ノーランは本などの書籍を終わりから読むらしい。先に結果を知っておくと、なぜそうなったのかというプロセスに興味を惹かれて、結果すべてがミステリーとして読めるからだそうだ。
なるほど、楽しみ方は人それぞれだが、そういう趣向がある種ノーラン作品の基盤になっていることは間違いない。
さすが!
面白いことを考える人だ👍
「信用できない語り手」の宿命
記憶が10分ほどしか保たない主人公レナード視点の物語を、実際の時系列とは逆順にして映し出すという革新的な形式が話題を呼んだ本作。この形式が本当に見事で、これのおかげでレナードと同じく観客も「どんな経緯で自分(レナード)がその状況に陥ったのか?」が分からない。信頼できると思っていたキャラが次のシークエンスでは全くそんなことはないキャラだと分かったりと、徐々に真実が明らかになっていくとともにレナードが取り返しの付かない方向へ道を踏み外していったことも何となく伝わってきて、難解な構成ながら飽きずに楽しむことが出来た。
ただ途中に挿入されるモノクロのパートは(物語上重要な役割をすることはわかるが)ただでさえややこしい構成を難解にし過ぎている気も。
肝心の結末だが、まぁ予想の範囲内。「信用できない語り手」視点のストーリーを、この構成で見せる以上、この類の結末以外はあり得ないだろうなという感想。衝撃のラストに驚かされる、というよりは、空白だったパズルのピースがだんだんハマっていき、終盤には全てが繋がっていくのを楽しむ作品なのだろう。
とはいえ、レナードの復讐はこれから先もずっと続いていくことを感じさせるラストは、イヤ〜な余韻を残す良い締めだと思った。
もう一度見たくなるがしない
ノーラン監督作品らしく、時間軸を中心とした構成が面白い。短期の記憶喪失の主人公が思い出すためのヒントが書かれた刺青やメモを見ながら謎解きしていくのだが、徐々に主人公の視点で自らが謎解きをさせられるとても難解な映画。見応え十分で、もう一度見直したいという願望があるが、面倒なのでやめておくw
斬新なアイデアが光る
クリストファー・ノーラン監督の第2作(2000年公開米国映画)で、原作が弟のジョナサン・ノーランで、脚本も監督自身。
時系列を逆向きに進行させることで、物語が進行する。従来全く見たことが無かったタイプの映画で、アイデアが凄いと思わされると共に、大きな謎が次第に少しずつ解けてくる心地良さが得られるところがあった。とは言え、2回見ないと良く分からないかも。
難解
難解な映画だと聞いて鑑賞してみました。時系列の逆転していく内容なので少し解りにくいかなと思いました。解らなければ丁寧に纏めてくれている方のサイトもあるので見れば解ると思います。
難解。
非常に難解な映画。
当方は頭が悪く一度では理解できなかった。
見た後の考察、脳内整理までがノーラン作品の醍醐味か。
ない頭で理解できたことは、事件前に自分と同じような
症状を持つサミーという人物を空想上で作り出し、
自分よりも重い症状にすることで妻を殺したのが自分では
ないと自己暗示していたこと。最後はサミー=レナードだと
テディに明かされる。
レナードの仇であるジョンGは一年前の時点で
既に殺されていたこと。
テディはレナードの妻殺害事件の担当刑事でレナードが
行う復讐を黙認していた。
しかし、レナードはジョンGを殺したことで完了したはずの
復讐劇をメモせず敢えて忘れることで殺しを楽しんでいたか
あるいは復讐を生き甲斐にここまできたのでそれを失うことを恐れたのか、新たなジョンGを見つけては殺し続ける。
終い(劇中では序盤だが)にはテディをジョンGとして殺害。
今後レナードはどうするのだろうか。
また存在しないサミーを安定剤に殺しに励むのだろうか。
この映画は登場人物全員が腹黒い汚い奴である。
エミリーは自分のためだけにレナードを騙して利用し、
テディはジミーが持つ20万ドルを狙っていた。
大家はレナードの記憶障害を利用し2部屋分の金をとる。
全員が救いのない実に人間臭さのある奴である。
この難解映画は
白黒→→→→→→→→→→→→→→→
←←←←←←←←←←←←←←←カラー
という時系列が交互に映され、鑑賞者に頭を使わせる作品。
終盤に時系列の折り返し地点を衝撃的に見せることで、
さまざまな憶測が生まれ、もう一度見たいと感じさせる。
個人的にはここまで複雑だと疲労感がすごい。
逆再生で!
TENET、インセプション、インターステラーを観た後なので、これらに比べたらなんと解りやすい映画か。公開当時に観たらきっと混乱しただろうな。
普通に時系列で話が進んだ作品なら、普通の映画として数ある中の1つだっただろうが、これを最後の結末から少しづつ巻き戻って事件の経過をみせるなんてことを考えつくなんて、やはり凡人ではない!斬新で面白かった。
一つの技巧で現れる深みの面白さ
時系列順だと面白みのないストーリーだが、プロットを逆順にたどるという技巧を適用することで現れる面白さがある。このテクニックの作用をうまく引き出すには単純なストーリーを扱う必要があると思った。
白黒がカラーに変わるあの瞬間で正順のプロットから逆順のプロットの時間軸的U字ターンがあるわけだが、そのギミックがインセプションにもインターステラーにもテネットにも視覚的に表現されている。前の二作品では地上の建物・山の真上にも建物・山があるように、テネットでは回転装置として表現されている。
一つの平板歯車を折り曲げ、歯どうしを噛み合わせたように、またはワニの口の歯のように白黒とカラーが交互に組み合わせてある。
お前は誰だ?俺は誰だ?
「memento」とはラテン語で「記憶せよ、忘れるな」という意味。
主人公のレナードは妻を殺されたことにより、10分しか記憶を保てない前向性健忘という記憶障害となってしまう。
そんな中、レナードは妻を殺した犯人への復讐をしようと画策する。
あらすじはこれくらいにして、ほぼ情報入れずに観て、大いに困惑して欲しい。
ノーラン節がビンビンに効いたノーラン初期の名作。
ボーッと観てたら確実に追いていかれるし、しっかり観ていても、一度だけでちゃんと理解できる人はなかなかいないんじゃないかというほどの超難解映画です。
冒頭いきなりまさかの展開から始まる。
ポラロイド写真と拳銃の逆行。まさにTENET(まだ観れてないですが)。
そう、この映画は時間軸がどんどん逆行していく、出来事を遡っていく様に作られているのです。
カラーは逆行、モノクロは順行。
2つの世界がラストで交差するという、他に類を見ない特異な作り。
カラーで少し進んでは戻る、モノクロで少し進んでは進むといった、まるでレナードの頭の中のような進み方に、彼の苦悩を感じる。
ストーリーはなんとなく掴めるが、合点がいかない部分が多々ある。
そして鑑賞後に時系列をまとめた解説を読んで、納得のいかなかった部分、登場人物のキャラクターなど、あらゆる“なぜ?どうして?”が解決した。
ただ正直、真実などわからない。
あくまでもレナード視点からの解決であって、その裏の本質までは到底辿り着けない。
結末が分かっているのに、こんなに複雑で難解で疲れるのに、続きが気になって仕方がない。
“忘れる”ということがもたらす悲劇。
ハッピーともバッドともビギンともエンドともつかないこの物語は、人生であり人間そのものであり、我々の存在さえも揺るがしてくる、考え出したら止まらないスルメ映画。
ん〜、美味しい!
結局みんな自分勝手
さて土曜日。そう。今日は平日だったら疲れてて寝てしまいそうな長くて難解な映画を見る日ですね。
結局みんなレナードを利用してるんでしょうね。レナード自身も。最後は複雑な心境になりました。
正直思ったより難しくはありませんでした。ちゃんと前の記憶を覚えていれば「インセプション」みたいに話についていけなることはなかったですし。
話の構成は好きです。ずうっとなぜコイツはこの場所に来てこんなことしているのかが気になり、ぐいぐいと映画の世界に引き込まれました。
メチャ面白い映画です。ノーラン映画では今まで見た中で一番好きかも。
結末は意外性があって良かった。 話の進み方が時系列を逆行してるから...
結末は意外性があって良かった。
話の進み方が時系列を逆行してるから少し分かりにくい。
それが面白さなんだろうけど時系列順でも面白かったんじゃないかと思う
考えてみれば記録だって怪しいものだ
メメント
ラテン語で「思い出せ」
原作のメメント・モリ(memento mori)ならば「死を思え」となるという
記憶と記録
記憶があやふやであるのは当然
当事者と他者でも違う記憶になるのは日常茶飯事だ
しかし考えてみれば記録だって怪しいものだ
TENETと同じく時系列が逆転したりする
複雑に行きつ戻りつして実際はどうであったのかが次第に解き明かされていく
これがノーラン節?
とんでもない
そんな皮相的なことでノーラン節だなんて失礼だ
名誉毀損だろう
記憶があやふやなものならば、記録が絶対なのだろうか?
主人公レナードはポラロイド写真という記録を残す
今ならスマホで写真を撮るだろう
彼はその余白や裏面に手書きでメモを残して記録にしている
それでも足らずに自分の肉体の各所にその時に重要と思うことを入れ墨で彫り込む
だがそれが記録だろうか?
その記録をも自分の手によって改竄されてはいないのか?
記録だって記憶と同じくあやふやなのだ
手書きならまだしも、ましてデジタルなら改竄の痕跡すら見分けがつかないのだ
確としたことは一体何があるというのだ
TENETと共通するのはそれだ
時間の逆転とか時系列が操作される
そんなものはノーラン監督の表現手法のひとつに過ぎない
それが主題であるわけは無いのだ
本当にノーラン監督がテーマとして追い求めているのは時間を超えて本当のところ真実は何なのか?
視点の位置で物事の見え方が全く異なると言うのならば、物理的な位置関係だけでなく時間軸の位置関係の違いでも視点が異なり物事が違って見える
その事を追求しているように思える
記録だってなんら客観的ではないのだ
写真でも、新聞でも、書籍でも書いてあるそのものを信じ込んでもそれが本当に正しいのか
正しい視座から、正しい時間軸からの視点で観測した結果なのか?
いや、その観測した結果すら観測者の主観によって既に異なっているのではないか?
日本を代表するクォリティー紙と言われた某全国紙がそうだ
自らの思想的背景に事実の見え方に角度をつけた記事にする、果ては記事の捏造すらしていた実態はもはや誰もが知る所ではないか
記録が正しい、新聞が正しいなんて鵜呑みにはできないのだ
自分で調べ、自分の頭で考えて結論をだして行くほかないのだ
つまり全ては相対的なのだ
主観と客観、記憶と記録
確かなものなど無いのだ
その思考態度がノーラン節というものかも知れない
めちゃくちゃ!
凄すぎる。しっちゃかめっちゃかなストーリー、めちゃくちゃカッコいい。
はっきり言って一回観ただけでは理解し難いです。誰が理解できるのか。観賞後に解説を読んでようやく納得?しました。とにかく全員信用できないので、正しい理解というもの自体が無いと言ってもいいかもしれません。こんなにも荒唐無稽なのにとことんクールに鑑賞できる作品で、そこが一番凄いと感じます。時間軸を逆さまにするアイデア自体は、これまでにも発見されたことはあったでしょうが、それをこれ以上ない完成度の高さで実現したという点が素晴らしいです。
最終的には主人公の狂いが、他人の悪意を上まって勝利したと解釈します。その主題は、強烈な主人公の自己実現本能だと感じました。
演出も演技もストーリーも、主題の気持ち悪さも、本当に素晴らしいです。
全243件中、61~80件目を表示