「個人の感想と解釈」メメント ひみつさんの映画レビュー(感想・評価)
個人の感想と解釈
サスペンスやミステリーが好きでそれなりに観ているがこの映画はよくわからない。
映画の作り方としては良いと思う。
観る人によって真実は変わってくると思う。
レナード自身が真犯人という解釈が多いみたいだが自分はいくつかのパターンが出てきた。
1.真犯人がテディだったパターン
テディの発言で
「サミーに妻はいなかった。糖尿病はお前の妻だ。本当のことを思い出させてやってる」
もしこれが真実ならなぜサミーに妻がいない事を覚えていないのか?
なぜ自分の妻が糖尿病という事も覚えていないのか?
自分の妻が亡くなる前の記憶はあるはず。
妻の死因を調べればすぐにわかるはず。
この辺はレナード自身のせいで妻が亡くなってしまったという忘れてしまいたい記憶を忘れて自分でサミーの妻にすり替えたなどでまだ理解はできる。
でも妻が糖尿病だったと思えるような描かれ方は全くなかったように思う。
もしレナードが記憶を都合よく改ざんしていた為に描かれていなかったのならわかるはずがない。
それでレナードが犯人だったならミステリーでもサスペンスでも無いただの滅茶苦茶な映画だ。
それと、1年前にすでにジョン・Gを見つけて
レナードは復讐を果たしたという事が事実なら何故捕まっていないのか?ジョン・Gをどのように殺害し、遺体はどこにあるのか?謎だらけ。もしテディが協力して捕まらないようにしていたとしても何故そんな事をする必要があるのか?
仮に協力者がいても10分程度の記憶しか出来ない人が逃げ切れるとは思えない。そんな人を逃すなら四六時中付き添っていなければいけない。もしそうなら度々レナード一人でいる様子が描かれていたのはおかしい。
事件の捜査ファイルの内容にわざと「抜け」を作ったりしたのも全て真犯人がテディだったと考えた場合辻褄が合う。頻繁にタイミングよくテディが現れたりしていたのも納得できる。レナードがテディに電話をかけてコテージに呼んだシーンもレナードが呼んだように描かれているが、それは記憶や記録のある範囲が描かれているだけで、実は記憶の無い部分(描かれていない部分)でテディがレナードに電話をかけて来るように仕組んでいたのではないかと。それらを含め自分は真犯人はテディという解釈をしています。この解釈で観れば最終的にテディを殺害し物語の一番最初のタイトルのポラロイド写真部分に繋がり納得いく終わりになるのでは無いでしょうか?
2.すべてがレナードの空想だったパターン
このパターンでは描かれ方が何が真実で何が真実では無いのかが明確にされていない為全てがレナード自身の空想なのかなという解釈です。物語の主役であるレナードの視点で描かれているのにも関わらず主役であるレナードさえも自分の都合の良いように記憶を改ざんしているとテディに告げられ誰も信用できる人物がいなくなりました。主人公であるレナード自身が妻と共に実はあの時一緒に亡くなっていてそれ以降をレナードの空想で描いているのではと解釈すればこのパターンでも観やすくなるのでは無いでしょうか?
3.王道のレナード犯人だったパターン
このパターンは一般的で説明が多いので省略します。