劇場公開日 2001年11月3日

「自分が見たい真実だけを見る」メメント いずるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0自分が見たい真実だけを見る

2013年6月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

興奮

最初のシーンから引き込まれます。時間が巻き戻っていくのです。
ポラロイドの写真に浮いていた絵が段々と白く、白く、白く。
記憶はなかったことになる、という暗示のようです。

ハッと気が付いて自分の状態を確認し、そして記憶がないなりに行動する。その行動中、または行動後に記憶を失う。そして前の時間軸へ。そんなシーンの繰り返し。繰り返し。繰り返し。繰り返し。また記憶を失う。気が付く、誰かわからない。写真を見る。名前がある。じゃあこれは知り合いか?

主人公は真から善人ではない。芯からして人間。
じゃあ見たくないものは見なくてもいいじゃん。
気に入らないものは消せばいいじゃん。
消して、見たくないものは見なくて、自分に都合よく。幸せに生きればいいじゃん。
病理ですね。

いずる