「女にとって幸せって、、」マレーナ ゆっこさんの映画レビュー(感想・評価)
女にとって幸せって、、
うぶな少年が、困難な時代のなかで
大人になっていく。
思春期、青年期はそれだけで難しいのだが、ましてファシズム支配下のイタリア、、
ひとりの美しい女性が夫を無くし、
混乱期に売春婦にまでなる。
戦争の終わりには、自由とあかるさがやってくるはずが、
女たちのリンチが待っていた。
彼女をもてはやした男たちさえ、
女たちのリンチを受ける彼女を
誰一人救わない。
マレーナはひとり、違う町へ旅立つ。
そして、片腕を失った夫が、町に帰ってくる。
彼女を真に愛していた夫と、
またふたり生きて行くマレーナ。
ハッピーエンドというには
あまりに痛ましい美女の
壮絶な半生だった。
少年の視点からみていること、
シチリアの美しい自然が
印象的であった。
エロティシズムや残酷さが
もう少し抑えられていたら
もっと沁みる映画だったはずだが。
コメントする