「稀にみる駄作でした」ローレライ nonさんの映画レビュー(感想・評価)
稀にみる駄作でした
公開時、ワイドショーの本作紹介コーナーで役所広司が、スタジオ合成ばかりであまり良くないというようなコメントだったので(TVでわざわざ言うか。観ないでおこう…)と決めたはずなのに暇つぶしに見てしまった。冒頭のテロップがエヴァフォントで「やったぞ!エヴァっぽい!」と樋口監督の無邪気に喜ぶ顔が見えて嫌な予感がすると思いましたが、もう少し観てみるかと。明るすぎ、ブレのない、ツルツルの潜水艦CGのアラや人物合成のなじみの悪さは技術レベルの話として、肝であるストーリーテリングの稚拙さが際立っています。作りたい、かつ完成度の低い場面ばかりをバンバンインサートし続けた、けれんみのない映画史上最低の潜水艦映画が出来上がってしまいました。隣で見ていた映画ファンの妻が「あたしの時間を返せ」とマジギレしていました。映画心のある本作製作スタッフも同様な気持ちだったかと察します。悲しみです。
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