リトル・ダンサーのレビュー・感想・評価
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こういう映画が観たかった
ビリーのあどけなく生き生きとした姿や、貧しい生活の中で必須に生きているお父さんとお兄さんとの心の変化の描き方が秀逸。
ラストのビリーは本当に格好良かった!
日々仕事に忙殺されている時に観て、心をリセットできた。
期待度◎鑑賞後の満足度◎ 途中まで観ないうちから大好きになった。ビリーの物語もさることながらイギリス北部の炭鉱町のローカルカラーが良い。ビリー一家の地に足ついた暮らしぶりに感動が弥増す。
ビリー・エリオット
素敵なイギリス映画でした。
ビリーの父は、ボクシングファンで、息子にボクシングを習わせて、体を...
ビリーの父は、ボクシングファンで、息子にボクシングを習わせて、体を鍛えて逞しく育ってほしい、と願っている。
父自身、厳つくて強面の炭鉱夫。
そんな父が、ビリーがボクシングをサボって、バレエ教室に通っていることを知って、激怒👊😡💢する。
父 「男がバレエなんかやるなー!」
父 「男なら、フットボールやボクシングをや
れ!」
と怒鳴る。
するとビリーは、
「何で男は、バレエをやっちゃダメなの?」
と聞いてきた。
父 「それは!わかるだろ!ぶん殴るぞ!」
と、しどろもどろになった。
おそらく、この父と私は同年代だと思う。
このやりとりを観て思ったのは、「私もすっかり同じことを言っていたと思う!」だ。
そんな父も、ビリーが一心不乱に踊る姿を目の当たりにして、才能を確信して、スト破りの列に並ぶ。
これを見て激怒👊😡💢したのが、長男のトニー。
詰め寄るトニーに父は、こう言った。
「俺達に未来はあるか?」
「無いだろ!」
「だが、ビリーはまだ11歳の子供だ!」
「未来がある!」
「俺はビリーの望みを叶えてやりたい!」
涙脆いおっさんは、この短い言葉を聞いて号泣😭😭😭💦
ビリーの学費を稼ぐために、父と兄トニーが揃って炭鉱の仕事に向かう姿が、めちゃめちゃ格好良く見えた。
強面で堅物の親父が、実は子供のことを真剣に考えている、子煩悩な親父であった、というギャップにとっても感動した「リトル・ダンサー」だった。
23年経ったのか
シナリオ打合せで、、
伝説のタップダンス
ものすごい高評価に期待しすぎた(笑) 確かにいい作品です。興味ある...
芯の強い素敵な物語
I miss you が《寂しい》なのだと 字幕で初めて知った日
「スト破り」してでも息子の夢を応援してやろうと思った強面で不器用な父親。
こんな愛があるだろうか・・
そして弟ビリーの出発を父子で見送るときの、バス停でのお兄さんの小さな叫び
I miss you . . .
父と兄はロンドンを目指す。
最後のステージで、苦労してきたこれまでのすべてが報われるのだ。
白髪になった年老いた父親と、炭鉱場で、そして街なかで、父親と共に裏切り者と呼ばれながら、弟ビリーの夢と偏屈な父親を支え続けたお兄さんと。
scab 《スト破り野郎、病原菌、疥癬》。
その苦渋と、割り切れなさに、監督は光を当ててくれた。
ロンドンに上京し、みんなで息子の晴れ舞台を観る。
幕が開き、
目を大きく見開いて、立派に成長した雄白鳥を驚きの目で見るシーン。
アダム・クーパーの、どこまでも飛ぶ跳躍!
(いつも下手くそなのにピョンピョン跳ね回っていた) まぎれもなくあれは我が子ビリーなのだ。
一瞬しか見せないあのラストは、稀代の名シーンだ。
もし暗い映画館で本作を鑑賞していたならば、スクリーンの明かりに照らされて我々観客の横顔もあれと同じになっていたに違いない。
身を乗り出して
驚いて
目と口を開けて!
そこにある全てに飲みこまれて。
頬を涙で濡らして・・
幸せの余韻で映画は終る。
そういえば
会津の炭鉱町が舞台の「フラガール」でも、豊川悦司が娘のフラダンス教室通いのために頑張ったんだよなぁ。
願わくば・・
願わくば、
世の父親たちの、踏ん張りと、堪(こら)えと、流した涙の、
すべて報われんことを。
・・・・・・・・・・・・・
飛べ!!ビリー!!
何回観ても感動は新たです。
2000年(イギリス)監督:スティーブン・ダルドリー。
1986年のイギリスの斜陽の炭鉱町を舞台に、
バレエとおよそ接点のない11歳の少年が、ロイヤルバレエ・スクールを受験するまでの
軌跡です。
主演のビリー少年(ジェイミー・ベル)が成人した姿を、世界的バレエ・ダンサーの
アダム・クーパーが演じています。
この映画のファーストシーンは、ビリー少年の《跳躍》
そしてラストは、アダム・クーパーの《跳躍》で終わる。
そんな粋な演出がニクイ。
監督のスティーブン・ダルドリーは映画監督としてより、演劇やミュージカルでの活躍が
めざましく、エミー賞とトニー賞に輝く演劇人でもあります。
映画監督としての本数は少ないが、
「リトル・ダンサー」
「めぐりあう時間たち」
「愛を読むひと」
「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」
名作揃いで、強烈に印象に残っています。
炭鉱労働者の父親と兄を持つビリーは、父のススメで習っていたボクシング・リングのすぐ横で、バレエのレッスンする女の子たちに興味を惹かれます。
飛び入りで習ったら、あらっ、筋が良い!!
ビリーは男の子だけど、ボクシングよりバレエが合うみたい。
お母さんとお婆ちゃんの影響かな?
(お母さんはフレッド・アスティアのファンだったし、お婆ちゃんはダンサーになりたかったそうですよ)
お婆ちゃんはちょっとボケてるけれど、とても可愛らしい!
炭鉱の偉いさんを夫に持つサンドラ先生はおよそ芸術家には見えないし、
ポジションのお手本ひとつ見せない。
ちょこっとステップを踏む程度。
「フラガール」の方が、よっぽどダンスとひたむきに向き合う映画、に思える。
(日本人はやはり何事にも真摯で真面目)
(イギリス映画はユーモアとペーソスで、敢えて努力の部分を見せない?)
そして問題のバレエです。
ビリーがオーディションで、踊るシーン。
これは間違ってもクラシック・バレエではありませんね。
タップやとんぼ返りと、なんとも無手勝流ですが、本当に楽しそう。
間違ってもバレエを見る映画ではない・・です(笑)
オーディションでビリーが踊るダンス。
前のダンス同様に、お腹を抱えて笑いました。
審査員の表情も、実に微妙で、笑いを噛み殺しています。
男がバレエなんか・・と大反対だったお父さん(ゲイリー・ルイス)の変わり身の早さにも、
将来の見えない石炭産業の自分に較べて、ビリーの夢を後押ししたくなる気持ち。
親心ですね。お父さんも渋くて素敵。
息子のためにプライドを捨てて《スト破り』まで。
さて、アダム・クーパーですが、
成人したビリーはバレエ・ダンサーとして成功。
父親、兄のトニー、幼馴染のマイケルとそのパートナーが舞台を見にきています。
アダム・クーパーの出演シーンはほんの数秒。
黒鳥のメイクで跳躍します。
ひとっ飛び!!その跳躍が、高い!!
(アダムの背中がやけにデカいです)
余談ですが、私はアダム・クーパーが踊るのを札幌で見ました。
「熊川哲也のバレエ公演」に賛助出演したのです。
ガタイが良かった。
白いシャツにブルージーンズで踊ってくれたのですが、
労働者のように逞しかった。
札幌の2月。
雪まつりの夜のことです。
マイナス15度だったけれど興奮冷めやらない私の身体はポカポカでした。
そんな事も思い出してしまう映画でした。
過去鑑賞
踊っている時消えるんだ!電気のように!
心から大好きな映画
レンタル屋で見かけて、何だか久しぶりに観たくなりました。
長編映画第1作で当時その卓越した楽曲集や、主演ジェイミーベルの芝居に世界的バレエダンサー特別出演など話題に溢れた作品。
まずオープニングから素敵なんですよね。レックスの「Cosmic Dancer」をバックに踊り抜ける樣はすごいうっとりします。
これ劇中でさらりとやってますが、二曲目なんで一発で頭に針を落とすの凄いんですよね。
「 I Love To Boogie」で二人踊るシーンも、カセットを取り出すところから可愛らしかった。
「Town Called Malice」は、そのフリーダンスで彼の苦悩とその解放への光を見せるようでもありました。
レックス以外にもクラッシュ、スティーヴン・ゲイトリー、JAM、スタイルカウンシルなどイギリスを彩る楽曲で溢れているんですよね。
後のミュージカル版にはエルトンジョンもサウンドトラックで参加するなど、本当音楽との繋がりが深い作品です。
それと「なぜ踊るの?」の問いかけでわかるアルバムの意味。これも絶対そうですよね、にくい演出です。
主演のまだうら若きジェイミーが実にキュート。
ちょっとした恋のエピソードも良いアクセントでした。
男の子がバレエに魅了される可愛いお話ですが、背景には労働者階級の厳しい現実なども描かれており物語に緩急が効いてます。
さらにその狭間にLGBTも入れ込み、よりジェンダーを扱った作品にもなっています。
皆の理解を得られ、何よりそれを力強く引き寄せたのは彼自信。
そうして羽ばたいていく様は、正に白鳥のようでした。
最後の最後まで、本当大好きな作品です。
リマスター版劇場鑑賞
こうしてまたスクリーンで観れる日が来るとは、何とも嬉しいものです。
OPのレックス「Cosmic Dancer」をバックにしたダンス。やはり最高なんですよね。
「I Love to Boogie」のシーンも実に素晴らしい。
本当に楽曲の選曲が素晴らしく、イギリスを彩る錚々たる曲ばかり。
男の子がダンスといったどこかふわっとしたテーマですが、労働者階級の現実やまだ理解のないLGBTも含まれており、思いの外深い背景なんです。
焦がれる自分の心を信じ進み、反発していた家族にも段々と理解を得る。
そうして皆に見守られ、正に白鳥のように羽ばたいていく。
やはり素晴らしい、その一言に尽きますね。
この度のリマスター版の公開、とても嬉しかったですよ。
何度も笑い何度も涙した本作、心から大好きな映画です。
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