「マーク・ボランとチャイコフスキーはおんなじくらいポップ」リトル・ダンサー たちつてとんさんの映画レビュー(感想・評価)
マーク・ボランとチャイコフスキーはおんなじくらいポップ
バンガゴーンゲリロン!で踊らない人がいるってよ。
世の中には音で体が動かない族ってのがいて、優良なバレエ音楽のコンサートでもじっとしていることを「動く族」に強要する。
白鳥の湖って、ダンスミュージックなんだぜ。
あの、趣味がサイテーサイアクの壁紙を見ると「あぁ、イギリスのド貧乏映画が始まるんだな」と思う。
そして洋画あるある。労働者階級の言葉が全然わかんない。
ロンドンのオーセンティックな人々が出てきてようやく言語的にホッとする。
さて日本だったら。パワハラセクハラモラハラ、ハラを集めて煮込んだような超田舎からやってきた猿みたいな少年が学校に入れてください、と例えば藝大あたりにやってくる。テクニックはないがずば抜けた表現力。で、試験会場で暴力沙汰。マナーババアたちがひっくり返りそうな態度(日本の「マナー」の根拠の多くがfrom UK)。
コイツに合格を出せるのは、日本だと映画の中にだってない。
親子の愛情だの叙情的なカメラワークだのの前にお話が成立しない。
さんざん田舎町の体を張った(=警察沙汰な)スト破りを見せつけといて、最終的に芸術の包容力許容量で落とすという、え?熊谷哲也ってあんなとこで戦ってたの?と逆に驚愕してしまった。
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