「家族って結局…」リトル・ダンサー Wataru Kumazawaさんの映画レビュー(感想・評価)
家族って結局…
一言で言うなら家族愛の映画ですよね。
ストーリーや構成は単純で割とありがちな気もしますが、イギリス北部の炭鉱町という舞台柄、ストーリーやキャラクターが際立ちます。
ストライキとバレエの対比も良く、男らしさと女らしさの対比にも似た、暗喩を感じました。特に母を失って、ピリピリしている家族の中でビリーがやりたいバレエに向き合い、父や兄の本当の想いを台詞にはないものの、感じることができます。
日々啀み合い、うまくいかずにすれ違ってしまっていてもやはり家族って良い意味でも悪い意味でも繋がりがあって、それは断ち切ることができない。愛という形が、本当に暖かい形で表現される映画だと感じました。
また、描写の妙もこの映画の特徴で特にダンスシーンに、他のミュージカル調の映画には見られない緊張感の出し方や、季節の変え方などビリーの感情を、うまく表現していると思います。
最後のバスのシーン最高ですよね。
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