ジェヴォーダンの獣のレビュー・感想・評価
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意外と知らない人も多い名作なのだ
サム・ライミ監督の『クイック&デッド』の様に。
映像の編集や適度なCGの使い方が良かった。景色が変わる所が随所にオシャレだ。今見直すと戦闘シーンに使うスローモーションの演出が多少チープに感じるが、キメキメ・アクションで好きだった。
今作より12分長いディレクターズカット版が2022年に4Kレストアで作られ、日本でも2024年2月に劇場公開されて福岡市でも期間限定上映されたが見逃してしまった。チェックしてたが「いつの間に終わった!」とショックだった。なのでDVDで通常版を再鑑賞。
サミュエル・ル・ビアン、バンサン・カッセル、モニカ・ベルッチらヨーロッパの名俳優たちに加え、『ジョン・ウィック パラベラム』でも印象を残したマーク・ダガスコスも出演。監督は『サイレントヒル』も手がけたクリストフ・ガンズ。1764年頃が舞台で 実際にフランスのジェヴォーダン地方で起こった未解決事件の脚色らしい。
ネタバレでは無いが、描き方は『マッドマックス 2』の様な回想型式だ。
本当に怖いのは
獣より人間ってとこかな?
歴史上の事件としてジェヴォーダンの獣はなんとなく知ってるけど、こういう展開にしてくるとは少し意外。
CGの獣の出来映えはあんまり良くなかったし、前半めっちゃ退屈だったけど、後半の畳み掛けと単なる怪物退治で終わらないストーリーの展開は良かったし、マーク・ダカスコスのアクションも良かった。
っていうか予想以上にアクションシーンが多くて満足。
余談だけど、大型犬のチベタンマスティフがジェヴォーダンの獣の正体じゃないかって説を推してる。
ジェヴォーダンの真の獣は…
18世紀のフランスの田舎地方ジェヴォーダンで、100人以上の村人が謎の獣に殺害された所謂“ジェヴォーダンの獣”を題材にした2001年のフランス映画。
先日のNHK-BSの「ダークサイド・ミステリー」でこれを取り上げ、無性に見たくなった。
ちなみに見るのは2002年にレンタルで見て以来だから、18年ぶり!
ほとんど覚えちゃいねぇや…。
作品はノンフィクションとフィクションを合わせたような感じ。
ルイ15世の命を受け、ジェヴォーダン地方に派遣された王室博物学者のグレゴワールと彼と義兄弟の契りを交わしたインディアンのマニ。
地元の村人や侯爵らに怪訝な目で見られながらも、謎の解明と調査を開始する…。
ミステリーとスタイリッシュなアクション、そこに少々の中世ダーク・ファンタジー要素も併せた、フレンチ・エンターテイメント。
…なのだが、
とにかく、前半が退屈。
獣調査を怠け、侯爵の娘といい雰囲気に。
山のようなナイスボディの娼婦モニカ・ベルッチともお遊び。
良く言えば華やか、悪く言えばヘドが出そうなくらい上品ぶってる侯爵らとのやり取りが延々ダラダラと。
もっと前半からスリリングに謎に挑む話を期待していたので、こういうの見たかったんじゃないんだな…。
でもまあ、これもこの時代特有の人々の暗部や思惑、事件の謎をそれとなく表していると言っちゃあ表している。
そんな怠惰な前半に対し、後半は急にアップテンポ。
少しずつ謎や事件の真相や獣や“犯人”の正体が明かされていく。
ネタバレチェックするのでズバリ言うが、侯爵や神父ら宗教絡む秘密結社の陰謀で、獣は異大陸から連れてきて飼い慣らしたもの。
よくあるあるの真相。中盤辺りから簡単に予想も付く。
獣も前半は焦れったいくらい姿を見せなかったのに、後半からは作風か監督が変わったかのように出し惜しみ無く出現。
獣の造型は化け物のよう。
監督のクリストフ・ガンズは日本の怪獣映画ファンらしいが、さすがにリアリティーに欠ける。
作品も実際の凄惨な怪事件を題材にしたミステリーなのか、この時代のドス黒い思惑蠢く人間模様なのか、アクション映画なのか、モンスター映画なのか、てんこ盛りだが巧く纏まっているとは言い難く、主軸がブレブレ。
ちと惜しい作品であった。
しかし、ジェヴォーダンの真の獣は人々のダークサイドという観点だったら、あながちズレてはいない。
尚、キャストではマニ役のマーク・ダカスコスが光っていた。
実際にも陰謀論はあるという。
獣は猟師によって仕留められるも、それは自作自演の声も。
死骸は剥製として王宮に飾られたらしいが、それは本物なのか…?
その正体は…?
「ダークサイド・ミステリー」ではオオカミと野犬の交配種説が挙げられていたが、他にもオオカミ説、野犬説、海外から持ち込まれたハイエナ説、さらには絶滅した筈のサーベルタイガー説まで。
どれも本当の真相には至っていない。
多くの犠牲者を出し、あまりにも凄惨な事件となったが、今も尚謎に包まれているからこそ惹き付けられる。
それにしても、「ダークサイド・ミステリー」で取り上げられた題材の映画あれば、どうしても見たくなる。
JFK事件、八甲田山遭難事件、切り裂きジャック、三億円事件、ディアトロフ峠事件、このジェヴォーダンの獣、次はゾディアック事件…。
毎週の楽しみ!
「ジェボーダンの怪物」を映画化してくれたのは嬉しい。怪物ものは何で...
「ジェボーダンの怪物」を映画化してくれたのは嬉しい。怪物ものは何でもwelcomです。もう少しクラシックな味付けがして欲しかったし、正体かありきたりでがっくりもしたが、怪物ものはついつい点が甘くなる。
フランス歴史映画
フランスの都市伝説、実際に18世紀ジェヴォーダンで起こった獣による連続殺人事件を元にした中世ダークファンタジー。
主人公のお供にフランス人が好きそうな逞しいアジア系原住民が出てくる(台湾系米人俳優)
仏人による仏人のための仏映画
性格的にヒット作というものがないフランスで当時大ヒットしていたそうです。
当時のアクション映画で流行っていたストップモーションがあるものの、大筋は中世時代劇。
スカイリムやオブリビオンのような世界観が好きな人にはお勧め。
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