グッバイ、レーニン!のレビュー・感想・評価
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ホンマかいな・・
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東西合併前の東ドイツ。社会主義者の主人公の母が突然倒れる。
1年くらい昏睡状態になって目が覚めるが、
とにかく精神的な刺激を与えてはならないと医者が言う。
が、母の意識がない間に社会主義は倒れ、東西合併していた。
これを知ると相当な刺激になると予測されるため、これを隠す。
昔の新聞を用意したり、東ドイツ時代に売っていたピクルスを探したり。
しまいには知り合いをキャスターに仕立てて偽ニュース番組を作ったり。
とにかく新しい情報を見せないようにしていた。一部コメディ的だった。
死期が迫り母は父の話をした。西に逃げたと言っていたのは嘘だった。
実は一緒に亡命しようと約束して父が先に亡命、母は勇気が無かった。
父は全く悪くなかった。主人公は父を探し当てる。そして母と合わせる。
結局母は真相を知らないままに幸せに死んでいく。
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まあいい話だけど、あんまり雰囲気が好きではなかった。
っていうかそこまでして隠す必要があったのか?
途中から母はかなり回復しているように見えた。
その時に話してしまった方が良かったのでは??
社会主義⁈
元東ドイツ🇩🇪の話なので、実際の様子はわからない。
社会主義国特有。
車を買うのに、待つ事たった3年❗️とは恐れ入る。
他の物資にも似たようなこと多々あり慣れているのか。
アレクセイの彼女が、母の元に集まった後抜け出して服を脱ぐと地味目から今風に。
東から西へ変身。
スーパーに本当に物が無い。
そんな中
〇クドナルドや〇カ〇ーラが続々と進出。
外の景色も変わる。
亡命、と一口で言うが、国を捨てるのである。
よほどの決意があり揺らがない事情が無いと実現しにくいのだろう。
しかし、夫が亡命したのに後に続かないのは、
この母親が社会主義に心酔し洗脳の段階まで浸ってしまっていたからか。
だから子供たちは社会の変化が露見することを恐れていたのか。
一番いいところは、母親を思う心、特に長男。
今の日本で犯罪に関係無く亡命などする人など居ない。(と言いつつ実際何も知らない。)
ベルリンの壁崩壊
ベルリンの壁崩壊はそんなに大昔のことではないんだと改めて思ってしまった。
歴史的瞬間をテレビで観ていたはずなのに、心に響いていなかったなんて…残念である。
子供の頃のアレックスとお姉ちゃんがとにかく可愛らしい。
父親が家を出た後の母親に抱きつくシーンは胸が熱くなる。
お姉ちゃんはケバい風貌になったけど、アレックスは素直な青年に。
ソ連から来ていたララ。とても可愛らしい。当時の東ドイツとソ連の結びつきの強さを感じる。
周りの人達がとにかく温かいのだ。
アレックスの同僚(笑える)、お姉ちゃんの彼氏、ご近所さんも、みんなアレックスの「嘘」になんだかんだ協力してくれる。
想像するだけでも面白いのだが、必死に「東」のピクルスの空き瓶を探したり、大量の瓶を並べ中身を手慣れた感じで移し替えたり、わざわざフェイクニュースを収録したりと、悲喜交々のシーンが楽しめる。
ベルリンの壁崩壊でどんな風に生活が変わったのか。
東西の格差が随所に描かれていて興味深い。
余談(2022春)…
現在のロシアでは国がかりで国民に「嘘」をついているらしい。国民をも欺くロシアという国(ていうか、プーチンだが)に対しては震えるほど怒りを感じる。
ロシア、嘘と聞いてこの作品を思い浮かべる人も少なくないのではないかな。この作品は切ないコメディではあるけれど。
フェイクニュースに込められた、涙ぐましい母への愛
東西ドイツ統一 1990年 の歴史的激変の社会状況下、東ドイツの社会主義指導者として生き甲斐を得ていた母親に、精神的なショックを与えないよう孤軍奮闘する青年の涙ぐましい愛情を描いた良心作。第二次世界大戦以後のドイツ映画沈滞から、統一を経て客観的な視野に立ち、一方的な深刻さと暗さも薄れて、自由主義社会のユーモアも含まれたこの作品を観ると、ドイツ映画も21世紀に完全復活してくれると期待したくなった。
民主主義と資本主義の生活様式に変わっていく中で、主人公が旧東ドイツの食品・衣服・行事などを追い求め、失われる過去を再確認するところに、この映画の狙いがある。それは郷愁と云うより、自己形成の分析であろう。それを一途に母親を救うための行為で、さり気無くみせるところが巧い。
父がひとりで西側に亡命した家族の悲劇から、子供たちにその理由も自分の心情も正しく伝えなかった母の苦しみ、女を選んで妻子を棄てたと思っていた長女の父に対する接し方など、一見バラバラに見える家族の繋がりは良く視ると強い絆で結ばれている。家族の新しい統一の形を思わせる、繊細で自然な描写が素晴らしい。
仕事仲間が偽装の東ドイツテレビのニュース番組制作に協力するシークエンスがいい。かつての宇宙の英雄、今はタクシードライバーになっている元飛行士の関わり方もうまく処理されて、フェイクニュースが母を安静にさせる。なんと幸せな母親と想わずにはいられない。マザコン青年をここまできれいに頼もしく描けるのか、と感心至極です。
この時代の新しいパターンだけれど…
ベルリンの壁により様々なストーリーが生まれ、それが題材になった作品はいろいろと見てきたけれど…また新しいパターン。
感想ではなく自分メモ↓↓↓
社会主義を推進する東にいるお母さんが倒れ、ベルリンの壁が崩壊した時は昏睡状態で、目が覚めた時には東西が統一したことを知らない。
息子さんが、お母さんにショックを与えないように、必死でそれを隠す…
以外と最近の映画だと知ってびっくり
テイストや題材のアレンジの仕方がすごく古い感じのものだったから1980年くらいに作られた映画かな?と思って観てしまっていたけど、2004年の映画なのか。びっくり。
結局母親がどの程度真実を知っていたのか、観客には最後まで明かされない。病院の看護婦などから聞いている可能性もあるかとは思う。個人的には大体のことん知ってて、それでも言わなかったんじゃないかなと。
母のために作り出した国家が、いつしか自分の理想になっていく。他国と対立してるなかで、自分たちが描く勝利というものがなんなのか、私には全く想像がつかない。
父親が亡命した理由を知った息子の複雑な感情。それは、母が東側に全て心酔していたわけではなく、東側の主義に心酔していたわけではなく、息子や娘を手放したくなかったという事実を認めると、これまで自分が行ったeffortが消え去るからなのか。ただ、自分たちを置いて亡命したと思った父が、仕方がなかったからなのか。
すごく昔に見たけど、 今でも覚えてるくらい 素敵な作品だった! 風...
すごく昔に見たけど、
今でも覚えてるくらい
素敵な作品だった!
風景とかもどのシーンを
切り取っても綺麗だった
この作品の監督さんの
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発想の勝利
舞台は冷戦時の東ドイツ。西ドイツに亡命した夫を追うことができず、子供二人と東ドイツに残った女は、息子がデモに参加して憲兵に捕まったところを目撃したショックから意識をなくし長期入院。その間にベルリンの壁が崩れ、東西ドイツが統一。再びショックを受けると死ぬと医師に宣告されている母を家に引き取った息子は、部屋の中を昔のままにし、テレビもビデオを駆使して古い情報を流すなど、現状を知られないよう奮闘。やがて、窓の外にコカ・コーラの横断幕を見つけた母。次第に色々なことが母に漏れていくが、最後まで息子は軟着陸を目指し、母も息子に付き合い、幸せそうに息を引き取る。
一夜にして生きていく環境が変わる様を、家族のドラマを通じて丁寧に面白く、そして切なく描いている。
息子の恋人役の女優が印象に残る。
静かに押し寄せる感情
たまたま深夜にやっていたのをテレビで見た
コメディと銘打ってはいたが、あまりコメディぽくはない
しかし、東ドイツ社会主義者が、眠っている間に壁崩壊し、息子達がショックを与えないようにと東ドイツがまだある、といううそをつくために、家の内装を変え、服装を変え、出身地を変え、母を家から出さないように努力し、テレビは自主制作したニュースを見せる。
一歩間違えば、重苦しくなりかねない題材をさわやかに描いている。
東ドイツの頃がよかった、社会主義がよかった、というものではなく、ただ、昔懐かしい社会主義に思いをはせる、わびさび的な何かが感じられる作品。
母親のせりふの「すばらしいわ」が心に沁みる…。
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