「改めて、1976年版の素晴らしさを知る。」犬神家の一族 Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
改めて、1976年版の素晴らしさを知る。
監督(市川崑)と主役(石坂浩二)及び一部キャスト(大滝秀治・加藤武)だけでなく、
脚本や音楽もほとんど同じ、という実験的なリメイク。
島田陽子:松嶋菜々子
あおい輝彦:尾上菊之助
三國連太郎:仲代達矢
高峰三枝子:富司純子
草笛光子:松坂慶子
三條美紀:萬田久子
小沢栄太郎:中村敦夫
岸田今日子:草笛光子
坂口良子:深田恭子
2006年版のキャスティングはかなり重厚、
稀代の名優をズラリと並べ壮観だが、
1976年版の持つ、おどろおどろしい空気感を再現するには至っていない。
高峰三枝子、三國連太郎、岸田今日子らが醸し出す淫靡な雰囲気は画面を通して見る者を圧倒していた。
つまり、この壮大なリメイク実験は、
1976年版の素晴らしさを再認識させるだけに終わった、というのは礼を失するかもしれないが、
率直な感想でもある。
アナログ特有のざらつきが、現代においては高いハードルになっているのが面白い。
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