劇場公開日 2005年11月12日

「もしも自分が彼女の立場ならば」イン・ハー・シューズ Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5もしも自分が彼女の立場ならば

2014年2月18日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波、CS/BS/ケーブル

楽しい

総合65点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )

 「In her shoes」とは、彼女の立場ならば、という意味の英語の仮定法で、単純に姉の靴を借りて履くだけのことではない。このカタカナ邦題だと普通の日本人にはわかり辛いので、もっと工夫した日本語訳の邦題を考えてほしかった。優秀だけど女としての私生活が駄目な姉と、もてもてだけど社会人として破綻している妹が、それぞれの立場を羨みながら自分の駄目な部分の劣等感に悩む。そんな姉妹と祖母との家族の絆を軽快に描く。
 だがここまで常識がなくて迷惑をかけ続けて仕事も恋愛にも破壊的な存在になっている妹に対して、姉が妹を嫌いながらも家族というだけで心の中では本当は大切にしているというのにどうも共感できない。通勤予定の姉の車を動かなくして、姉の連れ込んだ男の金を盗んで、しかもその男を寝取るなんてことをしておきながら、それでも妹を普通に許すなんてのがわからない。軽い喜劇なんだから場面場面を楽しめばいいのだろうし、お約束の物語にそんなにむきになることもないのだろうが、話の根本になるのでその関係性が気になった。

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Cape God