「他人の靴は返そう・・・」イン・ハー・シューズ M.Aさんの映画レビュー(感想・評価)
他人の靴は返そう・・・
苦手な事にぶつかった時、何かをなくした時、失敗した時、自分には何の価値もないような気がしてしまうけど、人は自分が思うよりもずっと豊かで、たくさんのものを持って生きている。もう既に手にして生きている。
弱い自分を受け入れてくれる家族、奥にあるものに手が触れるくらい心を開いてくれる人との出会い、気付いていなかった自分の魅力を教えてくれる誰か・何かの存在・・・それを持つのに、学歴も職業も容姿も関係ない。
マギーは読書障害でも、難しい詩の意味が解釈できる頭の良さがあり、ローズに自分らしく自信を持たせていたのは、弁護士という職業ではなく、妹ローズの存在だった。
自分が『持っている』事に気付くのは難しい。
けど、気付かなければ、いつまでも『ない』のと同じ事。
いつまでも、他人の靴をはいて、会社や持ってるブランド品のラベルを自分の価値だと勘違いして、背伸びのし過ぎでつかれてしまう。
映画ほどご大層な日々じゃあない。けれど、少なからず・・ちょっとは自分に当てはまっている事があると気付いて、肩の力を抜こうと思った。
その一瞬だけでストレッチや“のび”をした後のように背中の凝りが楽になった。
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