劇場公開日 2005年11月12日

「帰りにハーゲン○ッツのアイスクリームを食べたくなったのですが、安売りのアイスクリームを選んじゃいました・・・」イン・ハー・シューズ kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0帰りにハーゲン○ッツのアイスクリームを食べたくなったのですが、安売りのアイスクリームを選んじゃいました・・・

2019年2月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 老人ホーム内に弁護士のグループができるほど、アメリカでは弁護士が多いんだなぁ~とつくづく思う。アメリカの弁護士数は80万以上。日本のニート人口もそのくらいだ・・・

 マギー(キャメロン・ディアス)は厳密にいえばニートではない。働く意志はあるものの、就職しても長続きしないフリーターといったところだろうか。日本での統計では2005年に85万人を超えたと報道されるほど急増しているのであるが、彼らの一人一人に「働く意志はあるか?」と質問しているのではないだろうから、この数字もアテにはならない。フリーターや失業者も数字に含めてしまう乱暴な人も多いからだ。

 一方、ローズ(トニー・コレット)は弁護士。日本では1万6千人しかいない最高学府卒のエリートといったイメージだけど、アメリカでは約200人に一人が弁護士なのです。石を投げれば弁護士に当たるくらいに多い職業。こう考えると、日本でも石を投げればニートに当たるかと思いがちですが、全く当たらなかったりします。なぜかというと、一般的にニートと呼ばれる人たちはひきこもってるから・・・。

 そんなこんなで、死んだと思っていたマギー&ローズ姉妹の祖母が実は生きていた!ということを突きとめたマギーが遥かマイアミまで旅するのですが、ローズは弁護士なんだからそのくらい調べられるでしょうに・・・などとつっこまないでいただきたい。意地悪な継母が邪魔をして、父親だって負い目があるから引き合わせたくなかったのです。このマイアミの老人ホームに住みついてからのキャメロン・ディアスの表情の変化は良かったですね。オバカでヨゴレな役ばかりやってきたけど、そろそろオスカー狙いにいくわよ!くらいの成長を遂げる過程が見事に表現されていました。トニー・コレットもフリーランスの犬の散歩屋さんを演ずるあたりから、生き生きとした笑顔がとても印象に残ります。

 そんな二人が注目されるなか、オスカー女優としての貫禄を見せたシャーリー・マクレーンの演技が落ちついていてとてもよかった。そして、老人ホームで臥せっていた元教授のじいさん。彼とマギーのやりとりには目が潤んでしまいましたが、マギーの読書障害とともにもっと際立たせてもらいたかったですね。

kossy