「ジャックニコルソンの顔が」シャイニング tkryさんの映画レビュー(感想・評価)
ジャックニコルソンの顔が
個人的には1番の見どころだと思います。
最初から宿していた狂気が表面化し、次第に彼を飲み込んでいく様が…名人芸ですね。
特に、バーカウンターのくだりは全て名シーンだったなあと。
いつかスクリーンで観たいなと思っていたので、午前十時の映画祭に感謝です。
観てて、ふと思ったのが、「あれ、こんなシーンあったっけ?」的な疑問符がちらほら。
観賞後、ポスターを再確認すると「北米公開版」の文言が!
版問題に無頓着で詳しくないのですが、図らずも「あの」北米公開版の初観賞となりました。
カットされていたシーンは概ね、作品理解の助けになるようなシーンが多めですね。上映時間が伸びた割に、そんなに嫌じゃなかったです。
冒頭の診察シーンと、保険の関係で酒は置いてないよーの件、これカットして良かったシーンなのかな。凄い大事な伏線かと。この機会で観られて良かったです。
ハロランさんのシーンが増えたりしてたのは、個人的に少し嬉しかったかな。(あんまり意味は感じなかったですが。)
ただ、骸骨パーティーシーンは良い意味でも悪い意味でも「やってくれたな」といった感じ。
キューブリック監督にしてはサービス過剰な気がしなくもないし、何よりジャンルの違うホラーを挟み込まれると違和感すごいっす。
個人的には、このシーンを観れて得した感が大きいですが、作品の質を担保するためならばカット筆頭候補でしょうね。
全体的に、映画館のスクリーンで観れたことで、ようやくこの作品を理解できたように思いました。
本作に限らず、映画好きが通るべき過去の作品は大量にあるわけで。
Netflix配信作品をタブレットで鑑賞も悪くないけど、できる限り映画館で観たいな、と。
シネコンもエクスプロイテーション邦画に上映コマ数を割くのは理解できるけど、リバイバル枠を拡充してほしいですね。